今日は
秋から冬にかけては、クン炭作りも大事な作業。
米を作っていると、籾殻がたくさん出る。かさばって処理に困る産物だ。が、クン炭にすればとてもよい土壌改良材となる。クン炭とは籾殻の炭のこと。炭にはごく小さな隙間が無数にあり、微生物の住処になったり、土の保水、吸水性も良くする。
昔から、農家の貴重な財産だった。米さえ作っていれば、自分のところで自給できるクン炭は、稲の苗作りに欠かせないものだった。しかし、稲作の機械化にともなって、クン炭も使われなくなった。籾殻も処理に困る産業廃棄物となってしまった。手間をかけて、田んぼに撒いたり、田んぼに運び出して燃したりしている。
私のクン炭作りは簡単だ。700リトルくらい入る缶(米の貯蔵缶の使わなくなったものを利用)を利用する。その中で、クン炭作りの釜様の物に、新聞紙や燃えやすい小木をいれ火をつける。籾殻少し入れて、籾殻に火が付くのを待つ。籾殻に火が付いたら、缶いっぱいに籾殻を入れる。30分もしないで終わり。後は籾殻全部に火が回るのを待つだけ。
朝、田畑に出かける前にやっておけば、昼に点検、夕方かえって来るころに全体に火が回っている。焼けた籾殻の上にトタンを載せ、缶にポリシートを被せきつく縛り、空気を遮断し、自然に鎮火するのを待つ。(トタンは籾の熱を遮断するため)
クン炭はほとんど畑に使うため、少々灰になってもかまわない。
缶を使わないときは大変だった。量も少ないし、火が回りに飛ばないよう注意も必要。出来上がったら、広げて水を少しずつかけてかき回し、火を消してゆかなくてはならない。これがなかなか消えないのだ。水をかけすぎればぐちゃぐちゃ、重くなるし、少なすぎれば、火が消えず、灰になる。火事の原因にもなりかねない。手間もかかる仕事だった。
今日の農作業 クン炭 そら豆定植 たまねぎ定植