茨城大学の樋口あや研究員を中心とする研究グループは、アルマ望遠鏡を用いて巨大な星が生まれつつある領域「IRAS 16547-4247」(大質量星団)を観測し、原始星から噴き出すガス流が少なくとも2つあることを発見した。
これは、この領域に生まれたての星が少なくとも2つ潜んでいることを示すもの。
また、メタノール分子が放つ電波の観測により、ガス流が周囲のガス雲を押しのけて広がっていく様子が「砂時計型」の構造として、世界で初めて明瞭に描き出された。
茨城大学の樋口あや研究員を中心とする研究グループは、アルマ望遠鏡を用いて巨大な星が生まれつつある領域「IRAS 16547-4247」(大質量星団)を観測し、原始星から噴き出すガス流が少なくとも2つあることを発見した。
これは、この領域に生まれたての星が少なくとも2つ潜んでいることを示すもの。
また、メタノール分子が放つ電波の観測により、ガス流が周囲のガス雲を押しのけて広がっていく様子が「砂時計型」の構造として、世界で初めて明瞭に描き出された。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の木村智樹研究員が率いる研究チームは、惑星分光観測衛星「ひさき」による木星の長時間連続観測によって、オーロラの突発的増光(オーロラ爆発)を捉え、この現象が木星自身の高速自転によって引き起こされることを世界で初めて示した。
同研究チームは「ひさき」を用いた観測によって、太陽風が静かなときにも木星のオーロラが突然明るくなる爆発現象を連続的に捉えることに成功した。
これは、オーロラ爆発が木星の磁力と高速自転によって引き起こされる事を示唆する。
三菱重工業および宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、種子島宇宙センターから3月26日10時21分(日本標準時)に、情報収集衛星「光学5号機」を搭載したH-IIAロケット28号機(H-IIA・F28)を予定通り打ち上げたと発表した。
三菱重工業および宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、種子島宇宙センターから、H-IIAロケット28号機(H-IIA・F28)による情報収集衛星「光学5号機」の打上げ時刻および打上げ時期を次の通り発表した。
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打上げ日:平成27年3月26日(木)
打上げ時刻:10時21分(日本標準時)
打上げ時間帯:10時21分~10時33分(日本標準時)
打上げ予備期間:平成27年3月27日(金)~平成27年4月10日(金)
<新刊情報>
書名:生命の惑星~ビッグバンから人類までの地球の進化~
著者:チャールズ・H・ラングミューアー、ウォリー・ブロッカー
訳者:宗林由樹
発行:京都大学学術出版会
さまざまな生命を育む地球は,どのようにして生まれ,現在のような豊かな環境を作り出したのだろうか? 地球と同じような「生命の惑星」は他にも存在するのだろうか? 同書は,ビッグバンによる宇宙の創生から,太陽系の誕生,地球の進化,人類文明の台頭に至るまでの137億年の地球の歩みを辿る壮大な物語である。また,この物語を明らかにするために科学者たちがいかに考えて理論を組み立てたか,またその理論はどれほど信頼できるのかを,予備知識のない読者にも理解できるよう丁寧に解説する。
東京大学宇宙線研究所は、スペイン・カナリー宇宙物理研究所と「大口径望遠鏡1号基に関する覚書」を交わし、2015年9月より、カナリー諸島ラパルマに、日本が中核を担う予定の大口径望遠鏡の第1号基の建設・設置を開始する。2016年11月には、この1号基を完成させ、最初の観測を行うことを目指している。
東京大学宇宙線研究所などが研究開発計画を進めている「国際宇宙ガンマ線天文台 (CTA)」は、宇宙ガンマ線の高精度観測により、宇宙線の起源、ブラックホール周辺のさまざまな物理現象、また未だに謎の多いガンマ線バーストの解明、そして暗黒物質の検出に挑戦するもの。
第56次日本南極地域観測隊は、九州大学と福岡大学の共同開発による無人観測航空機Phoenix-S(フェニックス エス)1号機を用いた高度22kmのエアロゾルサンプルの回収、および、高度23kmのエアロゾル濃度測定に成功した。
観測高度は、無人航空機、有人航空機のいずれとしても前例のない高い高度であった。
同機は、2015年1月24日夕方(昭和基地時間、以下同様)、昭和基地東方約20kmの南極大陸氷床上のS17地点からゴム気球に懸吊して放球され、エアロゾルの濃度観測およびサンプリングを行いながら上昇し、高度23kmまで観測を行った。
その後はパラシュートで降下し、高度12kmで気球・パラシュートを分離、自律滑空飛行によりエアロゾルサンプルと共にS17地点へ戻つた。
同成果により、無人観測航空機による観測は、通常行われている自由気球を使った方法よりも安価であり、かつ、自由気球と同様の実用的な観測高度到達能力を持ち、さらに、自由気球では困難な観測機器およびサンプルの回収が容易にできることが示された。
第7回宇宙エレベーター学会(JpSEC)が3月28日(土)、日本大学理工学部駿河台校舎で開催される。
宇宙エレベーターの最新情報・関連情報の発表や講演、または宇宙エレベーターそのものについてのオープンなディスカッションなどが行われる。
<開催概要>
名称:第7回 宇宙エレベーター学会(JpSEC)
日時:2015年3月28日(土) 13:00~17:00
場所:日本大学理工学部駿河台校舎1号館 5階151教室
内容:JSEA2014年度活動報告、宇宙エレベーター最新事情解説 他
参加費:なし(無料)、事前登録は不要(会場定員180名)
懇親会:予算5,000円程度、当日会場にて参加希望者を募る。
三菱重工業は、神戸造船所(兵庫県神戸市)内において、将来の発電システムである宇宙太陽光発電システム(Space Solar Power System:SSPS)の中核技術として開発が進んでいる無線送電技術の地上実証試験を実施し、長距離の無線送電に成功した。
SSPSは、太陽光パネルを地上から3万6,000kmの宇宙空間に打ち上げ、静止軌道上の太陽電池で発電した電力をマイクロ波/レーザーにより地上に無線伝送して、地上において再び電気エネルギーに変換して利用するシステム。
今回、送電ユニットから10kWの電力をマイクロ波で無線送電し、500m離れた受電ユニット側に設置したLEDライトをその電力の一部を使って点灯させることに成功したもの。
無線送電距離としては500mは国内最長で、10kWも国内最大電力。
また、ビームが受電ユニット以外の方向へ放射することのないように制御する先進の制御システムの適用試験も実施し、問題のないことを確認した。
理化学研究所(理研)の共同研究グループは、新星爆発の衝撃波によって加熱された高温プラズマが、宇宙で拡散する様子を初めて捉えた。
共同研究グループは、1901年に新星爆発を起こしたペルセウス座GKに着目。ペルセウス座GK は、2000年に米国のチャンドラX線観測衛星に搭載されたX線望遠鏡で撮影された写真に、衝撃波で過熱された高温プラズマの痕跡(X線)が検出されている。
共同研究グループは2013年に同望遠鏡で追従観測し、高温プラズマが広がる様子を捉えることに成功した。
そして、2000年に撮影された写真と比較した結果、地球から約1,500光年の距離にあるペルセウス座GKの爆風が、ガスの温度を約100万度に維持しながら、14年間で0.01光年(約900億km)ほど広がったことを突き止めました。