ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

アン・ウィルソン & ロビン・ザンダー Ann Wilson and Robin Zander - Surrender to Me(1989年の洋楽 Part8)

2025-03-06 20:00:00 | '89年洋楽
1989年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart8は、Ann Wilson and Robin Zanderの"Surrender To Me (From"Tequila Sunrise")"。最高位は3月11日付の第6位。年間チャートは98位。映画『Tequila Sunrise』サウンドトラックからのヒットです。

まずは映画『Tequila Sunrise』ですが、メル・ギブソン主演の恋愛・犯罪ミステリィ映画。主演はメル・ギブソン。1987年の映画『リーサル・ウェポン』で人気の絶頂にあった俳優が主演し、『Tequila Sunrise』も大ヒットしました。ちなみに、Tequila Sunriseとは、Tequilaベースのカクテルの名前ですね。

映画のヒットとともに、主題歌のこの曲"Surrender To Me"も最高位6位を記録するヒット曲となりました。曲の作者はソングライターのRoss Vannelliと、Richard Marxの共作。Richard Marxですが、彼自身のヒット曲はもちろん、私のブログでも、Vixenの"Edge of a Broken Heart" の作者として登場しています、ソングライターとして良い曲作りますよね。そしてRoss Vannelliですが、なんと1978年に第4位を記録した "I Just Wanna Stop”のヒットで有名なGino Vannelliの弟さんだとのことです。

歌っているのはハートのAnn Wilson と、チープ・トリックのRobin Zander、驚きのデュエットでのパワーバラードです。改めて、この二人、声量もあり、歌うまいです。パワーバラードのお手本のような曲でした。

Ann Wilsonは、映画「Footloose」のサウンドトラックで、LoverboyのMike Renoとのデュエット"Almost Paradise"が最高位7位のヒットを記録しています。それ以来のソロでのTop40ヒットです。こちらをご覧ください→→→

Robin Zanderですが、ソロでのTop40ヒットはこの曲が初めて、ただ、ソロでは、映画『オーバー・ザ・トップ』サウンドトラック収録曲"In This Country"があります。シングルにはならなかったようですが、なかなかカッコ良い曲でした。

こちらが映画『Over the Top』収録、Robin Zander の"In This Country"です。 
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エディ・ブリケル&ニュー・ボヘミアンズ Edie Brickell & New Bohemians - What I Am(1989年の洋楽 Part7)

2025-02-27 20:00:00 | '89年洋楽
1989年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart7は、Edie Brickell & New Bohemiansの"What I Am"。最高位は3月4日付の第7位。年間チャートは84位でした。

Edie Brickell & New Bohemiansですが、突然チャートを上がってきたこのバンド、アメリカ・テキサス州出身のフォーク・ロックバンド。元々、80年代前半に、New Bohemiansとして活動を開始、アルバムを出すまでには至りませんでしたが、80年代中頃、ボーカルでソングライターのEdie Brickellがバンドに加入、Edie Brickell & New Bohemiansとして、1989年、ファーストアルバム『Shooting Rubberbands at the Stars(星に輪ゴムを)』をリリースします。

そのファーストアルバムからのシングル、デビューシングルになりますが、この曲"What I Am"。曲の作者はボーカルのEdie Brickellと、バンドメンバーのKenny Withrowの共作。

この89年は、女性ダンスボーカルと、メロディアスヘビメタの大ヒットが目白押しの時代、そんな中でのこの曲のヒット、地味な曲ながら目立ちましたね。70年代に回帰したようなこの曲が流れてくると、ほっとする、癒される曲でした。

アメリカンフォークソングというと、87年にスザンヌ・ヴェガの「ルカ」がヒットしましたが、この曲は、それよりも、79年のリッキー・リー・ジョーンズに近い曲にも感じました。アルバム『Shooting Rubberbands at the Stars』ですが、地味なアルバムだったですが、最高位4位のロングヒットとなり、年間チャートでも18位の大ヒットアルバムになりました。

Edie Brickell & New Bohemiansですが、次のアルバムは残念ながらヒットせず、シングルヒットはこの曲のみの一発屋で終わってしまいました。この曲のヒットの時にはまだ23歳だったボーカルのEdie Brickellですが、バンド活動停止後、なんとポール・サイモンと結婚、25歳年の差夫婦で、3人のお子さんも設けたそうです。
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U2 - Angel Of Harlem(1989年の洋楽 Part6)

2025-02-20 20:00:00 | '89年洋楽
1989年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart6は、U2の"Angel Of Harlem"。最高位は2月11日と18日付の第14位。年間チャートは圏外でした。

U2ですが、アイルランド出身のロックグループ。グラミー賞22回受賞、アーティストグループでのグラミー賞世界最多受賞記録を保持する、私のブログにも何度も登場している、文句なく世界的な人気グループです。

デビューは1980年、ボノ、ジ・エッジ、アダム・クレイトン、ラリー・マレン・ジュニアの4人組グループで、現在も、そのオリジナルメンバーは変わらず、アパルトヘイトなどの人権問題や、薬物問題などの社会問題をテーマとし、メッセージ性の高い曲を次々と作り出してきました。

母国アイルランドでは、デビュー後すぐに大ヒットを連発する人気バンドになりますが、アメリカでの初のヒットは1984年、"(Pride) In The Name Of Love"が最高位33位を記録します。

その後はご存じのとおり、『ライヴエイド』のステージが全世界で中継され、世界的な人気バンドに、1987年にリリースされた5枚目のアルバム『The Joshua Tree』からは、"With or Without You"が3週間のNo.1、さらには、"I Still Haven't Found What I'm Looking For" も2週間のNo.1と、2曲連続の大ヒットを記録します。

続くアルバムが『Rattle and Hum』で、U2のThe Joshua Treeツアーを記録に残しておこうということで企画が進められた映画のサントラ盤。これまでのU2メッセージソングとはだいぶ違う傾向の曲が多く、ファーストシングルの"Desire"はアメリカンロック系の曲で最高位3位を記録しました。こちらをご覧ください→→→

続くシングルがこの曲"Angel Of Harlem"で、曲の作者はもちろんBono。「Angel Of Harlem」とは、30年代から50年代にかけて活躍したアメリカのジャズ歌手ビリー・ホリデイのこと。この曲はビリー・ホリデイに捧げる歌なのです。

60年代のアメリカンポップスを感じさせる曲でした。U2、こういう曲も作るんだ!と驚いてしまう曲で、さすがBonoです。PVには当時の映像も、ビリー・ホリデイが出てきます。
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エスケイプ・クラブ The Escape Club - Shake For The Sheik(1989年の洋楽 Part5)

2025-02-13 20:00:00 | '89年洋楽
1989年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart5は、The Escape Clubの"Shake For The Sheik"。最高位は1月28日から3週間続けた第28位。年間チャートは圏外でした。

The Escape Clubですが、1983年にイギリスロンドンで結成されたロック・バンド。1986年、ファーストアルバムをリリースするも母国イギリス、アメリカともヒットには至りませんでした。

続くセカンドアルバムが『Wild Wild West』、このアルバムからのファーストシングル"Wild, Wild West"が突然チャートを上昇、驚きのNo.1となりました。こちらをご覧ください→→→

このアルバム『Wild Wild West』からのセカンドシングルがこの曲"Shake for the Sheik"。大ヒットにはなりませんでしたが、連続のTop40ヒットになりました。

このアルバムの曲は、全曲を、The Escape Clubの4人全員で作った曲。大ヒットした"Wild, Wild West"は、イギリスのロックグループながらアメリカンロック系の曲で、ちょっと風変わりな曲でしたが、この"Shake for the Sheik"の方は、さらにロック色が強い曲で、70年代ロックを思い起こす曲。私としては、"Wild, Wild West"よりも素直なロックのこの曲の方が好みの曲でした。
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キャリン・ホワイト Karyn White - The Way You Love Me(1989年の洋楽 Part4)

2025-02-06 20:00:00 | '89年洋楽
1989年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart4は、Karyn Whiteの"The Way You Love Me"。最高位は2月4日付の第7位。年間チャートは64位でした。

Karyn Whiteですがアメリカロサンゼルス出身のソウル、R&B歌手。80年代中頃から音楽活動を開始、まずは、1986年、アメリカのジャズ・フュージョン系アーチストJeff Lorberのレコーディングに参加、レコードデビューします。

Jeff Lorberのアルバム『Private Passion』では、合計3曲でリードボーカルを務め、そのうちの1曲"Facts of Love"がチャートを上昇、1987年2月21日付で最高位27位を記録しました。その時には、Jeff Lorber featuring Karyn Whiteとクレジットされています。

翌年の1988年、Karyn Whiteのソロで初のアルバム『Karyn White』をリリース、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"The Way You Love Me"で、"Facts of Love"に続く2曲目のTop40ヒットがTop10内に入るヒット曲となりました。

"The Way You Love Me"の曲の作者は Babyface、L.A. Reid、Daryl Simmonsの3人の共作。プロデュースもBabyfaceとL.A. Reidです。80年代後半から大活躍のダンス系プロデューサーBabyfaceとL.A. Reidの全面的なバックアップでの大ヒットでした。さすがBabyface、切れの良いダンスミュージックです。

こちらがJeff Lorber featuring Karyn Whiteの"Facts of Love"。1987年に最高位27位を記録した曲です。フュージョンというよりも、こちらもおしゃれなダンスミュージックです。
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