病院坂の首縊りの家
1979年/東宝
監督:市川崑
原作:横溝正史
出演:石坂浩二、佐久間良子、桜田淳子、草刈正雄、あおい輝彦
CMで大野雄二先生の名曲「愛のテーマ」が放送されている。そこで久々に金田一シリーズを観たくなった…と思ったら「犬神家の一族」のソフトは手放してしまっていたので、「病院坂の首縊りの家」を観る。
この作品で市川崑は冒頭とラストシーンに横溝正史夫妻、中井貴恵の素人芝居をそのまんま、かなり長々と見せる、また数十年前の事件の原点を描いた再現シーンをそのまんま、能面のように真っ白に顔を塗りたくった佐久間良子、入江たか子に演じさせるという荒業をやってのける。特に後者などは無理があるのは承知でやっているのだろうけれども芸達者な豪華過ぎるキャストの中でこれは実に際立ってしまう。むしろ舞台劇のようなイメージなのか。
「金田一耕助最後の事件」という原作の設定のみならず、市川&石坂コンビによる金田一シリーズ最後(当時)の作品として、感傷的なシーンが少なくない。金田一による種明かしから犯人の最期までの流れは美しく感動的。シリーズを観続けて、この作品を観ればさらに感動も深まるだろうが、長大な原作を再構成した、尺を感じさせないジャジーな展開はもっと評価されてもいいんじゃないかと思う(個人的には「悪魔の手鞠唄」がシリーズベストだが)。桜田淳子の好演、草刈正雄の怪演、そして佐久間良子の妖艶も絶品。そして、やはりここでも観られる、70年代のピーターの軽やかさというのは素晴らしいです。
全編で流れるジャズ演奏が、「漣流」の取材でお世話になったピアニストの江草啓介さんだったのを改めて知った(本では裏取り取材になってしまって江草さん自身のことはほとんど触れられなかったのだけれども)。
しかし、他のブログでも書かれている方がいるけれども、DVDのパッケージデザインはちょっと酷いなあ(メインヴィジュアルのシーンは超重要シーンではあるのだけれども)…原作である角川文庫版の表紙は相変らず素晴らしいと思うのだが。
1979年/東宝
監督:市川崑
原作:横溝正史
出演:石坂浩二、佐久間良子、桜田淳子、草刈正雄、あおい輝彦
CMで大野雄二先生の名曲「愛のテーマ」が放送されている。そこで久々に金田一シリーズを観たくなった…と思ったら「犬神家の一族」のソフトは手放してしまっていたので、「病院坂の首縊りの家」を観る。
この作品で市川崑は冒頭とラストシーンに横溝正史夫妻、中井貴恵の素人芝居をそのまんま、かなり長々と見せる、また数十年前の事件の原点を描いた再現シーンをそのまんま、能面のように真っ白に顔を塗りたくった佐久間良子、入江たか子に演じさせるという荒業をやってのける。特に後者などは無理があるのは承知でやっているのだろうけれども芸達者な豪華過ぎるキャストの中でこれは実に際立ってしまう。むしろ舞台劇のようなイメージなのか。
「金田一耕助最後の事件」という原作の設定のみならず、市川&石坂コンビによる金田一シリーズ最後(当時)の作品として、感傷的なシーンが少なくない。金田一による種明かしから犯人の最期までの流れは美しく感動的。シリーズを観続けて、この作品を観ればさらに感動も深まるだろうが、長大な原作を再構成した、尺を感じさせないジャジーな展開はもっと評価されてもいいんじゃないかと思う(個人的には「悪魔の手鞠唄」がシリーズベストだが)。桜田淳子の好演、草刈正雄の怪演、そして佐久間良子の妖艶も絶品。そして、やはりここでも観られる、70年代のピーターの軽やかさというのは素晴らしいです。
全編で流れるジャズ演奏が、「漣流」の取材でお世話になったピアニストの江草啓介さんだったのを改めて知った(本では裏取り取材になってしまって江草さん自身のことはほとんど触れられなかったのだけれども)。
しかし、他のブログでも書かれている方がいるけれども、DVDのパッケージデザインはちょっと酷いなあ(メインヴィジュアルのシーンは超重要シーンではあるのだけれども)…原作である角川文庫版の表紙は相変らず素晴らしいと思うのだが。
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