心の中のBYJと共に!

ようこそ!老年期まっしぐらのハルの韓国旅行時々国内旅行の記録です。最近は旅には出ても、報告アップが滞りがちですが…

珍島旅行顛末記ー島のハルモニの情に包まれて

2016-04-15 | 地方旅行
さて珍島の「神秘の海の道祝祭」、期待を裏切らない参加し甲斐のある
お祭りであることは、間違いありませんでしたが、宿泊についてはちょっ
と注意が必要です。

観光サイトなどで調べた結果、いわゆる観光ホテルのような宿はなさそう
だとすぐわかりました。当初チングと二人で行くつもりだった時は、現地
についてからモーテルとか民宿に、行き当たりばったりで泊ることになる
と覚悟をし、そんな旅になるとチングにも了解をとっていました。

セスクシも一緒に行くことになって、そのことを話したら「韓国国内どこへ
行ってもチムジルパンの無い所はない。一泊くらいチムジルパンで大丈夫よ」
の太鼓判に、すっかりチムジルパンで一晩過ごす積りで出かけていきました。

ところがハルモニ3名のいきあたりばったり珍島旅は、島に着く早々第一の
危機に襲われました。

到着早々誰がどこで情報収集したのか、珍島にチムジルパンは無い!と判明。
さあ大変祝祭会場のあるフェドンニに到着早々、祭り会場へ行く前にまず宿
探しでした

民宿がたくさんあるので大丈夫だろうと思うものの、村の駐車場には大型
観光バスが並び、自家用車はあちこちの路上から祭り会場までずら~り路駐
どこも観光客でごった返しているのを眼にすると、もしかして宿をみつけ
られないかもと、不安にかられます。

そればかりか民泊の看板を見て訪ねる家、訪ねる家「ケーセヨ(いらっしゃい
ますか)?」と呼べども、誰も出てきません・・・
今晩は下手したら屋根のない所で寝るのかも~の不安が、どんどん頭をもたげ
始めるころセスクシが、同じ様に宿を探していたアジュンマ二人連れに声を
掛けて、一緒に探そうなんていう話をしたようでした。


5・6軒目の民泊の看板が、壊れて逆さにぶら下がっている家で、やっと
ハルモニがご近所さんと縁側でおしゃべりして、家にいらっしゃいました。
部屋はありますかと問うと一部屋ならあるそうです。
ここでセスクシがアジュンマ二人連れに「ウリ カチ チャヨ!(私たち 一緒に
泊りましょう)」と話してくれて、今日の宿が確保できました。

5人一緒は狭いだの、見知らぬ人と一緒は嫌だ・・・だの言っていられません。

宿を確保したのでいよいよ海へ!出かけるべく靴を履きかけると、ハルモニが
食べていたヨモギ餅や苺を、食べなさいと勧めてくださるので、お昼がまだ
だった私たち、遠慮なくいただきました。縁先で食べているうちにセスクシが
縁の下に置かれていた長靴に気付きました。借りられるかと聞くと、どうぞ
どうぞと貸してくださいました。

実は海が割れると言っても、完璧に水が退いてカラカラの砂地になる訳でなく
ドロドロ状態のところを歩くことになるので、長靴を用意するか、現地で売られて
いる物を購入した方が良いと聞いていました。これでもう準備万端です^^

祭り会場のある海岸の方に行き、お昼ご飯です。海辺にきたのですから当然
刺身の舟盛りと日本ならなる所です。舟盛りはありませんが、韓国もメインの
魚を決めてコースでいただくと前菜から諸々盛りだくさんの海の料理一式が
出てきます。それを期待していた私、セスクシの「私、刺身の様なものは
嫌いで食べられない」の一言で挫かれました。

海辺には刺身屋さんが1・2軒あるのみ、刺身屋さんが駄目ならあとは祭り
会場に特設されたお店と屋台しかありません。特設店に入りセスクシの奢りで
クッパ(ご飯入り汁物)をいただくことになりました。そそくさとお腹に流し込み
お昼ご飯は終了!期待した食事ではありませんでしたが、今日は海割れ体験さえ
できれば、後のことはどんなことも耐える覚悟をこの時しました^^;

お昼がああでしたから、さあ夕食はどうなるでしょう。

期待はしませんが、できればメインの料理がちゃんとあるものをと思いながら
お昼とは別な、民宿街の奥の方へと探して行きました。
民宿と食堂の看板を合わせて掲げている所もあります。お昼間は食堂らしき
場所に、誰もいなくて駄目でしたが、夜は人が帰っているかも知れず行って
みましたが、やはり誰もいません。どんどん歩いていくと、村へ着いた時の
駐車場が見えてきました。チングが確か駐車場の向かいにお店が一軒あったはず
と言うので行ってみましたが、そこはお刺身屋さんでした。

宿の方へ引き返しかけると、一人で歩くハルモニの姿を見ました。早速
セスクシが声をかけます。宿探しの時のアジュンマへの声掛けと言い、今回の
ハルモニといい、まるで旧知の人とばったり会って話し始めたかのような
気さくな自然な話し振りには驚かされます。

私たち夕食をとりたいんだけど、刺身屋以外に食事のできるところはありませんか、
どこか食事を提供してくれる所は~~
お店が無いと知ると、とうとうそのハルモニに、炊いたご飯とキムチがあれば
いいから~と頼みこんでいます。

セスクシの押しの強さには驚きです!ハルモニは、民泊をやっているから
食事をと言われれば作るが、今どきはみんな外で食べるから出さないのだと
だからパンチャンも、自分用のものしかないから~と暗に断りたそうなのに
それで十分だから、食べさせて!とお願いして、ハルモニの台所に三人で
押しかけてしまいました^^;

しぶしぶ食べさせることになったとはいえ、いざとなればあれもこれもと
作り置きのパンチャンをたくさん出してくださって、貝の塩辛(和え物?)
なんて物も初めていただきました。お味噌汁はセスクシの大好きなシグムチ
(ホウレンソウ)です。
本当に母方のお祖母ちゃんの家に来たような食卓になりました。



ハルモニ心づくしの食事を終え宿に戻ると、一緒に泊ることになったア
ジュンマ二人の姿が見えません。祭りはとっくに終わり、海辺は静かです。
宿のハルモニに聞きに行くと、他の所に行ったのだそうです。

そうなのです。どこにも宿がなさそうに感じてしまったのは錯覚で、ほとんど
の人は祭りが終われば大型バスや自家用車で帰って行き、民宿の人が捕まえ
られなかったのは、皆会場や仕事などに出て家に不在だったからなのでしょう。

以外に空いている民宿が多そうなのは、夕食をとるお店を探している時に
気が付きました。それを知って、私も別な宿に移りたい考えが起きなかった
わけではありません。でも親切なハルモニが、客を逃してがっかりされる
かもしれないと思うと、言えないなと思ったのでした。


以上、珍島にはどうやら民宿しか無いようですが、当日に宿を探しても見つけ
られそうな宿状況でした。