今日は午後からサリアと二人っきりの稽古。
岸田國士氏の戯曲「留守」に登場する
八重子さんの役作りディスカッション。
時代背景から読み取れること―
大正時代~昭和初期
第一次世界大戦で日本が勝利して
第二次世界大戦へ向かっていく時代
関東大震災で10万人の人々が亡くなり
金融恐慌が勃発し・・・
この時代は中流家庭にもお手伝いさんがいた。
現代と異なるのは家事が重労働だったこと。
今みたいに電化製品がなく、洗濯はたらいと洗濯板
お風呂や炊事に薪を使用し、水は井戸から汲み上げる。
掃除機はなく、箒と雑巾でお掃除。
髪を洗うのは二か月に一度?!
台本から読み取れる性格、生活習慣は?
などなど、あっという間に時間が過ぎていく。
夜は新年初のMA。
私は一度自宅に戻り、夕飯を作って事務仕事をして
20:00過ぎ、会場へ向かう。
本日の講座はヒップホップ(サリア)と声優。
声優講師はガンちゃん。
ガンちゃんは、MA講師だけでなく
稽古場の鍵を借りてくれたり
公演時は裏方を手伝ってくれたり
状況が許せば出演協力もしてくれている。
いつも本当にありがとうm(__)m
今年もよろしくお願いします!
さて・・・
今日は新年ということで、下記の詩を教材に選んだ。
朝 谷川俊太郎
また朝が来てぼくは生きていた
夜の間の夢をすっかり忘れてぼくは見た
柿の木の裸の枝が風にゆれ
首輪のない犬が陽だまりに寝そべってるのを
百年前ぼくはここにいなかった
百年後ぼくはここにいないだろう
当たり前の所のようでいて
地上はきっと思いがけない場所なんだ
いつだったか子宮の中で
ぼくは小さな小さな卵だった
それから小さな小さな魚になって
それから小さな小さな鳥になって
それからやっとぼくは人間になった
十ヶ月を何千億年もかかって生きて
そんなこともぼくら復習しなきゃ
今まで予習ばっかりしすぎたから
今朝一滴の水のすきとおった冷たさが
ぼくに人間とは何かを教える
魚たちと鳥たちとそして
僕をころすかもしれぬけものすら
その水をわかちあいたい
生きていることの喜びと感謝が伝わってくる。
新しい年の開幕にあたり、この詩を読んで
生きる喜びをみんなに感じてほしかったの。
「また朝が来てぼくは生きていた」
そう―
朝、目覚めたことが生きている証。
「十ヶ月を何千億年もかかって生きて」
この命は何千年も前のご先祖様から受け継がれたものなのだ。
予習は現在進行形、復習を過去(歴史)?
参加メンバーに一人ずつ感想を述べてもらった。
いやぁ実に面白い♪
みんな捉え方が異なっていて
個々の思考の方向性が垣間見える。
国語の勉強であれば、正解不正解があるのだろうけど
今はお勉強の時間ではない。
詩から連想したイメージは、その人のもの。
自由に想像してみる、発想してみる!
それがMA♪
想像力を養うには、想像する癖付けが一番♪
詩を何度か読み込んで、世界観を想像し
イメージを膨らませてみようと提案。
2チームに分かれて即興表現に挑戦―
集中力って大切だね。
恥ずかしさが先立ったり
他者の視線が気になると
集中できないんだよね。
空間を想像し、イメージに体を委ね
共演者とのキャッチボールに集中してみる―
と・・・
いつもと違う自分に出会えるかもしれない。
いつもと違う感覚を味わえるかもしれない。
そういう発見を重ねるのが
即興の面白みなんじゃないかと。
さて、明日は総文祭実行委員会。
生徒が執筆したシナリオ箱書き案が楽しみだ(*'▽')