娘によると、保護した、三匹のネコは、あ、い、う、という名前で、我が家に連れてきたのは、唯一の雌猫で、あーちゃんだという。私は、我が家に来るネコには、雌猫を希望した。名前は、アカシにしたいと思っていたので、ぴったりだった。
そのアカシは、娘と一緒に寝ていた布団の中で、さよならした。ここに、置いてゆかれるとは思いもしなかったんだろうが、娘が、着替えて、バックを引きながら、さよなら言っても、いつもの夕方には帰ってくる別れぐらいに、思っていたのかもしれない。
布団から出てきたので、布団は片づけたという、連れ合いの座る座卓の下に、いたというが、私が明けるドアの音に驚いて、アカシの家にもぐりこんで、奥のほうに隠れてしまった。そして。それ以降、少なくとも私が部屋にいるときには、顔も見せずに、引きこもってしまっている。さっき、ようやく、出入り口の丸窓のそばに、顔を見せてくれている。
顔見世は、娘の移したスマホの写真で。(横になったままで、編集しても、縦にならない)