●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●アストロスケール、デブリ(宇宙ゴミ)を近距離で撮影した画像を世界で初めて公開

2024-04-29 20:55:43 | 人工衛星
 人工衛星システムの製造・開発・運用を担うアストロスケールは、今年2月に開始した商業デブリ(宇宙ゴミ)除去実証衛星「ADRAS-J」のミッションにおいて、観測対象のデブリに接近する過程で撮影したデブリの画像を公開した。

 デブリへ接近し近距離で撮影した画像を公開するのは世界初。

 運用を終了した衛星等のデブリは、外形や寸法などの情報が限られるほか、位置データの提供や姿勢制御などの協力が得られず、接近・捕獲等を行うための技術的な観点から非協力物体とも呼ばれる。

 デブリについて、その劣化状況や回転レートなど、軌道上での状態を把握しつつ、安全・確実にRPO(ランデブ・近傍運用)を実施することは、デブリ除去を含む軌道上サービスを提供するために不可欠な技術。

 ADRAS-Jは、実際のデブリへの安全な接近を行い、近距離でデブリの状況を調査する世界初の試み。

 具体的には、大型デブリ(日本のロケット上段:全長約11m、直径約4m、重量約3トン)への接近・近傍運用を実証し、長期間軌道上に存在するデブリの運動や損傷・劣化状況の撮像を行う。

 2月22日より開始した接近の運用では、軌道投入時にはデブリと異なる軌道にあった衛星を、 GPSと地上からの観測値という絶対的な情報を用いて(絶対航法)デブリと同じ軌道へと遷移kmにまで接近させた。

 4月9日には、ADRAS-J搭載のVisCam(可視光カメラ)にてデブリを捕捉したことで、衛星搭載センサを駆使してデブリの方角情報を用いる相対航法(AON)を開始。

 方角情報も用いながら相対軌道を制御して距離を詰め、デブリの後方数kmの距離において衛星搭載のIRCam(赤外カメラ)にてデブリを捕捉した。

 そして4月16日、IRCamによって取得するデブリの形や姿勢などの情報を用いる相対航法(MMN)を開始し、4月17日にデブリの後方数百mの距離にまで接近に成功した。
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●宇宙探査●H3ロケット3号機、6月30日に打ち上げ

2024-04-26 18:39:27 | 天体観測施設
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H3ロケット3号機による先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)は、6月30日(日)に打ち上げると発表した。


打上げ予定日 : 2024年6月30日(日)
打上げ予定時間帯: 12時6分42秒~12時19分34秒(日本標準時)
打上げ予備期間 : 2024年7月1日(月)~2024年7月31日(水)
打上げ場所 : 種子島宇宙センター 大型ロケット発射場


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●宇宙探査●インターステラテクノロジズ、イタリアのD-Orbitと打上げサービス提供に関する包括契約を締結

2024-04-18 16:03:34 | ロケット
 インターステラテクノロジズ(北海道広尾郡⼤樹町)は、小型人工衛星の物流サービスを手がけるイタリアのベンチャー企業D-Orbit S.p.Aと、ロケット打上げサービス提供に関する包括契約を締結した。

 両社は今後、宇宙産業の大きな成長が見込まれるアジア圏において、市場拡大のボトルネックとなりうる宇宙輸送サービス供給に協力して貢献する。

 D-Orbit社は、衛星の「ラストワンマイル」事業とロケット打上げ事業の連携で、低価格で柔軟な宇宙輸送サービス提供へこれまで15回の軌道上ミッションを成功させ、累計140機以上の衛星の軌道投入実績を有している衛星向けロジスティクス分野におけるリーディングカンパニー。

 同社は、複数の小型衛星を搭載できる「ION」を自社開発・製造し、衛星を事業者が希望する軌道に正確に投入する「衛星のラストマイルデリバリーサービス」、軌道上実証機会を提供する「ホスティングペイロードサービス」を展開してる。

 一方、インターステラテクノロジズは、近年の市場拡大を牽引している小型サイズの衛星をターゲットにしたロケット「ZERO」を開発している。民間単独では国内初となる宇宙到達実績のある観測ロケット「MOMO」で得られた知見を土台に、一気通貫の開発・製造体制による「競争力のある価格」と、多様化する衛星のビジネスモデルに合わせて専用に打ち上げる「柔軟性」を強みとしている。さらに今後、国内やアジア・オセアニア諸国の衛星事業者に対しては、発射場が近く、打上げまでの手間やコストがかからない「利便性」も提供価値として付与していく。

 両社と、両社に出資する丸紅は、2020年2月に小型衛星放出システムの研究・開発を行う協業意向書を締結している。

 今回の包括契約では打上げサービスのみならず、将来にわたってビジネス連携を深めることも明記しており、衛星の「ラストワンマイル」事業に取り組むD-Orbit社と、ロケット打上げ事業を提供するインターステラテクノロジズが相互に協力することで、より低価格で柔軟な宇宙輸送サービスを構築する。
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●宇宙探査●将来宇宙輸送システム(ISC)、再使用型ロケット「ASCA-1(アスカ-ワン)」プロジェクトを始動

2024-04-09 13:55:04 | ロケット
 将来宇宙輸送システム(ISC)は、米ウルサメジャー・テクノロジーズ(UM) と協業し、再使用型ロケットを開発するASCA-1(アスカ-ワン)プロジェクトを始動するとともに、米国法人シリウス・テクノロジーを設立する。

 ISCは、宇宙往還を可能とする輸送システム実現の第一歩として、再使用型ロケットによる人工衛星打ち上げサービスを目指している。既に文部科学省SBIRフェーズ3事業「民間ロケットの開発・実証」の採択を受けており、現在、2028年3月までの人工衛星打上げ実証に向けた研究開発に取り組んでいる。

 今回、同プロジェクトを通じて開発する再使用型ロケットの名称を「ASCA-1(アスカ-ワン)」と定め、段階的に有人宇宙飛行に挑戦する開発ロードマップを策定した。

 あわせて、米国のロケットエンジン開発企業である米ウルサメジャー・テクノロジーズ(Ursa Major Technologies(UM)と連携して、日米のスタートアップ企業同士が連携した再使用型ロケットの開発を行う。再使用型ロケットの開発に向けて、日米ロケット開発ベンチャー同士が連携する試みは、同プロジェクトが日本初となる。

 同連携を通じて、UMが製造販売するロケットエンジン「HADLEY(ハドレー)」をISCが購入し、米国内での飛行実証を通じて得られたデータの共有を通じたエンジンの改良など、日米ロケット開発ベンチャー同士が連携して宇宙産業をさらに発展させることにしている。
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●宇宙探査●QPS-SAR 7号機「ツクヨミ-Ⅱ」、アンテナ展開に成功

2024-04-09 13:35:45 | 人工衛星
 QPS研究所の小型SAR衛星QPS-SAR 7号機「ツクヨミ-Ⅱ」は日本時間4月8日(月)8時16分の打上げ、初交信成功の後、同日深夜に収納型アンテナの展開に成功した。

 その後の機器の動作情報ならびにジャイロなどのセンサー類、ツクヨミ-Ⅱのアンテナの一部を撮影した衛星のセルフィー画像を総合的に検討した結果、アンテナは無事に展開したことを確認いたした。

 今後、衛星の調整を続け、初画像の取得を目指す。


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