有馬もとの補助犬訓練士ダイアリー

聴導犬・介助犬国際認定インストラクター(日本聴導犬協会)有馬もとのプライベートブログです。

24:たかちゃん、9歳。コンドロイチン飲んでます

2005-09-05 21:15:26 | 補助犬&聴導犬&介助犬
 まだ(福)日本聴導犬協会は9年目。協会の歴史とともに生きてきた最長老のタカちゃんとクロ姉さんでさえ、9歳。
 キミたちがいっしょだったから、協会もここまでこられたんだねぇと、コンドロイチン、マルチビタミン、ヨーグルト、アロママッサージと余念がない。

 私の相棒のタカちゃんは、昔からグタッと寝転んでいる時が多かった。
 今年7月に須坂市で、ご縁のあった方からのお招きで、デモをさせていただいた時、講演会前にゴロンと会場で伸びているタカを見て
「宮田からここまで、1時間半。疲れたんだねぇ」とやさしい言葉をかけてくださった方が何人かいらした。
「補助犬は、休息できるときに、自分でリラックスしておかないと、仕事をしなくてはならない時にエネルギーを残せないので、自己コンロールできないとダメなんですよー」と、ご説明させていただいた。

 講演会が始まり、いつものように話している私にリードをもたれているので、大きな「フー」とも「グー」ともつかない息をもらして、足元にゴロンと伸びてタカは寝転び、寝息まで立てている。
「9歳なんですよー」というと、会場から、「へぇー」と、声が出た。
 こんなに寝ているのも、9歳だからではなく、エネルギーを保つためなのですと、再度、会場にご説明をさせていただいた。

 初めに、ななちゃんともりちゃんで聴導犬のデモをさせていただいた。
 タカちゃんは、介助犬と聴導犬の両方のデモンストレーションができるので、最後。とりってことです。
 壇上の車椅子に座った私が、紙を下に投げると、車椅子の脇にいたタカが、フワーと壇を飛び降り、紙を口でくわえて、再びフワーと壇に飛び乗ってきた。
 会場からは「ワァー」と歓声が上がった。私に向かってくるタカちゃんの顔を見ると、その歓声に自信満々で笑っていた。
 会場がわくのが、わかっていたような顔だった。

 この7年間、ずーと私とペアで講演会やデモをさせていただいてきた、長年の相棒だけに、タカの表情から気持ちが良くわかる。知的な欲求が高い犬だけに、未だに新しい補助作業を覚えていく。協会一の訓練好きだ。

 特に、大勢の方に見ていただけるデモをするのが大好き。みなさんに誉めてもらえるのが、生きがいのタカちゃんなので、一緒に行ける場所には、どこでも、これからも連れて行こうと思っている。

 本当に、犬の寿命って短くて、楽しい思い出をいっぱい創ってあげるには、時が早すぎる。
 タカちゃん、長生きしてね。一緒の時間を楽しもうね。もっと。もっと。
 この時間は、コンピュータに向かう私の椅子の足に頭を乗せているタカの体をなぜてみた。




23: 台風到来。補助犬ユーザー&愛犬家へのリスクコミニュケーション

2005-09-05 15:18:37 | 犬のしつけ&愛犬家
 ↑ 愛犬のため用の緊急グッズも紹介されている「おでかけ上手になろう」学習研究社発行ムック。原案と監修をさせていただきました。書店でお求めください。協会www.hearingdog.or.jp の資料リストからもご購入いただけます。 

東京のケーブルテレビからの取材で、地震などの災害時の対策をインタビューしていただいた。

 アメリカでのテロの際に、災害救助犬の何頭かがブーツをはいていた。ガラスや瓦礫で足の甲を切らないように、ボランティアの親心だ。
 このブーツ、砂漠地帯などのアスファルトの暑い地域や、逆に、カナダなどの溶雪剤を撒くような場所では、犬の足を守るために、すばらしい効果を発揮している。砂漠地帯では、ブーツの底に水を保つようなスポンジなのかしら、入っていて、犬が歩くたびに、ジュワジュワっと水がにじみ出て、足の裏の温度を下げる効果もあるそうだ。カナダの場合は、ショップで犬のブーツがずらりと並んでいたとも聞いた。
 愛犬家には、必需品なのだろう。

 ところが、これらのブーツ、初めに履かせるのに一苦労する。
 犬が嫌がる。

 なので、万が一のために買ったとしても、日ごろから履かせる訓練を重ねていないと、万が一に役立たないんです。ご褒美と一緒に、足につける訓練をしておきましょう。
 
 あとは、クレート(犬の入るバスケットのようなもの)。いつも野放図にソファかなんかで寝ている愛犬を、いざ避難場所につれてきたら、大騒動なんてことにもならないので、ぜひ、クレートに入って休息できるような習慣をつけておきたいですね。

 クレーとの中が安心していられるようなら、避難所でも、お行儀良く、おとなしくできるので、もしかしたら、一緒にいること許可されるかもしれません。日ごろから、マナーの良いワンちゃんに育てれば、リスク(危機)が起こったときでも、愛犬のために対処できます。日ごろからの積み重ねが万が一の時に、役立つはずです。

 くわしくは「ウチの犬とおでかけ上手」学習研究社ムックの救急セットをご参照ください。