NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS / NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS
「ルーツな日記」的フジロック・タイムテーブル攻略の第3弾。最終日編。ノエルが歌う「Don't Look Back in Anger」で大合唱となって幕を閉じるであろうフジロック最終日です!!
さて、序盤からキャットフィッシュ&ザ・ボトルメンやボヒカズというフレッシュなUKロック勢に目を惹かれたりもしますが、いえいえ、「ルーツな日記」といたしましては、ヘヴンに登場する伝説的なレジェンド達を紹介せずにはいられません。
BLOODEST SAXOPHONE feat. JEWEL BROWN / ROLLER COASTER BOOGIE
まずお昼過ぎに登場するのが、日本の誇るジャンプ・バンド、ブラッデスト・サキソフォンと、伝説的な黒人女性シンガー、ジュウェル・ブラウンのコラボレーション。なんてったてジュエル・ブラウンは、かのルイ・アームストロングの楽団でシンガーを務めていた女性ですからね。唸るように歌う「買い物ブギ」の格好良いこと!! こんなシンガーを観れるフジロック、ホント凄い!
https://www.youtube.com/watch?v=auJkEJ5uJTA
そしてヘヴンに降臨するもう一組の伝説、ヘンリー・グレイ&エディー・ショウ。こちらは「”LEGENDS OF BLUES” A Tribute to Howlin’ Wolf」と題された、ハウリン・ウルフの生誕110年を記念したスペシャルなステージ。マディー・ウォーターズと並ぶシカゴ・ブルースの巨頭、ハウリン・ウルフが亡くなって既に40年近くが経ちますが、ヘンリー・グレイとエディー・ショウは長年に渡ってウルフのバンドで活躍した、シカゴ・ブルースの黄金期を知るレジェンド達です。
HENRY GRAY / PLAYS CHICAGO BLUES
ヘンリー・グレイは50年代から60年代にかけ10年以上もの間、ウルフのバンドに在籍したピアニスト。ウルフに限らずリトル・ウォルター、ジミー・ロジャーズらのチェス録音にも参加しているなど、シカゴ・ブルース黄金期を代表する鍵盤奏者の一人です。写真は2001年リリースのヘンリー・グレイによるソロ作。「蘇る黄金のシカゴ・ブルース・ピアノ 」という邦題が語る通りのヴィンテージなシカゴ・ブルース!!
https://www.youtube.com/watch?v=BwE0beJgB3s
EDDIE SHAW / IN THE LANDS OF THE CROSSROADS
一方のエディ・ショウはウルフの信頼熱きサックス奏者。彼はバンドリーダーも努めていたそうで、ウルフが亡くなった後はそのバンドを引き継ぎエディ・ショウ&ザ・ウルフ・ギャングとして活躍してきました。ウルフだけでなく、マディ・ウォーターズ、オーティス・ラッシュ、マジック・サムなどのバンドを渡り歩いて来ている強者です。写真は彼が故郷のミシシッピで録音した92年作。ギターに息子のヴァン・ショウを向かえ、脂の乗ったブルースを聴かせてくれます。ブリブリのサックスが格好良い!!
https://www.youtube.com/watch?v=Aq_Uv0SD3u4
今では本当に貴重な存在となってしまった生きるシカゴ・ブルース・レジェンドのお二方。ヘヴンに本物のシカゴ・ブルースを轟かせてくれることでしょう。しかし残念ながらそのころレッドマーキーではジェニー・ルイスのステージが佳境に入ってきているのです。この被りはホント痛い。さて、どちらを選びましょうか?
JENNY LEWIS / THE VOYAGER
オルタナ・カントリーを疾駆したライロ・カイリーの歌姫ジェニー・ルイス。フジロック出演は06年以来2度目ですが、実は2011年にもJENNY AND JOHNNY名義でフジロックに出演するはずだったところ、無念のキャンセルになってしまっているんですよね。なので今回はそのリベンジとして最高の歌声を聴かせて欲しい!! 写真は彼女のソロ名義としては3枚目。カントリー・フレイバーを醸しつつ、ドリーミーでポップなソフト・ソウル的な風味が気持ち良い。これを生で聴けるかと思うとホント楽しみ。プロデュースはライアン・アダムス。
https://www.youtube.com/watch?v=qYDTkx2HzpU
RYAN ADAMS / Ten Songs From Live At Carnegie Hall
ジェニー・ルイスに続いて登場は、彼女の新作のプロデューサーを務めたその人、ライアン・アダムス!!ジェニー・ルイスがキャンセルのリベンジなら、こちらのライアン・アダムスは豪雨のリベンジでしょうか。一説にはミラーボールがお気に召さなかったとも言われている05年のヘヴンはある意味伝説。そんな気分屋気質のライアン・アダムスも、先日リリースされたばかりのカーネギーホールでの弾き語りライヴを聴けば、彼が表現者としてとんでもない境地に達していることがすぐに分かるでしょう。豪快にして繊細なロックンローラー、今年のフジロックではどんなライヴを見せてくれるのでしょうか?あっと驚くカヴァーも聴けるかな? とりあえず、屋根のあるレッドで良かった!
https://www.youtube.com/watch?v=60a1OWLg7Xk
とにかくこの日は、ジェニー・ルイスからライアン・アダムスと、続けて観れるのが豪華すぎる。よくぞブッキングしてくれました!やっぱりここは外せませんね~。そしてこの2人の共演はあるのか?どうでしょうね?
Of Monsters And Men / Beneath The Skin (Deluxe)
そしてレッドのトリを務めるのがオブ・モンスターズ・アンド・メン。米フォークロックとは一味違うアイスランド産ネオ・フォーク・ロック。幻想的でどこか冒険心をかき立てられるようなファンタスティックな楽曲群と、紅一点シンガー、ナンナの歌声が魅力的。デビュー作の魅力を引き継ぎながらスケールアップした最新作がまた素敵。
https://www.youtube.com/watch?v=GCfFpz-omyU
そしてこの日のメイン中のメインがホワイトの大トリ、FKAツイッグス!! 最終日にしてハドソン・モホークからFKAツイッグスっていう、エッジの立ち方は、流石ホワイトですね。
FKA Twigs / LP1
デビュー作にしてこれほどまでの衝撃と言うのはなかなかないのではないでしょうか。ビートやサウンド、そしてヴィジュアルなど、総合的なアーティストとして、その一歩先を行った先鋭制が注目されがちですが、案外、純粋に女性シンガーとしてもとても魅力的なんです。真っ暗な森の中で繰り広げられる彼女の芸術。そのパフォーマーとしての世界観にどっぷりと浸かりつつ、彼女の歌声にじっくりと耳を傾けたいです。楽しみすぎる!!!
https://www.youtube.com/watch?v=p-WXVk2ZSxU
というわけで、今年もノエルのアンガーは聴けないかな?合唱したかったけど…。そして「Power To The People」で大団円。
あ~、なんかフジロックが終わっちゃうな…。なんて悲しい気分になってきましたが、これはあくまでも攻略のためのシミュレーション。もちろん本番はこれからです!
という訳で、あらためて初日からシミュレーションいかがですか?
タイムテーブル攻略! フジロック初日編
タイムテーブル攻略! フジロック2日目編