ヒトダマ
近所のゆりちゃんは二歳年上の女の子だった。
ゆりちゃんの家は、横の道から墓場がよく見える場所だった。
「昨日の夕方、墓の上をヒトダマが飛んどった」と見た事を話す。
その話を聞くたびに、自分もヒトダマが飛んでいるのを見てみたい、と思った。
ヒトダマを見たのは、ゆりちゃんだけでなかった。
普通に生活をしていれば、1~2度くらいは出くわすのがヒトダマだと思っていた。
夏の幽霊映画にも、必ずヒトダマは飛んでいた。
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「旭町誌」 平成9年 旭町発行より転記する。
火の玉
火の玉は、鬼火とかヒトダマ(人魂)とも呼ばれている。
燐化水素だ、夜光虫だ等々諸説があるが、実際に見た人は少ないようで、話が一人歩きしている感が強い。
古来死んだ人のからだから離れた魂のこととされ、火の玉が飛んだので誰かが死んだとか、死ぬる前に火の玉が飛んだのを見たとか、新墓ができて火の玉が飛んだとかいろいろな話が伝わる。
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管理人記・
人が死んで土葬が無くなる頃、幽霊もヒトダマの話もなくなった。その類のことはオバケに変わった。
近所のゆりちゃんは二歳年上の女の子だった。
ゆりちゃんの家は、横の道から墓場がよく見える場所だった。
「昨日の夕方、墓の上をヒトダマが飛んどった」と見た事を話す。
その話を聞くたびに、自分もヒトダマが飛んでいるのを見てみたい、と思った。
ヒトダマを見たのは、ゆりちゃんだけでなかった。
普通に生活をしていれば、1~2度くらいは出くわすのがヒトダマだと思っていた。
夏の幽霊映画にも、必ずヒトダマは飛んでいた。
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「旭町誌」 平成9年 旭町発行より転記する。
火の玉
火の玉は、鬼火とかヒトダマ(人魂)とも呼ばれている。
燐化水素だ、夜光虫だ等々諸説があるが、実際に見た人は少ないようで、話が一人歩きしている感が強い。
古来死んだ人のからだから離れた魂のこととされ、火の玉が飛んだので誰かが死んだとか、死ぬる前に火の玉が飛んだのを見たとか、新墓ができて火の玉が飛んだとかいろいろな話が伝わる。
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管理人記・
人が死んで土葬が無くなる頃、幽霊もヒトダマの話もなくなった。その類のことはオバケに変わった。