ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

パワー・ステーション The Power Station - Get It On (Bang A Gong)(1985年の洋楽 Part31)

2021-08-12 22:59:00 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart31はThe Power Stationの"Get It On (Bang A Gong)"。最高位は8月3日と10日の第9位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

The Power Station、Duran DuranのAndy TaylorにJohn Taylor、そこにボーカルのRobert Palmerと元シックのメンバーTony Thompsonが参加して1984年に結成されたいわゆる「スーパーロックグループ」。さらに、アルバムのプロデュースはこちらも元シックのBernard Edwardsと、超豪華メンバーが結集したグループです。

ファーストアルバム『The Power Station』を1985年にリリース、アルバムは大ヒットして6位を記録します。そのアルバムからのファーストシングルがSome Like It Hot"で、最高位は第6位、年間チャートは79位の大ヒットになりました。こちらをご覧ください→→→

"Get It On (Bang A Gong)"ですが、そのファーストアルバム『The Power Station』からのセカンドシングル。
この曲は、そう、知っている方は知っていますよね。伝説のグラムロックグループ「T. Rex」の1971年の大ヒット曲です。
もちろん曲の作者はMarc Bolan。最高位10位を記録した彼らの曲の中でも、アメリカで最もヒットした曲がこの曲です。

そのT. Rexの名曲を、Bernard Edwardsのプロデュース、Robert Palmerの迫力あるボーカル、そして、Tony Thompsonの超絶ドラム、Andy Taylorのカッコイイギターソロで、再びの大ヒットにつながりました(もちろんJohn Taylorのベースも効いています)


こちらが"Get It On (Bang A Gong)"のT. Rexオリジナルバージョン。イギリスでは1位、アメリカでは最高位10位、年間チャートは56位の大ヒットでした。


T. Rexといえば、漫画の「20世紀少年」の冒頭、主人公のケンヂがお昼の放送で、T. Rexの"20th Century Boy"を大音量で流す、という場面がありました。"20th Century Boy"はこの映画の主題歌にも使われていましたね。
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ビルボード 全米 Top40 1985年8月10日付 ポール・ヤング Paul Young - Everytime You Go Away

2021-08-09 18:14:33 | 1985年ビルボードTop40
1985年8月10日付ビルボード All American Top40、先週に続いて2週目の1位はTears For Fearsの"Shout"。Tears For Fearsですが、イギリス出身のロックバンド。アメリカでは初めてのTop40ヒットNo.1ヒット"Everybody Wants to Rule the World"に続く2曲連続のNo.1に輝きました。母国イギリスではこの"Shout"の方が先にシングルヒットしています。

2位は前週と変わらず、1週のみの1位からダウンして2位に粘っています、Paul Youngの"Every Time You Go Away"。Paul Youngですが、母国イギリスではすでにNo.1ヒットを持っている人気アーチストですが、アメリカでは最高位22位のシングルが1曲のみ、この曲で2曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1です。
3位も前週と変わらず、Stingの"If You Love Somebody Set Them Free"。Stingですが、もちろんThe Policeの中心メンバー。そのThe Policeが1983年の『Synchronicity』を最後に活動を停止し、ソロでのファーストアルバムからのシングルのこの曲でソロでは初めてのTop40ヒットで3位まで上がってきました。
4位は6位からアップ、Corey Hartの"Never Surrender"。Corey Hartですが、カナダ出身のロックシンガー、デビューシングル"Sunglasses at Night"が7位を記録、この曲で3曲目のTop40ヒットで初めてのTop5ヒットです。
5位は7位からアップ、Huey Lewis & The Newsの"The Power Of Love"。この曲は映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主題歌。Huey Lewis & The Newsですが、初のシングルヒット、最高位7位を記録した"Do You Believe in Love"以来、この曲で8曲目のTop40ヒットで初のTop5ヒットです。

この週2位はPaul Youngの"Every Time You Go Away"、7月27日付の1週のみですが1位を記録、年間チャートは第11位。2曲目のTop40ヒットで、初めての大ヒットを記録しました。

Paul Youngですが、イギリス出身のシンガーソングライター。ポップス系、さらにはブルー・アイド・ソウル系の曲を歌い上げる歌手です。

元々はポップス・R&B系グループのボーカリストでしたが、ソロで活動をはじめ、1983年にソロでのファーストアルバム『No Parlez』をリリースします。
このアルバムですが、母国イギリスでいきなり火が付き、アルバムチャートでNO.1を記録、アルバム収録のシングルも大ヒット、"Wherever I Lay My Hat (That's My Home)"が、こちらもNo.1を記録します。

この"Wherever I Lay My Hat (That's My Home)"は残念ながらアメリカではヒットせず、最高位70位、セカンドシングルの"Come Back and Stay"がアメリカで初めてのヒット曲となり、1984年4月7日付で最高位22位を記録します。
Paul Youngは歌もうまいですが、実に声が良いんですよね。この曲のことはこちらをご覧ください→→→

そして1985年、セカンドアルバム『The Secret of Association』をリリース、そのアルバムから2枚のシングルが発表されますが、アメリカではヒットせず、2枚目のシングル"Everything Must Change"が最高位56位を記録しただけでした。イギリスではファーストシングル、セカンドシングルカットとも、Top10を記録しましたが、アメリカではなかなか火が付きませんでした。
そして、3枚目のシングルカット曲がこの曲"Every Time You Go Away"で、アメリカでもついに大ヒットになりました。

"Every Time You Go Away"ですが、なんと曲の作者はDaryl Hall。Hall & Oatesの1980年にリリースしたスタジオアルバム『Voices』に収録されていた曲です。
ブルー・アイド・ソウルの先駆者Hall & Oatesの曲をカバーして、初めての大ヒットに繋げました。

Hall & Oatesのオリジナルバージョンは、R&B色の強い曲になっていますが、このPaul Youngバージョンについては、ポップス色が強いアレンジとなっています。元々曲も良かったですが、Paul Youngの声の良さ、アレンジの良さが加わって、素晴らしい曲になりました。名曲でしたね。


こちらがオリジナルバージョン、Hall & Oatesの9枚目のスタジオアルバム『Voices』のB面3曲目に収録されていました。シングルカットはされませんでした。
Hall & Oatesらしいロックン・ソウル曲です。


今週 先週 song / artist
1 1 SHOUT / TEARS FOR FEARS
2 2 EVERYTIME YOU GO AWAY / PAUL YOUNG
3 3 IF YOU LOVE SOMEBODY SET THEM FREE / STING
4 6 NEVER SURRENDER / COREY HART
5 7 THE POWER OF LOVE / HUEY LEWIS & THE NEWS
6 10 WHO'S HOLDING DONNA NOW / DEBARGE
7 5 GLORY DAYS / BRUCE SPRINGSTEEN
8 12 FREEWAY OF LOVE / ARETHA FRANKLIN
9 9 GET IT ON / POWER STATION
10 4 YOU GIVE GOOD LOVE / WHITNEY HOUSTON
11 18 ST. ELMO'S FIRE / JOHN PARR
12 15 SUMMER OF '69 / BRYAN ADAMS
13 13 PEOPLE ARE PEOPLE / DEPECHE MODE
14 20 WE DON'T NEED ANOTHER HERO / TINA TURNER
15 17 WHAT ABOUT LOVE? / HEART
16 16 YOU SPIN ME AROUND / DEAD OR ALIVE
17 8 SENTIMENTAL STREET / NIGHT RANGER
18 21 ROCK ME TONIGHT / FREDDIE JACKSON
19 11 A VIEW TO KILL / DURAN DURAN
20 26 YOU'RE ONLY HUMAN / BILLY JOEL
21 14 RASPBERRY BERET / PRINCE & THE REVOLUTION
22 31 CHERISH / KOOL & THE GANG
23 27 STATE OF THE HEART / RICK SPRINGFIELD
24 29 DON'T LOSE MY NUMBER / PHIL COLLINS
25 30 INVINCIBLE / PAT BENATAR
26 19 19 / PAUL HARDCASTLE
27 34 DARE ME / POINTER SISTERS
28 43 MONEY FOR NOTHING / DIRE STRAITS
29 36 POP LIFE / PRINCE & THE REVOLUTION
30 32 MYSTERY LADY / BILLY OCEAN
31 35 LIFE IN ONE DAY / HOWARD JONES
32 37 FREEDOM / WHAM!
33 39 SMOKIN' IN THE BOYS ROOM / MOTLEY CRUE
34 24 THE SEARCH IS OVER / SURVIVOR
35 23 VOICES CARRY / 'TIL TUESDAY
36 22 SUSSUDIO / PHIL COLLINS
37 25 JUST AS I AM / AIR SUPPLY
38 40 I WONDER IF I TAKE YOU HOME / LISA LISA & CULT JAM
39 33 FIND A WAY / AMY GRANT
40 44 SHAME / MOTELS
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ナイト・レンジャー Night Ranger - Sentimental Street(1985年の洋楽 Part30)

2021-08-05 22:21:21 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart30はNight Rangerの"Sentimental Street"。最高位は7月27日と8月3日の第8位。年間チャートは99位。ぎりぎり年間100位に入りました。1984年に最高位5位、年間40位を記録した"Sister Christian"に次ぐヒットになりました。

Night Rangerですが、1982年にサンフランシスコで結成、5人組ロックグループです。
「ルビコン」というクロスオーバーなグループが前身のバンドです。そこで活躍していたブラッド・ギルスとジャック・ブレイズ、そしてルビコンのツアー・メンバーのケリー・ケイギーが中心となって結成されました。ルビコンは1曲だけですが、Top40ヒットを持っています。最高位28位を記録した"I'm Gonna Take Care Of Everyghing"、邦題は「炎の誘惑」という曲で、くわしくはこちらをご覧ください→→→

1982年にデビューアルバム『Dawn Patrol』を発表、この曲"Sentimental Street"が収録されたのは彼ら3枚目のアルバム『7 Wishes』。このアルバムが彼らのアルバムで最もヒットしました。
シングルヒットも"Sentimental Street"で4曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop10ヒットになりました。
1984年に最高位5位を記録した"Sister Christian"が過去の最大のヒット曲です。こちらをご覧ください。→→→

"Sentimental Street"はロックでもあり、バラードでもある曲です。曲の作者はメンバーのJack Blades。
この曲のリードボーカルはJack Bladesではなく、ドラムスのKelly Keagyが務めています。"Sister Christian"のボーカルもKelly Keagyでした。静かな曲にはKelly Keagyのボーカルが合いますね。


こちらが1985年のライブ動画です。
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ビルボード 全米 Top40 1985年8月3日付 ホイットニー・ヒューストン Whitney Houston - You Give Good Love

2021-08-01 21:45:13 | 1985年ビルボードTop40
1985年8月3日付ビルボード All American Top40、この週も1位の交代がありました、2位から上がっての1位はTears For Fearsの"Shout"。Tears For Fearsですが、イギリス出身のロックバンド。アメリカでは初めてのTop40ヒットNo.1ヒット"Everybody Wants to Rule the World"に続く2曲連続のNo.1に輝きました。母国イギリスではこの"Shout"の方が先にシングルヒットしています。

2位は1週のみの1位からダウン、Paul Youngの"Every Time You Go Away"。Paul Youngですが、母国イギリスではすでにNo.1ヒットを持っている人気アーチストですが、アメリカでは最高位22位のシングルが1曲のみ、この曲で2曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1です。
3位は5位からアップ、Stingの"If You Love Somebody Set Them Free"。Stingですが、もちろんThe Policeの中心メンバー。そのThe Policeが1983年の『Synchronicity』を最後に活動を停止し、ソロでのファーストアルバムからのシングルのこの曲でソロでは初めてのTop40ヒットで3位まで上がってきました。
4位は1週のみの3位からダウン、Whitney Houstonの"You Give Good Love"。Whitney Houstonですが、もちろんご存知、数々の大ヒットを持つスーパースター、ソウル界のスーパー歌姫です。そのWhitney Houstonの記念すべき初のTop40ヒットで、もちろん初めてのTop3ヒットです。
5位は6位からアップ、Bruce Springsteenの"Glory Days"。皆さんご存知「ボス」、なんとアルバム『Born in the U.S.A.』からはこの曲で5曲目のシングルカットで、シングルすべてがTop10に入る大ヒットになっています。この曲で通算9曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットです。

この週1週のみの3位からダウンしての4位はWhitney Houstonの"You Give Good Love"。最高位は7月27日の第3位、年間チャートは47位。スーパースター、世界の歌姫Whitney Houstonの記念すべき初めての大ヒット曲です。

Whitney Houstonですが、こののちの活躍は後日紹介するとして、大ヒットするまでですが、まずはゴスペルシンガーとして歌を歌い始め、レコード会社にスカウトされます。
デビューは1984年、Hot100にシングルが入ったのはこの曲が初めてではありませんで、Teddy Pendergrassとのデュエット曲が初めてのシングルヒットです。"Hold Me"という曲で、この曲は最高位46位を記録します。

そして翌年1985年にソロのファーストアルバム『Whitney Houston』を発表します。
ファーストアルバムにも関わらず、Jermaine Jackson、Kashif、Michael Masser、Narada Michael Waldenと、大物がプロデュースに参加しています。レコード会社の期待の新人だったのですね。

そのファーストアルバムからのファーストシングルがこの曲"You Give Good Love"。邦題は「そよ風の贈りもの」。日本でもヒットしました。
曲の作者はLa La。シンガーソングライターで、自身のシングルヒット曲も持っています。
彼女の声量、歌のうまさが引き立つ、R&B曲です。


この曲が彼女が初めてHot100に登場した曲、Teddy Pendergrassとのデュエットで、1984年に最高位46位を記録した曲です。
Teddy Pendergrassのアルバムに収録されていた曲です。


今週 先週 song / artist
1 2 SHOUT / TEARS FOR FEARS
2 1 EVERYTIME YOU GO AWAY / PAUL YOUNG
3 5 IF YOU LOVE SOMEBODY SET THEM FREE / STING
4 3 YOU GIVE GOOD LOVE / WHITNEY HOUSTON
5 6 GLORY DAYS / BRUCE SPRINGSTEEN
6 9 NEVER SURRENDER / COREY HART
7 16 THE POWER OF LOVE / HUEY LEWIS & THE NEWS
8 8 SENTIMENTAL STREET / NIGHT RANGER
9 10 GET IT ON / POWER STATION
10 14 WHO'S HOLDING DONNA NOW / DEBARGE
11 4 A VIEW TO KILL / DURAN DURAN
12 19 FREEWAY OF LOVE / ARETHA FRANKLIN
13 17 PEOPLE ARE PEOPLE / DEPECHE MODE
14 7 RASPBERRY BERET / PRINCE & THE REVOLUTION
15 23 SUMMER OF '69 / BRYAN ADAMS
16 20 YOU SPIN ME AROUND / DEAD OR ALIVE
17 22 WHAT ABOUT LOVE? / HEART
18 25 ST. ELMO'S FIRE / JOHN PARR
19 15 19 / PAUL HARDCASTLE
20 26 WE DON'T NEED ANOTHER HERO / TINA TURNER
21 24 ROCK ME TONIGHT / FREDDIE JACKSON
22 13 SUSSUDIO / PHIL COLLINS
23 12 VOICES CARRY / 'TIL TUESDAY
24 11 THE SEARCH IS OVER / SURVIVOR
25 21 JUST AS I AM / AIR SUPPLY
26 31 YOU'RE ONLY HUMAN / BILLY JOEL
27 30 STATE OF THE HEART / RICK SPRINGFIELD
28 18 WOULD I LIE TO YOU? / EURYTHMICS
29 36 DON'T LOSE MY NUMBER / PHIL COLLINS
30 33 INVINCIBLE / PAT BENATAR
31 37 CHERISH / KOOL & THE GANG
32 35 MYSTERY LADY / BILLY OCEAN
33 29 FIND A WAY / AMY GRANT
34 40 DARE ME / POINTER SISTERS
35 41 LIFE IN ONE DAY / HOWARD JOHNSON
36 46 POP LIFE / PRINCE & THE REVOLUTION
37 43 FREEDOM / WHAM!
38 34 NOT ENOUGH LOVE IN THE WORLD / DON HENLEY
39 48 SMOKIN' IN THE BOYS ROOM / MOTLEY CRUE
40 45 I WONDER IF I TAKE YOU HOME / LISA LISA & CULT JAM
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