GHQ焚書図書開封 第143回
-大東亜戦争の文明論的な意義を考える-父祖の視座から
100年前から誠実で孤独な日本。
国際連盟(80か国の独立国の内40~50か国が加盟)はアングロサクソンの同好会のようなものだった。
当時、イギリスの重点政策は次のようなものだった。
①他の諸国と連携して日本を圧迫すること。
②日本が自分の不利を悟って満州で大きく譲歩すること。
③イギリスがとりなすような体裁をとって、日本の連盟からの脱退の破局を避けること。
その政策に従って、非加盟国アメリカの代表を含め、満州にリットン調査団を送り込んだ。
しかし、第一次世界大戦の敗戦により膨大な賠償金を負わされたドイツではヒットラーが台頭してきたため、ベルサイユ条約の破棄の脅威が高まったことから、ヒットラーを抑えるための見せしめとして日本に対し経済制裁を科した連盟。
松岡洋祐が、1933年2月24日国際連盟から脱退する演説(1932年12月8日)をした背景にはこのような経緯があったのである。戦後の歴史では、連盟脱退により、日本は世界から孤立化したということになっているが、これは誤りである。
アジア情勢に無頓着だったイギリス。9か国条約を最初に破り、支那を攻撃したのはイギリス。毒ガスを最初に使ったのもイギリス。
イギリスの反日援支の理由は、
①第一次世界大戦で日本に奪われた大陸におけるイギリスの利益を取り戻したい。
②キリスト教を受け入れない日本にキリスト教の普及をしたい。
③日本人に対する人種的偏見を持っていた。
④アメリカの膨張主義に加担して、日本を封じ込めたい。
というものであった。
当時、支那大陸ではキリスト教からコミンテルン共産主義へ、排日から抗日運動に変わっていく情勢にあって、同じ資本主義国家同士でありながら、反共より反日を選択したイギリス、アメリカ。
あの戦争は、日本が正しかった(日本のアジアにおける白人からの植民地解放戦争)という事は一切認めず、日本が一方的に悪かった(日本のアジア侵略戦争である)ことにしておかなければ、連合国側の立場がない(植民地解放を阻止した自分たちが悪者になる)イギリスとアメリカ。
国際通貨でない人民元とスワップしようとする無知さ、雪の少ない韓国内で冬季オリンピックを計画する無謀な韓国。
日本の日韓議員連盟はこれに協力すべきでない。
ニュールンベルグ裁判と東京裁判には、フーゴ・グロティウスの刑罰戦争論の考えが導入された。民族戦争から人類戦争という概念へのすり替えである。
人民が圧迫されている状態になっている時には、他の国がその人民を救うために戦争を行ってもよい(刑罰戦争は正当性がある)というのである。
しかし、綺麗事とは裏腹に、圧迫されているウィグルやチベットに対しては目をつぶり、ミャンマーには介入するというご都合主義のアメリカとその問題から逃避する日本。
人類(神)の名のもとにという綺麗事(旗)を振りかざし、戦争をし、国益のみを守るイギリス、アメリカはダブルスタンダードである。
日本はいつもその綺麗事の罠に嵌められ身動きができないでいる。
参考文献:「同盟国アメリカに日本の戦争の意義を説く時がきた」西尾幹二
2014/1/8公開