昨夜は、大晦日を自覚しようと、紅白歌合戦を観てみたが、
歌のタイトルと、歌手の名前の区別がつかず、舞台いっぱいに広がって踊り、歌いまくる面々の
動きについていけず、早寝を決め込む。
さて、元旦の朝といえば、分厚い朝刊である。
ポストの入り口に入りきらないらしく、わざわざ門をあけて、内側に置いてある。
この分厚さ、配達員泣かせなのではないか。
中身はほとんど広告で、情報量の多さの割には、というか多過ぎるせいからなのか、
読んだ後に、あまり印象に残らない。
それがわかっていても、福袋の中身を開ける時のように、楽しみではある。
近所のコーヒーショップは、住宅地にあるせいか、正月は休みである。
そのため、ふた駅電車を乗り継いで、ショッピングセンターの中にあるコーヒー店に向かう。
このコーヒー店、外側に面して窓を大きくとっていて、採光も充分なので、
ぼんやりと外を眺めたり、本を読んだりするのに、もってこいである。
外の景色がよく見えるということは、外からも、こちら側が
丸見えということである。
ガラス窓の外側に、長蛇の列ができている。
ダウンを着こみ、マスクをし、防寒グッズに身を包んだ家族連れ……。
そう、言わずと知れた、福袋である。
ショッピングセンターのどこかの店舗で、売り出しているのだろう。
「並ぶ」ということしか、することがない行列の人々が、暇つぶしに、コーヒー店の中を、
見るともなく眺めているので、何となく落ち着かない。
入場制限をしているのか、列は延々と途切れることもなく、ゆっくりとガラス窓の前を進んで行く。
何年か前、横浜のデパートの福袋に、朝も早よから、並んだことがある。
「最後尾は、こちら」という、立て看板まで出ていて、地下2階あたりから、
福袋の売り場のある9階まで、階段をうねうねと曲がり、食器売り場を横切って、列は続いた。
袋の隙間から、中をのぞき見、感触をさぐり、重さ軽さを天秤にかけ、
ようやく選んだ福袋。
中から出てきたのは、LLサイズの男物のシャツだったり、原色のトレーナーで、パジャマとして
着るのも憚られるようなものだったり、ボリュームをつけるためのクッションだったりと、
期待が大きい分、あっけなさとともに、取り残された思いがした。
言うまでもなく、お楽しみは、「中を開けるまで」
朝刊と同じである
年賀状の返事を書き、ふと目をあげると、さきほどの列が、かき消えている。
入場制限が解かれたのか、それとも用意した福袋がすべて完売したのか。
いずれにしても、店の”在庫”が、ある程度、一掃されたことだろう。
ざわついてきた店内の雰囲気に、何となく落ち着かない思いがして、外に出る。
初詣に行くのか、年ごろの男の子が、
この日ばかりは、両親と一緒に歩いている光景を目にするのも、正月ならではである
歌のタイトルと、歌手の名前の区別がつかず、舞台いっぱいに広がって踊り、歌いまくる面々の
動きについていけず、早寝を決め込む。
さて、元旦の朝といえば、分厚い朝刊である。
ポストの入り口に入りきらないらしく、わざわざ門をあけて、内側に置いてある。
この分厚さ、配達員泣かせなのではないか。
中身はほとんど広告で、情報量の多さの割には、というか多過ぎるせいからなのか、
読んだ後に、あまり印象に残らない。
それがわかっていても、福袋の中身を開ける時のように、楽しみではある。
近所のコーヒーショップは、住宅地にあるせいか、正月は休みである。
そのため、ふた駅電車を乗り継いで、ショッピングセンターの中にあるコーヒー店に向かう。
このコーヒー店、外側に面して窓を大きくとっていて、採光も充分なので、
ぼんやりと外を眺めたり、本を読んだりするのに、もってこいである。
外の景色がよく見えるということは、外からも、こちら側が
丸見えということである。
ガラス窓の外側に、長蛇の列ができている。
ダウンを着こみ、マスクをし、防寒グッズに身を包んだ家族連れ……。
そう、言わずと知れた、福袋である。
ショッピングセンターのどこかの店舗で、売り出しているのだろう。
「並ぶ」ということしか、することがない行列の人々が、暇つぶしに、コーヒー店の中を、
見るともなく眺めているので、何となく落ち着かない。
入場制限をしているのか、列は延々と途切れることもなく、ゆっくりとガラス窓の前を進んで行く。
何年か前、横浜のデパートの福袋に、朝も早よから、並んだことがある。
「最後尾は、こちら」という、立て看板まで出ていて、地下2階あたりから、
福袋の売り場のある9階まで、階段をうねうねと曲がり、食器売り場を横切って、列は続いた。
袋の隙間から、中をのぞき見、感触をさぐり、重さ軽さを天秤にかけ、
ようやく選んだ福袋。
中から出てきたのは、LLサイズの男物のシャツだったり、原色のトレーナーで、パジャマとして
着るのも憚られるようなものだったり、ボリュームをつけるためのクッションだったりと、
期待が大きい分、あっけなさとともに、取り残された思いがした。
言うまでもなく、お楽しみは、「中を開けるまで」
朝刊と同じである
年賀状の返事を書き、ふと目をあげると、さきほどの列が、かき消えている。
入場制限が解かれたのか、それとも用意した福袋がすべて完売したのか。
いずれにしても、店の”在庫”が、ある程度、一掃されたことだろう。
ざわついてきた店内の雰囲気に、何となく落ち着かない思いがして、外に出る。
初詣に行くのか、年ごろの男の子が、
この日ばかりは、両親と一緒に歩いている光景を目にするのも、正月ならではである