今日は久方ぶりに稽古場予約へ。
いつもは劇団員や夢幻関係者が
予約をしてくれている。
皆さん、いつもありがとうm(__)m
が、今はケンジが不在。
彼は今、連日東京で「世界漂流」の
舞台稽古に参加している。
基本的に平日昼間、自由に動ける団員はいない。
で、私が稽古場予約に行くことに。
2つの公民館に行って2月の予約をするつもりだったが
一日だけ整備のため全館休館の日があり
別の公民館の予約状況を確認に回った。
何とか予定していた稽古場を全日をお借りできて、ホッ。
自分たちの稽古場が欲しいなぁ・・・
うーむ・・・今は我慢我慢・・・
機が熟すのを待つのだ(^-^;
それに長野市は環境に恵まれている。
公民館数は全国一位!
しかも無料!
長野市以外の市や町は
市民や町民に対する減免はあるが
無料という地域は殆どない。
有難いことです!
さて、劇団本公演「白とかげ」の稽古。
この「白とかげ」
普通に読むと「しろとかげ」
ですよね?
数人の方に
それって有名なお芝居だよね?
と言われたが
それってもしかして「黒蜥蜴(くろとかげ)」のこと?
「黒蜥蜴」は江戸川乱歩氏の小説で
後に三島由紀夫氏によって戯曲化され
美輪明宏さんの代表作となった。
一度観たいと思いながら観ていない舞台の一つ。
今年は世界的な英国演出家のデヴィッド・ルヴォー氏の演出で
東京の日生劇場と大阪の梅田芸術劇場で上演される。
なんでもルヴォー氏は『黒蜥蜴』に憧れ続けていたとか。
夢幻の劇団本公演タイトルは「白とかげ」
残念ながら「黒とかげ」ではありません(^-^;
そして「白」の意味は「せりふ」
あ、タイトルは「しろとかげ」と読んでいただいてOK♪
白い蜥蜴(とかげ)という意味ではなく
「せりふのかげ」という意味なのです。
わかりづらい!と思った方、ごめんなさいm(__)m
今回は、あえてミスリードを狙ってみました(^.^)
実は「白」という文字には
「話す」「申す」という意味が含まれています。
白がつく言葉の例をあげると・・・
告白・自白・独白・敬白
ね?
どれも「話す」「申す」という意味の熟語。
私も岸田國士氏の【「せりふ」について】を読むまで
なぜ「告白」に「白」という文字が使われているのか・・・
と調べたことはあったような記憶があるが
すっかり忘却の彼方に飛んでました(汗)
せりふは「台詞」と記載してたし(^-^;
「せりふ」→役者がしゃべる言葉
因みに「せりふ」の熟語には
「台詞」「科白」の2種類がある。
科白は「かはく」とも読み元は中国語で
役者のせりふとしぐさの意味も含まれるという。
台詞は舞台詞(ぶたいことば)から来ているそうで
「せりふ」のみを指すとのこと。
『しぐさ』が含まれるか否かで使い分けるということか。
色々と調べていたら、別役実さんの見解について
掲載されているサイトを発見!
別役実に教わる「台詞」と「科白」
この中で興味深かったのは
『新明解』第七版に掲載されていたという「せりふ」の意味
せりふ【(台詞)】
(一)俳優が舞台で劇中の人物として言う言葉。
(ニ)【(科白)】結果として相手を傷つけたり不快感を与えたりするような言葉。
(二)の表現、面白いと思いませんか?
一瞬「なんのことやら・・・」と思うけど
一例として非常にわかりやすい!と私は思いました。
日本語って奥が深くて面白いね~
ご興味のある方は下記を読んでみてください。
「せりふ」について/岸田國士
岸田氏はこう仰っている。
「語られる言葉の美」に対して敏感になることが肝腎
日常会話を連ねるのが戯曲ではないというのはわかるが
「語られる言葉の美」はセンスと語彙力が問われる。
戯曲を執筆する自分自身と役者陣の成長を考え
今回、敢えて岸田戯曲に挑戦してみようと決意。
これまでの夢幻工房作品は
ほぼ全てが私の書下ろし。
それは何故か?
既成の戯曲を演出しようと考えた場合
キャストに制限があるから―
これに尽きる。
既成戯曲で面白い作品はたくさんあるし
上演してみたい本もあるが
今の環境ではなかなかそれが叶わない。
座付き作家として書き下ろしを執筆して早17年。
何作品を執筆したか自分でもわからないほど
次々と書いてきたが
もっと素敵な台本を書けるようになりたい!
と常に模索・研究を続けている。
今回の本公演は、団員にとっても私にとっても
今後の演劇活動の分岐点になるかもしれない・・・
そんな思いで取り組んでます!(^^)!
書下ろし台本は、私が執筆しているので
どうしても上手くいかなければいくらでも修正できる。
が、既成戯曲はそうはいかない。
私も団員も、戯曲の背景や登場人物の心情を
徹底的に読み解く必要に迫られる。
3役を演じる劇団員はそれぞれ悩みつつ足掻いている模様。
彼らの変化が楽しみ~(笑)
私自身も科白と格闘して生み出そう
夢幻流の「白とかげ」を!
#演劇 #白 #せりふ #東京初公演 #岸田國士