畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

2008-09-11 19:17:57 | 農作業
9月11日 

雨の予報は外れ、一日、どんよりとした曇り空。北風も強く、涼しい。
稲刈りの時、藁は切断して排出、田んぼにばらまく。長いままだと、耕す時巻き付いたりで、扱いにくいから。土にすき込めば、有機物として、土つくりに役立つ。しかし、藁として長いままのが、少しはほしいので、切断しないで、そのまま排出しておいた。稲刈りも終わり、しかも、雨になるというので、藁を集め、縛って持ち帰る。
藁は、米と同じように、農家には大事な、農産物だった。昔は、草鞋、草履、雪国では冬の長靴なども、藁で作った。縄、莚(藁で編んだ茣蓙のようなもの)も、農家には必需品だった。俵、カマス(莚を二つ折りにして袋のように編んだもの)は、米などの収穫物の収納に必要な容器だった。
また、牛や馬の小屋の敷き料として、時には、人家の土間床の敷き料としても使った。畑のマルチ材として、防草、防寒、防暑に。イモ類の貯蔵時には、断熱材として。そして、堆肥として、田畑の土づくり、肥料としても欠かせないものだった。
しかし、現在は、多くの農家は、藁は邪魔者として、稲刈り後、乾いたところで、燃してしまう。藁をそのまますき込むと、なかなか、分解しないから、翌春の田植の時に、藁が浮いて、植えたばかりの稚苗に被ってしまうから。また、肥料はすべて、化学肥料で、計算通りに施すから、藁のような有機物が土に入っていると、その分解による、肥料効果が計算できず、わずらわしいから。
しかし、私たちは、毎年、藁は土にすき込んでいる。土づくり、地力を高めるに必要と思うから。そして、その地でできたものは極力土に戻すべきだと思うから。

午後は、乾燥機に入っている、無農薬米の籾すり。収量は最悪。しかしこれで、今年のコメの収穫は完了。長い稲刈りだった。
コメント (1)
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