GHQ焚書図書開封第184回
真夏の夜の自由談話Ⅲ ~ EUの全体が見えないドイツの 暴走
EUが人の移動の自由を許してしまった結果、南の国のコンピュータ技師など頭脳労働者は北の国の金になる仕事を求めて、移動し北の国に定着してしまった。
実際、ドイツには、イタリア人60万、ギリシャ人33万、スペイン、ポルトガル人10万住み、ドイツのために働いている。北欧の国々も同様である。
EUにおけるドイツの位置は、日本における大都市東京と地方都市との関係に似ている。違うのはEUは一つの国家でないことだ。
日本が地方交付金で廃れた地方都市を支えるのと同様にユーロ安で独り勝ちしているドイツは疲弊した南ヨーロッパ、東ヨーロッパを援助する義務がある。
金融危機に対し期待していたグローバリズム(人、モノ、金の自由化)は無力であった。
ギリシャ、スペインの不始末でユーロ安になり、安い労働力を移民で受け入れたドイツが独り勝ちし、労働力を失った国家側は疲弊する一方の経済構造。
軍事力の背景の無い通貨統合は危険であることが証明された。
EUを隠れ蓑にして東ヨーロッパへ覇権拡大、スターリニズム中国への急激な接近を目論むドイツ。
中国の株暴落など中国のマイナス面を報道しないドイツのメディア。
EU離脱派(イギリス、ハンガリー)残留派(ギリシャ、イタリア、スペイン)、EU維持派(スェーデン、バルト三国、ポーランド)、EU加盟希望(ウクライナ)
EU圏内でドイツと戦うにはEU離脱しかない。
8,000万人のドイツの人口の20%(1,600万人)が外国人労働者(帰化人を含む)となっており、やがて、多民族国家に変貌しドイツ独自文化の維持が困難となるだろう。
トルコ人は同化している。ドイツ国内ではアラブ諸国出身でドイツ国籍をもったイスラムのウルトラ過激派サラフィストに悩んでいる。
参考文献:「膨張するドイツの衝撃」西尾幹二、川口マーン恵美、「ディープステート」馬渕睦夫、「THE ROTHCHILD」林千勝
2015/08/18 に公開