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ミセスローゼンの道後日記

六日九日蝉の鳴く人の泣く


俳優で語り手の岡崎弥保さんが、井上ひさし作『父と暮らせば』の娘役、福吉美津江役を演じられた朗読劇を拝見した。藍生の東京の例会で美しい披講をして下さる方。ミツ子さん、久子ちゃんのお陰様でうっかりミスしないで見ることが出来た。有難い。悲しくとも心を開いて向き合っていく事が希望につながると、励まされた。



「乱雑な部屋」西村小市

句集を頂いて読んだ。子規の橙の句に見覚えがあったので、俳句ポストを見てみると、やはり組長の地選に入っていた句だ。その時も大変感心した。同じページにあるこの二句もとても好き。特に、最後の一句の溶けてなほ抱き合っている雪の像が切なくて美しくて素敵だと思った




ちょっと前のことだが、次女マーちゃんにLINEして、「お母さんね、パン作りにハマり過ぎて、悩み過ぎて苦しいの。初心に帰って、“はるあんのほったらかしパン”をまた焼いてみようかな?」と相談したら、「そんな時はいったん休んで、またパンが焼きたくてたまらなくなったら焼けば?」とアドバイスしてくれた。優しい娘。しかし母はいったん休んだ次の日くらいからもうパンが焼きたくてたまらぬ。朝起きて、二次発酵させて置いたパン種がどれだけ膨んだか見る瞬間がたまらなく好き。三日程我慢して又再開する。サワードウは一工程ごとに選択肢があり過ぎる。捏ねるか捏ねないか。室温発酵か冷蔵庫か。ダッチオーブンか直焼きか。過熱水蒸気か? 温度は? 焼き時間は? と、迷路から出られなくなった人のごとく戻ってやり直し、やり直しの繰り返しに苦しんで来たので、基本のイーストパンをさくっと焼いてみた。焼くたびに成功し、気分が直ったところで、改めてサワードウを今日焼いてみた。



ほったらかしパンの作り方で無心にシンプルに焼いてみたら会心の作となった。これでもう完成としよう。これ以上の工夫はいらん。パンは旨ければそれでいい。苦しみよ、さやうなら。




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