ロシア黒海沿岸の保養地アナパで8月、日本の子供たち270人が休養とリハビリを受
子供たちは、児童保養・教育センター「新世代」で休養する。
上記地図 Gorgippiaが現在のアパナ市になります。
同センターには、児童のリハビリに関する経験豊かな職員がそろっている。
センターでは、チェルノブイリ原発事故やアルメニアでの地震による被災地の子供たちのほか、グルジアによる侵攻を受けた南オセチアの子供たちも休養している。
アナパのタチヤナ・エフシコワ市長は、日本での震災発生後、日本の子供たちを同市で受け入れ、治療するためのあらゆる問題に取り組むよう指示を出した。
センターの責任者らは、全面的な支援の用意を表明した。
アナパはコーカサス山脈から北西へ広がる山地のふもとにあり、西は黒海に面している。アナパから西へはタマン半島が突き出しており、クリミア半島とケルチ海峡を挟んで接近し、アゾフ海を黒海から隔てている。
アナパは州都クラスノダルからは西へ160km。最寄の都市には、南東へ50kmほどの位置にある港湾都市ノヴォロシースク、北へ50kmのアゾフ海南岸に位置する港湾都市テムリュクがある。
黒海に面しコーカサスから続く山に囲まれているため、気候は温和で、1月の平均気温は1度、7月の平均気温は23度、月平均降水量は400mmとなっている。
しかし冬にはマイナス20度まで気温が下がり霜が下りる年もある。
お世話になります。 サハリンマン
同市の概況
アナパの経済は観光業が中心である。
アナパには観光シーズンになるごとに300万人の観光客が訪れる。
ロシアでは典型的な家族向けリゾートとして知られ、ロシア各地からの空路、鉄道、道路でのアクセスが整備されている。アナパには北カフカース鉄道の駅があるほか、アナパ空港にはロシア各地からの路線が多く就航する。
ロシア帝国やソビエト連邦の時代から黒海沿岸には多くのリゾート都市が連なっていた。ソ連崩壊後、ソチやアナパなどロシア領となった都市は、ウクライナ領となったクリミア半島の伝統的なリゾート都市や、グルジアのアブハジアに属したガグラなどに代わり、多くのロシア人観光客を集めている。
アナパには美しい砂浜が広がり、夏は快晴に恵まれる。ロシア国内では人気のあるアナパだが、施設が国外のリゾートに比べてよくないこと、西欧などロシア国外からの空路が少なくモスクワやクラスノダルを経由しないとたどり着けないことから、ロシア国外からの観光客は少ない。ロシアでも、トルコの地中海沿岸のアンタルヤやエジプトの紅海沿岸のシャルム・エル・シェイクに人気が集まっているが、これら高価な国外のリゾートよりも、伝統的なロシア風のリゾートで価格も安いアナパを選ぶ人は多い。
アナパ周辺の山地はワイン製造でも有名である。またアナパ周辺では大規模な観光地開発計画も進む。25km北西には長い砂浜が広がっているが、ここに「アナパ・ノヴァ」を建設する構想がある。この計画では砂浜の後背地に多数のホテルやアパート、豪華ホテルの入る超高層ビル、ショッピングセンター、別荘地、ゴルフコース、マリーナなどが予定されており、ドイツなどの資本も参加する。