ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード Billboard All American Top40 1988年8月13日付 エリック・カルメン Eric Carmen - Make Me Lose Control

2024-08-11 20:00:00 | 1988年ビルボードTop40
1988年ビルボード Billboard All American Top40、1988年8月13日付、これで3週目の1位の大ヒットとなりました、Steve Winwoodの"Roll With It"。Steve Winwoodですが、60年代からブリティッシュロックシーンで活躍しているスーパースター。伝説的なロックバンド、Trafficや、Blind Faithで活躍、81年に突然ソロで大ヒット、"While You See A Chance"が最高位7位を記録、86年には2曲目のソロヒットの"Higher Love"でついにNo.1、その後もヒットを続け、この曲でソロ7曲目のTop40ヒットで5曲目のTop10ヒット、2曲目のNo.1となりました。

2位は前週と変わらず2週目の2位、Breatheの"Hands To Heaven"。Breatheですが、イギリス出身のポップスグループ。1987年にリリースしたデビューアルバムから、初のヒット曲が2位まで上がりました。

3位は4位からアップ、Eric Carmenの"Make Me Lose Control"。Eric Carmenですが、70年代初めから、ロックポップグループRaspberriesのリードボーカルとして活躍、4曲のTop40ヒットを出してグループは解散します。その後ソロに転向、この曲でソロで8曲目のTop40ヒット、最高位2位の大ヒット曲"All by Myself"、復活して4位を記録した"Hungry Eyes"に続く3曲目のTop5ヒット、"All by Myself"に次ぐ2曲目のTop3ヒットになりました。

4位は5位からアップ、Terence Trent D'Arbyの"Sign Your Name"。Terence Trent D'arbyですが、ニューヨーク出身のR&B歌手、ソングライター。デビューアルバムから初のTop40ヒット"Wishing well"がいきなりのNo.1、この曲で2曲連続のTop5ヒットです。

5位は6位からアップ、Gloria Estefan & Miami sound machineの"1-2-3"。Gloria Estefan and Miami Sound Machineですが、まずは1985年に、Miami Sound Machineとして最高位10位を記録した"Conga"が初のTop40ヒット、1987年に最高位5位の"Rhythm Is Gonna Get You" から、アーチスト名をGloria Estefan and Miami Sound Machineとしましたが、この曲で通算9曲目のTop40ヒットで、No.1となった"Anything for You"を含め、4曲目のTop5ヒットとなりました。

この週3位はEric Carmenの"Make Me Lose Control"。最高位はこの1週間のみの第3位、年間チャートは38位。復活して最高位4位、年間チャート25位を記録した"Hungry Eyes"に続く大ヒットとなりました。

Eric Carmen ですが、60年代後半から音楽活動を開始、70年にはRaspberriesを結成し、そのリードボーカル、ピアノ、ギター担当として、1972年にデビューアルバム『Raspberries』をリリースします。初めてのヒットは、そのアルバムのシングル"Go All the Way"が第5位まで上がる大ヒットになります。

Raspberriesでは、この"Go All the Way"を含め、4曲のTop40ヒットを出しますが、1975年にグループは解散、Eric Carmenはソロ活動に入ります。

その1975年に、早速、ソロのファーストアルバム『Eric Carmen』をリリース、"All by Myself"が最高位2位を記録する大ヒット、さらには、同じアルバムから、"Never Gonna Fall in Love Again"邦題「恋にノータッチ」も11位の大ヒットでした。"All by Myself"は、12年前に紹介していました。こちらをご覧ください→→→
"Never Gonna Fall in Love Again"「恋にノータッチ」についても、同じころ紹介しています。是非聞いてみてください→→→

70年代後半から80年代半ばにかけては、しばらくシングルヒットが出ない時期が続きます。そんな間も、ソングライターとして活躍、Top40にも登場していす。それがこの曲Mike Reno & Ann Wilsonの"Almost Paradise"、1984年に最高位7位、この曲も名バラードでした。こちらをご覧ください→→→

そして、久々にシングルの大ヒットを記録したのが前述の"Hungry Eyes"、映画『Dirty Dancing』挿入歌での大ヒットでした。この曲についても紹介済みですので、こちらをご覧ください→→→

この曲、"Make Me Lose Control"ですが、曲の作者はEric Carmenと、ソングライターのDean Pitchfordの共作、このコンビは、"Almost Paradise"と同じコンビですね。

この曲の歌詞には、"Stand by Me"や"I Go Crazy"などの、60年代から70年代にかけての大ヒットの曲名が出てきます。そういえばこの曲、その頃の懐かしいポップスを感じさせる曲です。

今週    先週    song    /    artist
1 1 ROLL WITH IT / STEVE WINWOOD
2 2 HANDS TO HEAVEN / BREATHE
3 4 MAKE ME LOSE CONTROL / ERIC CARMEN
4 5 SIGN YOUR NAME / TERENCE TRENT D'ARBY
5 6 1-2-3 / GLORIA ESTEFAN & MIAMI SOUND MACHINE
6 7 I DON'T WANNA GO ON WITH YOU LIKE THAT / ELTON JOHN
7 8 I DON'T WANNA LIVE WITHOUT YOUR LOVE / CHICAGO
8 10 MONKEY / GEORGE MICHAEL
9 3 HOLD ON TO THE NIGHTS / RICHARD MARX
10 12 JUST GOT PAID / JOHNNY KEMP
11 15 LOVE WILL SAVE THE DAY / WHITNEY HOUSTON
12 14 FAST CAR / TRACY CHAPMAN
13 18 SWEET CHILD O' MINE / GUNS N' ROSES
14 20 SIMPLY IRRESISTIBLE / ROBERT PALMER
15 11 DO YOU LOVE ME / CONTOURS
16 16 THE TWIST / THE FAT BOYS
17 24 PERFECT WORLD / HUEY LEWIS & THE NEWS
18 9 POUR SOME SUGAR ON ME / DEF LEPPARD
19 21 RAG DOLL / AEROSMITH
20 13 PARENTS JUST DON'T UNDERSTAND / D.J. JAZZY JEFF & THE FRESH PRINCE
21 25 WHEN IT'S LOVE / VAN HALEN
22 26 IF IT ISN'T LOVE / NEW EDITION
23 27 I'LL ALWAYS LOVE YOU / TAYLOR DAYNE
24 17 THE COLOUR OF LOVE / BILLY OCEAN
25 31 ANOTHER PART OF ME / MICHAEL JACKSON
26 23 THE FLAME / CHEAP TRICK
27 29 ALL FIRED UP / PAT BENATAR
28 33 NOBODY'S FOOL(THEME FROM "CADDYSHACKⅡ) / KENNY LOGGINS
29 34 IT WOULD TAKE A STRONG STRONG MAN / RICK ASTLEY
30 19 RUSH HOUR / JANE WIEDLIN
31 35 HERE WITH ME / REO SPEEDWAGON
32 37 ONE GOOD WOMAN / PETER CETERA
33 22 NEW SENSATION / INXS
34 30 I KNOW YOU'RE OUT THERE SOMEWHERE / THE MOODY BLUES
35 36 SAYIN' SORRY / DENISE LOPEZ
36 38 MISSED OPPORTUNITY / DARYL HALL & JOHN OATES
37 42 PLEASE DON'T GO GIRL / NEW KIDS ON THE BLOCK
38 43 I DON'T WANT TO BE A HERO / JOHNNY HATES JAZZ
39 45 I HATE MYSELF FOR LOVING YOU / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
40 57 DON'T WORRY BE HAPPY / BOBBY MCFERRIN

コメント (18)    この記事についてブログを書く
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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
All By Myselfの頃 (hannah)
2024-08-11 21:25:05
星船さん、こんばんは。
E.Carmenといえば、僕が洋楽聴き始めの頃に♪All By Myself♪がヒットしていて、ラジオからもよく流れていました。
加えて、初めて手にしたLPがB.C.R.で同じAristaレコードだったのでE.Carmenのちらしも入っていたので、馴染みがありました。
78年の♪Change Of Heart♪以来シングルヒットがなかったのですが、久しぶりの大ヒット連発で、改めて楽曲の良さを感じました。
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Unknown (太ったボンジョビ ( `ω´)ノ)
2024-08-11 21:50:20
80年からポプスを聴き始めた私だと、先のハングリーアイズ同様に「うーん」なのでした、ごめんなさい😫
やはり⭐⛴️さんとバナーさんのように70年代を享受され、なおかつ惚れ込まれたみなさんのようには、頭が付いていかなかったようです。
(反対に私の好きな彼の80年の2曲はお気に召さなかったようですね)
エリックの2曲とチープトリックの2曲の、この年のみの確変は何か繋がりがあったのでしょうかね?振り返るとちょい不思議でありました。
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特徴あるボーカル (星船)
2024-08-11 21:53:22
hannahさんこんばんは。
Eric Carmenの"All by Myself"は、私もビルボードチャートの追っかけを始めてからそんなに経っていない頃の大ヒットでしたが、特徴ある鼻にかかったようなボーカルと、その曲の良さにしびれました。しばらくヒットがです、もうシングルヒットはなくなっちゃったのかと思っていた頃の、突然の大ヒットで、この曲のヒットを応援していました。1位になれなくて残念ではありました。
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70年代から80年代初め頃の (星船)
2024-08-11 22:45:58
太ったボンジョビさんこんばんは。
80年の2曲はというと、シングルヒットはしなかったですね。お気に召さないではなくて、「知らない曲」というのが正しいですが。
復活のヒットは、"Hungry Eyes"の方は映画の影響が大きかったとは思いますが、この"Make Me Lose Control"は、70年代から80年代初め頃のポップスを感じさせる曲で、私にとっては懐かしさも感じられる曲でした。
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エリックの誕生日(8月11日)プレゼント (音時)
2024-08-12 09:03:49
https://neverendingmusic.blog.jp/archives/21570366.html
星船さん、エリックの誕生日(8月11日)にこの記事、ありがとうございました!偶然だと思いますが、さすが洋楽の神が宿ってますね!
この曲はディーン・ピッチフォードの手は借りてますが、超久しぶりのエリック自身の作のトップ3入で泣くほど嬉しかったです。ちょうど昨日、エリックのBirthdayライブ(伊豆田洋之さんが歌ってくれました)だったのでその記事もブログ煮上げましたのでぜひ来訪ください…!
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王道ポップスの復活 (ムンドリ)
2024-08-12 19:31:18
いや~嬉しかったね、E・カルメンの復活は。ポップスの王道を行く曲が素晴らしい。

>懐かしいポップスを感じさせる曲です。

星船さんのおっしゃるとおり!このビデオも『アメリカン・グラフィティ』を彷彿させる
いい出来。ビデオの中でD.Jがレコードをかけるシーンがあるが(2分48秒頃)一瞬映る
レコードが僕も持っている「Phil Spector's Greatest Hits」なのが嬉しい。
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ちょうど誕生日に (星船)
2024-08-12 21:20:36
音時さんこんばんは。
そうだったですか、3月に亡くなってから、初めての誕生日だったのですね。偶然ではありますが、ちょうどそんな日に記事を載せることができてよかったなぁ、と思います。
この曲、歌詞にはポップスのスタンダードナンバーがいくつも出てくる、70年代ポップスを思い出させてくれる楽しい曲でした。
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フィル・スペクターといえば (星船)
2024-08-12 21:24:33
ムンドリさんこんばんは。
エリック・カルメンの大ヒットは、70年代ポップスを思い出させてくれる、楽しい曲でしたね。
そうでしたか、歌詞にポップスの名曲の曲名が出てきますが、フィル・スペクターのアルバムも出てくるのでしたか。フィル・スペクターといえば、60年代から60年代にかけての名プロデューサーでした。全部を含めて楽しい曲でした。
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Unknown (かんた)
2024-08-13 21:14:20
「ULTIMATE MUSIC DATABASE」で調べたところ、エリック・カルメンって、ラズベリーズ時代を含めるとTOP10ヒットが4曲しかなかったんですよね。
しかもそのうち、TOP5が2曲、TOP3が2曲。
何だか大ヒットするときは、突然ドカーンと打ちあがるタイプのアーティストだったんでしょうか?
私がヒットチャートの追っかけをやっていた1983年~87年は、これといったヒット曲がなかったもんで、いまだにこの人に関してはノーマークです。
そのあいだに、一発デカいヒット曲でもあれば、また彼の見方も変わっていたかもしれません。
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懐かしい時代のポップス (hannah)
2024-08-13 21:51:01
星船さん、こんばんは。
この曲がヒットしたのが36年前、♪All By Miself♪はもう48年前の曲ですね。
懐かしい時代のポップスです。
P.Spectorとなると、さらにその10年前。
♪Be Ⅿy Baby♪を始め、「Spector Sound」と言われる独特のポップスの世界でした。
先週に引き続き♪I Don′t Wanna♪まで同じタイトルのベテランの曲が並んでいますが、いつまで並ぶのでしょうね。
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