徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

純度100%/「ザ・ローリング・ストーンズ SHINE A LIGHT」「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

2010-12-25 02:50:13 | Movie/Theater
昼から早稲田松竹へ行って『ザ・ローリング・ストーンズ SHINE A LIGHT』と『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の二本立て。
特に『ザ・ローリング・ストーンズ SHINE A LIGHT』は湘南の番長こと大越さんから「スクリーンで観るように」と言われていたので、これが初見。いや確かにこれはスクリーンで観るべき作品で、特にバディ・ガイが出た後は怒涛の展開(正直、シャウトというよりも無理に大声を張り上げているだけにしか聴こえなかったクリスティーナ・アギレラが出たあたりは一瞬ダルい感じがしたんだけれども…)。自身の自虐的な演技も含めて、クリントンをもネタにして、ストーンズを「単なる」大御所に鎮座させない笑いを作り出す、冒頭とエンディングのスコセッシの演出も見事で、さすが音楽映画の名匠。劇場公開用の映画というフォーマットの中でいかに「ライブ」を再現していくか。煮え切らない音楽ドキュメンタリー流行の昨今、やはり元祖は違うのだった。
一方の『THIS IS IT』。マイケルが個人的な資料(?)としてリハを撮影していた(というのはにわかに信じ難いが、おそらくそれなりの「素材」として撮影していたのは間違いない)という「設定」なのだが、素材が素材だけにある種のドキュメンタリーのフォーマットに沿った構成ともいえる。個人的にはMJにはそれほど思い入れがないのだけれども、彼の最期を思い起こせば胸が熱くなる。

ただストーンズのライブはフロアがパーティーガールとパーティーピープルで埋まっていたのに対して、マイケルの場合はがらんとした客席を映しても、そこにはスタッフとキャストしかいない。しかも彼らはキャストでいながら、ほとんど信者と言ってもいいマイケルファンでもある。そこは純度100%のマイケルの世界なわけだ。作品には接点はないし、たまたま二本立てで観たというだけなんだけれども、それが物凄く対照的で、作品としての完成度は圧倒的にストーンズなんだけど、スクリーンから伝わってくる「THIS IS IT」のキャストの熱さには敵わない。
いろんな意味でそれもMTVぽいって言っちゃえばMTVぽい作品なんだけど。

ちなみにその夜に日テレで『THIS IS IT』が放送されていたりして。
まあスクリーンで観た方が感動が伝わりますよ。

せっかく高田馬場に来たんだからgateoneにも寄りたかったんだが、さすがに真っ直ぐ帰る。

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