イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

よき師

2015年04月23日 | イコン
この1ヶ月、
父の入院で、毎日の病院通いが続きました。

入院前には、日本画のイコンに取り組んでいましたが、
病室ではアクリルのイコンを描いていました。



日本画のイコンは日本画用の絵具の取り扱いの技術が難しく
四苦八苦していましたが、
アクリルイコンを徹底的に描きまくりまして、
その描くポイントが理解できました。
はっきりわかったことがあります。

やっぱり、描いて描いて描きまくらないと
自分の技術にはなりませんね。

イコン画家の白石孝子さんに
「年寄りばかりみていないで、
イコンを描きなさい」と言われ、
自分も年寄りなのに、
自分はイコンだけ描いていて
みてもらわないつもりだろうか?
と思いましたが、
私は介護しながらイコンを描けて
幸せだと思いました。

白石孝子さんはイコン画家ですが、
岡山の若い作家たちを、夫婦で罵り過ぎました。
作品展示をしているギャラリーにやってきて
「こんなのはだめよ!絵じゃないわ!」と私も言われました。
何人か同じようなことをされた作家がいるそうです。

こんなことをする人はおかしな人ですから、
宗教画家としては信用されていません。
私はきちんとした精神のイコンを習いたかったのですが
あれでは無理だろうと思いました。
ですから、自分で描いています。

私はイコン画家ではありません。
祖母は鏑木清方の孫弟子の日本画家で、
関東大震災のときに半紙に慈母観音をたくさん描いて
家族を亡くされた方々に配ったそうです。
イコンもそうすべきだと思い
私が必要で描いているわけです。

白石さんは「私はプロのイコン画家なんだから、
ただではあげられないわ」
と言われていましたので、
私はならば、
イコン画家でない素人の私がイコンを描いて
ただで被災地に贈ればいいと思いました。
それを実行しているわけです。
私は祖母に倣います。

プロのイコン画家の白石さんが
シール金箔の独占販売をしたり、
母の聖人を間違えて描いたりするわけですから
プロのイコン画家って
おかしな職業だな、と思いました。
仏画家で、そのような人に会ったことはありません。

白石さんのご主人からは
「岡山の人間やお前たちはバカばかりなんだから
うちの娘に金をカンパすればいいんだ」と言われました。
白石さんの娘とは、アワプラネットTVの白石草さんです。
私たちはアワプラネットTVにカンパなんか一生しないと思います。
岡山の人間はバカばかり、と言われるその家族を
私はサポートなんかしたくはありませんから。
岡山の人間はバカではありません。
差別意識も甚だしい芸術家夫婦でした。


いずれ、日本画のイコンも
被災地に贈れるようにしますので
待っていてください。
アクリルは30年は持たない。
日本画なら百年は大丈夫です。
ただし、
美女と赤ん坊とイケメンのイコンしか描きません。
すばらしいイコンは
神父の娘の白石孝子さんに描いてもらったらいいと思います。


昨日は父の担当医のボスが
「彼(担当医)は一生懸命しているだろう?
あなた、わかるだろう?
これからもがんばると思いますから、
頼りにしてやってほしいです」とおっしゃいました。
父の担当医も、彼のボスも
お互い信頼し、
父はいいお医者様方に出会えたと思いました。
いい先生について修行しないと
もとからある能力も伸びません。
自分の先生は選べます。

聖ルカは医者と画家の聖人です。
医者と画家は
精神性は似たところがあるのだと思います。

私も頼りにする日本画の先生にお会いしてきます。





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ルカの日

2015年04月21日 | イコン
聖ルカの日は正教会では、4月22日なのだそうです。
カトリックは10月18日ですね。
私はどちらも心の中でお祝いします。

お手本のルカは、とても優しい顔をしています。
私はまだまだ、あんな顔は描けません。





このイコンのルカは、38歳くらいだそうです。
シリア人で肌の色は浅黒いから、
ルカはみな暗めの顔に描かれています。

さらに、描きこんでいきます。

色数は、たくさんはないし、
衣の描き方はみな同じで規則性があります。
あとは、どこまで深く描きこむか?なのですが、
イコンには人生経験の量や深さよりも
そのまま、
今の自分の心をダイレクトに描いた方がいいと私は思っています。

子どもたちでも、仏画やイコンを描いてみるといいのに、、、
と思っているのですが、
世界情勢を見ると、
ますます「宗教は怖い」になっているのが残念です。
いい加減なクリスチャンの私としては、
宗教は人類のもっとも大きな文化なのに
誤解されたら困ると思っています。
このままだと
宗教美術も残らなくなるのではないかと心配しています。
大切な遺跡が破壊されていくなんて、心が痛みます。


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カターニャを想って

2015年04月21日 | イコン
カターニャをNHKの番組で観たばかりです。

たくさんの方が亡くなられたと聞き
聖アガタは守ってくれなかったのかしら?

カターニャ市民の方々も、気持ちが重いと思います。

金箔貼っています。
数は多いですが、小さいので早いですよ。
純金箔1枚で、このサイズは3つ貼れます。
乾いたら、もう一度貼る二重貼りをします。



海の行方不明の方々が
早くみつかりますように。

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安心できる

2015年04月21日 | イコン
昨日は母の精神科のもの忘れ外来に行きました。

必ず、年に一度は伺い、
検査をしていただき
認知症の薬を調整してもらうのです。

毎年、同じ精神科の医師ではないのですが、
母のもの忘れ外来の精神科医たちは
どなたにお会いしても
安心して母を受診させられます。
また、検査員の方も精神科外来スタッフの方も
みなさん、信頼でき、
私は精神科に母を連れて行くことで
「また、ここにきたよ。一年間がんばったね!」と母に言っています。

先日のDr.倫太郎、
精神科医に感想をお聞きすると
「あんな先生もいるかもね~。
でも、私は恥ずかしくて、
氷持っては語れんよ~」と言われました。
精神科医も、人間だもん。
いろんなお医者さんがいますね。

私は一昨年、両親合わせて11回の手術があったことを話すと
「おかしくならんかった?
普通はおかしくなるんが当たり前よ」と言われました。
その言葉だけで、私も診察を受けた気分でしたよ。

先生に病室で描いているイコンをお見せすると
「描いている人に初めて会った!」とおっしゃいました。
こんな絵でも、何かお役に立つも、、、と思いました。

たくさんのイコンを同時進行で描いているのは、
病室にいたり、待合室にいたり、
また、真夜中に描いたりしているので
その時の状況で、
部分ごとに描けるようにしているからです。

今朝まで描いたもの。



ずーっと詰めて行きます。

同じものを描いていくのも、
ひとりの聖人の理解が深まります。
アナスタシアは同じ女性ですから。
ナイチンゲールの娘たちに差し上げます。

午前中に金箔を貼り、
午後、別のイコンを完成させます。
明日はルカの日ですもの。









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今日描いたもの

2015年04月19日 | イコン
大アナスタシアのイコンを描こうと思って
朝から、トールペイント用のオーバルプラークの小さなの15枚に
ジェッソを塗り、全部磨いて
そのうちの4枚がこれです。



前記のアナスタシアとはまた別の4枚を
午後3時くらいに病院に来て骨描きをし、
夕方6時までにはこれまで描いているので
イコンは描き慣れてしまえば
小さなものなら短時間で描けるのです。
この板のサイズは、160x120x12(mm) です。

今日の1日で描いたもの。
8人の看護士ですね。



この次には、光背の純金箔を貼り、
背景にゴールドフィンガーを塗ります。
私の場合は背景の色が決まると、
人物の色もわかりやすいので
背景を決めてしまいます。

これらアナスタシアを描いていると
看護士さんたちが、欲しいと言ってくださり、
こんなものでもよければ,
イコンが広く認知されていくのと、
どなたかの支えになるかもしれないので
私の幸いで、喜びになります。

30年前の文化財修復に使われた樹脂系のメディウムが
現在、ボロボロと剥がれていて
全国の社寺で、
その剥がれたメディウムを
全て膠に変えるという修復作業が行われているのだそうです。

ですから、アクリルで描かれたイコンは
30年は持たないと思います。
人吉ハリストス正教会のイコノスタスはアクリル画ですから、
30年経つとパリパリ剥がれてくると思います。
文化庁のメディウムでも、30年持ちませんでしたから
白石さんの普通のリキテックスでは、30年持てばいい方だと思います。
私は白石孝子さんに油絵でイコンを描かれたらと言ったこともありますが
油絵はなかなか乾かないので、アクリルにしたのだそうです。
もう少し、修復などの知識を
勉強されたらよかったのに、と思います。

ここは日本ですから、
イタリアやギリシャのイコンの画材では
長持ちはしませんし、カビが来ます。
人吉のイコノスタスの天使の金箔を100枚以上は貼りましたが、
「イタリアの金箔はね、こんなんじゃないのよ」と度々、
白石さんに言われましたが
ここは、日本です。
イタリアではありませんね。
あの天使のイコンは、ひどい仕事でした。
金箔を貼ったときに、白石さんの都合で取り上げられていきましたから、
私は天使を描きませんでしたが、
描かなくて本当によかったと思っています。
描く能力は、イコンを必要な人のために使う方が
私の生き方としては正しいと思っています。

感情だけでイコンを描くと
こんな大失敗がありますから、
ですから「画面から聖人たちが現れてくる」という表現をしたのではないかと思います。
画家の描くイコンではあるが、
画家個人の絵ではないわけです。
そのところを理解できていないと
高額なイコンを当たり前のように売ったり、
岡山県からイコンで美術の賞が欲しいと言い出すわけです。
「私は立派な仕事をしているんだから、
岡山県から賞をもらってもいいんだから」
と白石さんは公言していました。
みな、あきれて聞いていました。
そんなことになったら、
大反対が起こるだろうと思います。

私が描いてみて思うのは
イコンって、塗り絵みたいなもので
誰でも描けるように作られている
ということ。
でなければ、こんなに長い間伝わりはしません。
特別な絵だけど、特別な人でなくても描けるということ。
そんな絵を生活の糧に変えてはならない
と、
昔の人はよくわかっていたものだと思いました。

使う画材が違うだけで、
日本画家ならイコンは難なく描けるはずです。
それを「神父の娘の私が描くんだから特別なのよ」と白石さんは言っていましたから、
今後も、特別なイコンを描かれたらいいと思います。

イコンは特別な人でなくても
家庭で誰かを想って誰でも描ける絵です。
子どもたちの塗り絵でも構わないと思います。

私も家族の回復と、
お世話になったお医者さんや看護士さんたちを想って描きたいと思います。

15人の看護士が揃うのが楽しみです。










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花時計