「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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「避難者就労ミスマッチ」改善の必要性。「原発推進だから書きたくても書けない」大手新聞女性記者の苦悩。

2013-05-03 08:50:16 | 福島第一原発と放射能

本日、直接おいで下さい。【5/3(祝・金)木下黄太講演会in徳島】

開場は13:30。14:00~16:00 場所:とくぎんトモニプラザ4F

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明後日【5/5(日) 木下黄太講演会+対話集会in松山】

 予約:  900円 (開場13:30 開始14:00)松山市男女共同参画推進センター5F大会議室。

メール申込みinfo-dagge@lion.nifty.jp(氏名、連絡先、人数〈4人分まで〉)

 放射能の防御ということを、きちんと考えていくことが、大切であることは皆さんにずっとお伝えしていると思います。こうしたことを、いろんな形で活動として反映させることが重要と僕は考えて、皆さんにいろいろとお伝えしています。今回、関西から四国へ移動していく場合も、そうしたことを思いながら、いろんな皆さんとお話をして動いています。それは、講演会の日程というよりも、この3.11以降の流れの中で、今の現況がどのようになっているのかを近畿や四国で確認する話でもありますし、さらに徳島の後、愛媛の講演会後も、中国地方でもその確認を続けながら、移動していると思います。

 実は、すでに二年間という時間が経過したことは、これまでの人生上の僕の時間の流れよりも、さらにいろんな速度が速まっていると認識させられることがあります。まずは、おそらく3.11以降、いろんな形で、細かい変化の流れが、さらに強まっていて、すでに多くの方たちが、一年先、二年先を見通すというよりも、三か月ベース位で変化していく動向を見ていないと、いろんな形で対応できなくなっていると感じていることです。国の中のシステムも、何年か単位で動いているというよりも、数か月ベースを乗り切るのかどうかということで、行われていることが多く、その場凌ぎの対応がとても多くなっているという感覚があります。

 この流れの中で、数年単位のことですら、見通して話すことは、とても難しいのですが、そうした命題を一つずつクリアしていくことで、なんとか年単位での在り方の見通しをいろいろと求められている時代になっていると僕は痛感しています。

 ここで、被曝回避関連のいろいろな方と話して、特に気になっているのは、「避難者・移住者の就労ミスマッチ」という状態です。実は、就労ということを突破できる避難者の方は、もともと一定数いて、そうした人たちは、あんまり相談もしていませんし、自分たちの独力で、就職活動をして、そうしたことは個人の問題に帰着していました。本来は、それが正しいと思います。なぜなら、何かに勤めるということは、結局これまで自分がどういう仕事をしてきて、何が出来て、どういうタイプの就労環境なら、始められるのかということにつきるからです。しかしながら、そういう状態になかなか踏み込めないし、避難した先でどういう仕事があって、どういう可能性が想定できるのかということを、あんまり踏まえていない感覚の人も多くて、実際数ヶ月で求職活動をやめて、何もせずにいるような状態の人が一定数いること。そうした人たちが、被曝は嫌だけれども、何かの地縁血縁で、仕事がきめられるからと、元いた場所に戻るケースが、これまた、一定数みられるということです。

 被曝を回避している避難者のできる職能が、その地域では該当者が通常あんまり多くいないけれども、需要があるものはないのか。そうした職種が、全国のどの地域なら在りうるのか。避難者の就労支援を具体的に行うことが、雇用する企業や組織体側にとって何かのメリットを発生させる効果や効能はないのか。イメージなども含めて。こうした情報を、西日本などで、いろんなかたちで全国から報告をあげて共有化する方法論はありえないのか。避難希望者のニーズと、現地ニーズの調整作業に踏み込めないのか。避難先と避難者との意識のずれを、ある程度解消するための、避難者の意識改革的なプログラムは必要なのか。

 こうしたことを考え始めています。とにかく、状況をマクロ的に動かすことが厳しい現実の中で、避難して定住する層が一方である中で、保養というあいまいな枠組みで、実際は被曝のことを懸念せずに、夏休みなどのお遊び感覚で、来ているような人まで一部にいる現実に直面している避難支援者たちの話を聞くと、大きく発想の転換をしなければならない時期に差し掛かりつつあると僕は理解しています。

 さて、いろんな方たちと話していて、ある熱心な女性の新聞記者の話を聞きました。こうした意識がある記者が現場で苦悩している話です。彼女は西日本勤務。大手新聞社の記者です。僕は、直接面識はありません。ですから、人定をすることは無意味なのでおやめ下さい(そういうことを特定させようとする意図を感じることが、いろいろとありますので。日本というのは、基本は「意識の奴隷国家」なので。)。

「うちは原発推進なので、私が書きたくても書けないことが多いです。でも、お願いだから、行間を読んで下さい。ぎりぎり伝えられることを、私は伝えようと書いています。」

「若い女性記者は会社が福島には行かせません。」

「私は東日本にも行きません。」「東京も行きません。」

会社も一定程度は被曝を懸念して妊娠可能な年齢の若い女性記者を実は守っているという状態があります。本人が認識があれば、東京でも当然、回避すべき場所という話だということです。

結局、書きたくても書けないことの苦悩は、おそらくいろんな新聞社やテレビ局の中で、そうしたことを思い続けている記者は、少数ではありますが、存在しています。この彼女は、直接僕は知りませんが、何人かはそういうタイプの記者を知っています。これは、おそらくかなり難しい話です。自分のしていることを、自分が所属している会社が、支持してくれていない中で、ぎりぎりの自分の思いをどのようにするべきなのかという命題は、極めてハードルが高いです。良心的な記者ほど、こうしたジレンマに置かれている状態に、今の日本はあると思います。

「行間を読んでください。」というのは明示していなくても、言外に「イイタイコト」をなんとか伝えようとすることで、これが「奴隷の言葉」という話にもなります。どうしてそういうことが、あたりまえになっているのが、今の日本なのか、僕には実はよくわかりません。自分自身が、本質的におかしいことをしている感覚のない僕には、この大きなずれがどうしておきているのかを、二年が経過しても、実は根幹的な理由がわからない状態にあります。これは僕がおかしいのかもしれません。そうではなくて、相手がおかしいからかも知れません。当事者の僕にはよくわかりません。

しかし、何かが、断絶しています。

 僕は納得がいかないことは、納得がいかないので、最後は自分が思ったように行動するということを、自分の証としていることがあるとは思います。しかし、それが楽しいからしているとか、そうした話ではなくて、そうするしか自分の人生が存在しないから、おこなっているだけです。そんなに、こういう話は楽な解ではありません。楽な解をなかなかとれない自分を、自分が客観的に見ている状態ですから。

 ただし、歴史的な感覚でいうと、マスメディアが福島第一原発の被曝問題にどういう立ち位置を取っていたのかは、健康被害が隠しおおせない状態になった場合、あきらかに責任を問われることになるだろうと理解しています。当然ながら、僕も、応分にその責任があります。戦後、マスコミが戦争協力が問われたのと、同じように、問われる事象になるであろうと僕は覚悟しています。これを一定以上背負うことは、逆に僕は全く納得がいかないので、今のこうしたスタンスに行きついています。こうしたことを、自分が引き受けることは、本来的な美徳でも何でもありませんから。意識の奴隷にすぎないです。

 そうした感覚でいる僕からすると、その本質をわきまえないマスコミという存在は、会社であれ、構成員であれ、およそ信じ難いものがありますし、そうした全体構造があるのに、楽観的な見通しを話せたり、さも自分たちが頑張ったなどということまで主張する人達というのは、異世界の人々という感覚が、いつも濃厚にしています。というか、僕から見れば、半ば狂っています。

 さて、何回も話していることですが、何か真摯に話したい人なら、どういう立場であれ、僕はお話しいたします。物理的に可能なら会いますし、無理ならお電話でお話しします。何回も同じことを書きますが、これは一貫しています。しかし、僕の立ち位置を批判する方で、そういう方は、ずっとずっといません。僕には、これは理解不能の事象です。対応すると何回話しても、姿も現さないと、現実化しない話でしかありません。そうしたことしか、この流れで起きません。目の前の、リアルと向き合わないのは、被曝事象だけではありません。心理的なプレッシャーになりそうな要素と、本当に目の前で向き合うことを避ける人たちは多いです。僕はそうした人達とは、異質な存在として生きています。

ただし、異物である自分を僕は自覚していますから。

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「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から二年経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響でさらに蓄積します。食物、飲料のみならず、吸気による被曝は深刻です。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命と健康が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」  

 

健康被害相談などもまずはメールでお話し下さい。⇒

nagaikenji20070927@yahoo.co.jp(コピーして貼り付けて下さい)

講演など、何か業務的な依頼をされたい方も原則このメール⇒電話でお話しする順番です。

事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。 健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。

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1、渥美です。

日本の中古車が、タイ政府に、高線量のため、おことわりされてるはなしですが、車関係や、輸出関係の人は、いろいろお金関係と結びついてることが、多いと、タイ人の友人にききましたが、 現実、私はチェンマイにすんでるのですが、日本に中古車やさんがどんどんできています。政府同士は、うまくやりたくて、ことわってる。と表面的にみせてるだけとおもいます。実際に、日本の魚加工食品、お菓子も日本のパッケージにもろ、タイ語のシールをはってる、、ってものがすごいたくさん増えています。