その昔、台湾へ、初めて出張したときに、鳥の骨を綺麗に、皿の上に並べていたら、中華料理は、「食べ散らかす」のが、料理を作ってくれた人に対する礼儀だと、教わったものである。日本の家庭では、私の小さな頃もそうであるように、「綺麗に、食べこぼしがないように」と、しつけられたものである。ロス・アンゼルスに、駐在していた時も、日本人家族同士で、中華料理を食べに行ったときも、子供達は、大概、この鉄則を守ったものである。物事には、両極端があるもので、小諸のベランダで、未だ、子供達が小さかった頃は、思いっきり、汚く、そこら中に、(もっとも、ベランダだから、木の中に、向かってだが、)スイカの種を、ペッペ、ペッペとばかりに、吐き捨てたものである。(種飛ばし大会の開催である。)普段、食べこぼしがないようにというしつけは忘れて、顔中、スイカの汁と、種まみれになって、思いの限り、「食べ散らかした」ものである。子供達は、それは、それは、楽しそうに、ペッペ、ペッペと満足そうであった。たまには、こうした真逆のことを、子供には、やらせるべきでしょう。そのせいかは、分からないが、お陰で、子供達は、テーブルの上では、綺麗に食べるようになった。一度、試してみてください。