7月11日(月)
うっすらと白み始めたころ、突如響く、けたたましい叫び声。ここの所、ほぼ毎日のように、この叫び声で、眠りを破られる。寝室と道路を挟んだ隣の空き家のこんもりとした立木の頂上あたりから、聞こえてくる。ヒヨドリの一日の始まりを告げる、絶叫だ。これが始まると、止むことを知らない。しばらくの間は、1分という休みもないかのように、その「囀り」は続く。少し離れた大木の梢、寝室のすぐ外の梅の木に、道路を走る電線にと、渡り飛びながら、「囀り」は、少し遠くなったりもするが、ほぼ、私の寝室の周りを、ぐるぐる回っている。
睡眠を打ち破られた、私の耳には、ほぼ同じころから、ホトトギスの鳴き声も聞こえてくる。ホトトギスは、少し遠慮をしてか、離れた林の方からだ。しばらくすると、ウグイスだ。小鳥の中でも、美声の代表の一種だが、耳元で、連日繰り返されると、ヒヨドリに並び、早朝の騒音となる。梅にウグイスの花札の通り、梅の木が好きなのだろうか。一番耳元で鳴くのがウグイスだ。このころになると、外はだいぶ明るくなる。時には、コジュケイが、「チョットコイ、チョットコイ」と加わることもある。ヤマバトが、低音の魅力はどうかと、加わるのは、週に一回くらいか。我が家の周囲の空き地の草むらに巣くっているだろう、キジが、ここは、俺の縄張りだと、「ケーン!ケーン」と主張してくる。
カラスが、参加するのは、もう日の出のころだ。
「ロクロク、眠っていられない!」と、ぼやきながら起きてくる私に、連れ合い、曰く。
「ヒヨドリが鳴き出す前に起きてきて、一仕事。昼に、ゆっくり寝ていては?」
イネの花(小さな白い花)