瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

思考と瞑想の心理学

2007年08月28日 | 普通の日記
『臨死体験研究読本』のあと、とくに強くこれについて書きたいというテーマはなかった。しかし、つい数日前から急にひとつのテーマについてまとめたいという思いが強くなった。タイトルをつけるとすれば、「思考と瞑想の心理学」とでもなるだろうか。

以前からヴィパッサナー瞑想を心理学や心理療法の観点から探求してみたいという思いはあった。少し構想を練っていた時期もあった。しかし、本当にやる気になって着手というところまでは到らなかった。
今度、急にやる気になったのは、「思考と瞑想」という風に少し視点を変えたからだが、思考とはもちろん日常的な思考のことである。私たちの思考のほとんどを占める散漫な「雑念」のことである。瞑想者は、この思考がどれほどの難物であるかは、いやというほど分かっているだろう。

それ以前に、この日常的な思考が、私たちの無意識や感情や性格傾向とどのように複雑にからみあい「自己」を形成していくか、というような問題について本格的な学問的な研究は、ほとんどないような気がする。「日常的な思考」という言葉自体、私が特別の意味を込めて使っているが、これ、つまり日常の「雑念」を現す、正確な心理学用語すらないのではないか。もしあったとしても、専門的にしか使われていないだろう。

「日常的な思考」に気づき、それにどう対処するかは、私たちの心理的な成長や心の解放にとってきわめて大切なはずであり、もちろんヴィパッサナー瞑想などは、これに対する実践的な対処法がある。だが、「日常的な思考」領域を、ひとつの研究領域として明確に対象化し、探求するということは、あまり行われていないようだ。これは、自分にできる限りでやっておく必要があると感じたのである。

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