「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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【要注意】「放射能防御プロジェクト」のHPにトラブルが起きています。当該サイトにはいかないでください。

2012-06-08 16:00:56 | 福島第一原発と放射能

「放射能防御プロジェクト」のホームページが、何かハッキングにあっている可能性があります。

『木下さん。「放射能防御プロジェクト」のサイトが攻撃サイトに指定されてるみたいです。アクセスできません』という問い合わせがあり、確認しましたが、何らかの現象がおきています。

今、専門家に頼んでいるので、当該サイトに行かないでください。しかし、本当にいろんなことが起こりますね。徹底的にやるしかありませんが。今度はこういう手口か。

 


放射性物質を付着したものを動かさないことが、基本ルールであることをどう理解させるのか。

2012-06-08 13:23:39 | 福島第一原発と放射能

 全国各地から、広域がれきの拡散のことが、毎日情報として、届けられますが、ぼくがこれらの話を聞き続けていて、不思議に思うのは、放射性物質を極力拡散させないようにしようとする流れが、この国のシステムの中に全くないことです。放射性物質というのは、本来なければないほどよいものであって、それが一定量以上、事故で環境下に放出している状態です。土壌調査ではっきりしているとおり、関東や南東北のエリアで、相当な放射性物質が環境下にある状態です。本来であれば、その環境下にある放射性物質を、うまく管理して、拡散させないようにいろんな形で行うことが、政府や行政のまず第一テーマとなるはずですが、それが真逆の状態になっています。がれきの拡散というのは、被災地支援という名目を使いながら、放射性物質の拡散を、国そのものが容認する立場をとり続けているアピールになっている側面が、相当強くあると僕自身は思います。

 そうした中で、このがれきの問題は、おそらくは表面上の問題であって、実際は、全国各地に南東北やさらに関東の様々な廃棄物が流通し続けていることは、ほとんど間違いない状態になっていると思います。ある地域の産業廃棄物業者の敷地近くで、常時高線量が観測されるというようなタレこみも僕のところに届きますし、いろんな形で廃棄物が大量に関東からトラックで運ばれてきている報告も届きます。おそらく水面下で民間同士で廃棄物処理の受け取りは恒常的に行われていて、これはある意味、震災ガレキ以上に高線量なものが全国各地を流通している状態が、普通に存在しているのだろうと思います。こうした中で、国や地方自治体が、ガレキの広域拡散を、推進しようとするのは、こうした民間での廃棄物処理の実態から考えると、ガレキの処理などむしろまし的な感覚はあるのでしょう。さらには、国などの公的な機関の、ガレキを広域拡散させるお墨付きが、心理的に産業廃棄物業者の中での免罪符になっている側面はあるのだろうと思います。

 このことから、考えると、こういう感覚は、そもそも放射性物質を極力封じ込めた方がよいとする考え方が、まったくと言っていいほど、この国の人々に浸透していないことがわかります。東京23区の汚染でも800Bq/kg汚染がある状態です。ベラルーシやウクライナの国内の主要都市と、東京の状態は変わりません。放射性物質をどう処理するのかは、福島のみならず、まず東京で悩む話です。このことを踏まえて、すべてのことを考えていかなければならないのに、そうしたのを考えないようにしようとする心理構造は非常に強い。ほとんどこのことが最大のネックになっていると僕は思います。

とにかく、放射性物質を付着したものを極力動かさないようにするのは、どうすべきなのか。そうした議論を考えていかないとこの話の本質的な始まりはありません。社会をより安全な状態でどうやったら維持可能かという問いかけに、ほとんどの人が至らない現実を強く認識します。ここをどのよう考えるのかが大きなテーマなのに、それを認識しないことに、僕は苛立ちを感じます。放射性物質という、目に見えなくても、確実に存在するものをどうとらえていくのかという問いかけでもあると思います。

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広島にいてもひとごとではない放射能汚染
「健康にはただちに影響はない」
「基準値内だから問題ない」はほんとう?
「震災がれきを受け入れて痛みを分かち合」って大丈夫?


【6/17(日)昼 木下黄太 講演 in広島

 13:00~15:00 (開場12:30)広島市南区民文化センター2階 スタジオ
 広島市南区比治山本町16-27 082-251-4120

広島会場申込:http://kokucheese.com/event/index/38422/

もしくは下記まで連絡を

◎広島会場 メール:kk.in.hiroshima@gmail.com 
        TEL:090-1778-7521 (ヤマムラ)

 

【6/17(日)夕 木下黄太 講演 in呉

 1830~20:30(開場1800)呉市広民センター5階広公民館大会議室

 呉市広古新開2丁目1-3 0823-71-2151JR新広駅前)

  呉会場申込:http://kokucheese.com/event/index/38324/

もしくは下記まで連絡を。

◎呉会場  メールmiraisonohi65@gmail.com 
        TEL:080-6312-6948(キムラ)

◎参加費両会場ともそれぞれ:前売り900円  当日1200円
 ※申込サイトでご予約の上、当日、会場にて前売料金をお支払いください。
 ※予約の方で満席の場合は、当日券の販売は行ないません。
 ※託児は応相談。

 
◎主催:木下黄太氏広島講演実行委員会(ヤマムラ・アラカワ・キムラ)

 協賛:放射能防御プロジェクト中国&放射能防御プロジェクト岡山
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 東大阪市がガレキ受け入れ報道について、市民グループが市側と折衝したのですが、そこで報道内容と、市側の見解にずれが起きています。このがれきの問題は、地元自治体の話と報道機関の報道内容にずれが生じることが多く出ていて、これは、そのあらわれかもしれません。市民グループの面談内容です。引き続き、市民側が働きかけを続けるしかありませんが。

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大東市と東大阪都市清掃施設組合を訪問して、話しを聞いてきた。

「東大阪市長が岩手県内のがれきを受け入れる方針を表明し、東大阪都市清掃施設組合の施設で焼却する計画で、施設を共同運営する大東市の了承もおおむね得られたと」いう新聞報道があった。報道によると、放射性セシウムについては、府が示した基準値(がれき1キロあたり100ベクレル以下)以下に限って受け入れ、1日40トンの処理を目指すという。

実は、今年のはじめに私自身が大東市や清掃組合を訪問したときは、両者ともがれきの受け入れは拒否するだろうという「強い感触」を得ていた(ただし、東大阪市だけは面談の依頼に応じてくれず、電話もたらい回しにされ、あげくの果てに、私の友人が電話したときなど「がれきのことは大東市に聞いてくれ」とまで言われたこともある)。そこで、新聞報道の内容を確認するため、6月6日(水)に大東市市民生活課、6月7日(木)に東大阪都市清掃施設組合を訪問し、直接お話しを伺ってきた。

大東市で面談に応じて頂いた市民生活環境課の上席主査の方によると、今回の新聞報道はまったく寝耳に水で、大東市長からも「そんな話しは聞いていない。自分も(受け入れるとは)しゃべっていない。酒の席でもひとことも言っていない」という説明を受けたという。

清掃施設組合の課長さんは、前回お会いしたときと同じく終始冷静で、もの静かな口ぶりで、次のような趣旨の説明をされた:
最初に報道したのはたしか毎日だったと思うが、あの記事は「毎日の記者が自分の考えを書いたもの」だ(断定的口調だった)。
大阪府知事から市長のところに電話があった。電話の内容は、モノレール(の延長)の件と、がれきの受け入れの件をよろしく、という趣旨だった。特にがれきの受け入れについては、大阪府では、大阪市と泉佐野市(不燃物)しか受け入れを表明していないので、受け入れ自治体を増やしたいというのが知事の意向だと理解した。これに対して、市長は、従来の市の考え方を述べただけだ。それは、
(1)焼却の安全性が確保できること
(2)最終処分場が確保できること(東大阪市の焼却灰は、全量フェニックスである)
(3)・・・もうひとつ、ナンだっけ?(隣席の職員の方に聞くが、書類が出て来なかった)
とにかく、その3つが条件で、それが満たされれば受け入れるというもので、市長としては従来の一般論としての考え方を話したにすぎない。100ベクレルだとか、1日40トンだとか、数字はいっさい口にしていないし、その他のことも市長自身は話していない。市長は記者会見し、その場でもそのこと(話していないということ)を述べた。従来の方針以上のことは、毎日の記者が書いたものだ。

私は、毎日の記者が自分の考えを書いたという他に、松井知事から「だけ」話しを聞いて、それをそのまま書いたという可能性もあると思うが、それはさておき、清掃施設組合の課長さんの話しは、大東市の主席主査の方から聞いた大東市長の反応とも符号する。
毎日のほか各紙もフォローしているが、以上の聴取結果を念頭に各紙の記事を読むと、報道内容は必ずしも事実ではない内容を含んでいる可能性が高いと思う。
 
東大阪市の担当部局は、以前は危機管理室だったが、環境局に変更された。大東市や清掃施設組合よりも、東大阪市に対して、報道された市長発言の真意確認と、がれき受け入れをしないよう求める電話などを集中するのが良いと思う。
 
なお、清掃施設組合の課長さんには、5月21日に環境省が発表した広域処理必要量の見直し数値(岩手県の増加分)が恣意的な計上であることをエビデンスを示して重点的に説明した。
安全なものであれば受け入れるという「条件闘争」では実質的に意味をなさない、搬出させてはならない(=現地で処理する)のだということも付言した。

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首都圏の健康被害の状況を話します。大掛かりな講演になります。

【6/30(土)木下黄太講演 in 品川 首都圏の今!!】

6月30日(土) 品川区荏原文化センター(大ホール)

主催 「品川区の子どもたちを守る会」

場所 品川区荏原文化センター

午前の部 開場10:00 開演10:30~12:00(木下氏講演会)

午後の部 開場13:00 開演13:30~16:00
(午後の部「チェルノブイリハート」を上映+木下氏講演会)

申し込み受付  5月23日 2012-05-23 18:20:00 から開始

申し込み締切日 6月20日 2012-06-20 18:20:00で終了 

(最終入金6月21日まで)

お申し込みなど、詳しい詳細はこちら・・・木下黄太氏 講演会のお知らせ