12月28日(土) いちじ
仕事納め。今年最後の出荷。一年間、なんとかやってこれたことに感謝して、箱詰めをする。
それにしても天気が悪い。昨夕の雨は、ときどき降っていたのだろう。気温の低下とともに、霙状になり、小粒の霰となったようだ。庭や田んぼが、うっすらと白化粧をした朝だった。散歩の犬も足を滑らす位に、アスファルトは氷のリンクだった。そして今、またそんな小粒の白いものがパラパラしている。風呂釜に薪をくべに行く頭に落ちてくる。
連れ合いが、入院して私一人での作業になった時、お酒を送ってもらった。一人で、頑張って働けと云うエールとおもい、頂いた。一人の時は、落ち着いて飲めないものだから、ビールや焼酎にしていた(少しは、お猪口を傾けたが)。退院となり、作業にも少し余裕が出来たので、日本酒に切り替えた。
伊那のお酒だ。長野県のお酒はあまり飲む機会はないが、今回頂いたお酒は、とてもうまかった。蔵元は「宮島酒店」。二本とも純米酒。純米酒は、どちらかというと甘口が多い感じで、少しぐらい、アル添していても、そちらの方を好んでいた。しかし、今回頂いたものは、どちらも、さらりとした、辛口。さらに、最近の辛口は、米をみがきすぎて、フルーティーを売りにした、香りの華やかなものが多い中、香りは穏やかで、好みにぴったりだった。
信濃錦 特別純米一瓢は、精米歩合61%
信濃錦 純米醸造酒極辛口は、精米歩合70%
両方ともよいけれど、どちらかを選べと言われれば、後者を好む。理由は、口に含んだ時、日本酒独特のドンという香り味が、口の中に広がるからだ。日本酒を好まない人は、これを臭さと云い嫌うようだが。
燗もしないし、冷酒にもしない。常温のひや酒を飲む。鼻から香りを入れないで、さらりとした辛口酒を、口の中で香りを楽しめるような日本酒を飲むとき、本当に、うまいと思う。
時には、味とコクの強い、少々甘口の「ふなくち菊水」のような日本酒も良いけれど。
本当に御馳走様でした。