日曜⇒【5/26(日)放射能防御女子会 IN 三宿】
13:10開場。13:30~16:30。「世田谷がやがや館」 世田谷区池尻2-3-11
申込と詳細→ http://kokucheese.com/event/index/90304/
尚、キャンセルもこくちーずでお願いします。詳細は申込ページでご確認を。
独身女性、お子さんのいない既婚女性の会です。母になっていない女性が、被曝の話を考える会です。
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首都圏の高校生等が福島の田植え体験ツアーしている話です。民主党の細野幹事長が率先して参加しています。
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http://www.minyu-net.com/news/news/0520/news9.html …
「福島を身近に」 首都圏の学生がいわきで田植え体験
首都圏の大学生と高校生が19日、「ふくしまと歩もうツアー」と銘打っていわき市を訪れ、田植え体験や地元高校生との意見交換を行った。(中略)
ツアーには民主党の細野豪志幹事長も参加。自らも田植えを体験した後、「風評被害の解決には福島県に来てもらい、触れてもらうことが必要」と話した。(2013年5月20日 福島民友ニュース)
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いわき市でも、わざわざ田植えをさせると、被曝の可能性を高めるだけです。細野幹事長という男は、初期被曝などについての自分達の失敗を誤魔化すために、高校生の健康も平気で犠牲にする輩としか僕には思えません。許せないです。
僕も直接よくお話をしていて、面識もある女性から、急な話を告げられました。僕が7月に予定していることについて、日程の相談もあって連絡したところ、「娘が心臓検診でひっかかりました。再検査の結果は、問題なかったのですが、その結果を聞くまで生きた心地がしませんでした。」と言われました。こういうお話です。最初は、心電図が引っかかり、不整脈ともいわれたそうです。
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先ほどの件ですが、まず娘の話から(東京23区北部)。
娘(中1)は学校での心臓検診(通常の心電図)の結果、精密検診が必要とのことで、5/13に医師会病院で以下の検査を受けました。
聴診
血圧測定
胸部X線撮影
2点心音図
12誘導心電図
結果は異常は認められなかったとのこと。
今回、精密検査が必要と判断されたのは娘を入れて3名(本人が把握している人数なのでまだいるかも)
娘の学校の中1生は70名なので、割合として多いと思います。
次に伯母です。文京区在住。
伯母は2012年の春に腰の強い痛みを訴え検査。結果粉砕骨折とのこと。
更なる検査が必要とのことで検査入院。(なぜか1ヶ月もかかりました)
その過程において、甲状腺癌が見つかりました。
そして梅雨の時期頃に手術、今のところ転移はないとの話です。
今年のお正月に伯母に会った際、ここ半年の間に彼女の近所で3件お葬式があったと聞きました。
そのうちの1件はまだ30代半ばの男性。マンションを購入したばかり、しかもまだ小さな子供さんが
いるのに首を吊っての自殺とのことです。(鬱だった様子)
母は埼玉の坂戸、こちらでもここ1ヶ月半でお葬式が4件ほどあって、そのうち1件が首吊り自殺です。
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実は僕たちのグループで、子どもたちの学校検診の一次検査で心電図異常が増加傾向にあるのは、気にしていた話でした。彼女も含めて、何人かで手分けして、各自治体のデータ確認もしていて、そうしたことが日常の話としてやりとりをしていました。ですから彼女も、その危険はだれにもありうると思いながら、行動していたのですが、「何にも外形的な異常のない、自分の子供にこうしたことがおきるとは思っていなかった。」と率直におっしゃっています。娘さんは、血液検査や甲状腺検査なども現在まで異常は特になく、食べ物、飲み物は勿論のこと、休みにお子さんを海外に行かせる、お部屋で空気清浄器を使うなど、考えられるだけの対応はされています。
「木下さん、まわりは一見何事もなかったように、東京は仕事をしていますが、でもそんな話ではこれはないです。そのまわりが正しくて、私が頭がおかしいのかもという思いに囚われる瞬間も勿論あります。それでも、こうした事が身近におきるんです。大丈夫とは思えません。」
僕は、身近に危険がどこまで迫ってくるのかで、次にいろんなことが想定されると考える人間です。きつい話ですが、自分が身近で知っていた人たちが、何かアクシデントがおきたり、倒れたりすると、事がいよいよはっきりとしてくるのだろうと、いつもいつも考えています。そして、この御嬢さんは一度、お顔を見たことがあります。勿論、幸いにも、この話は大事に至っていないのですが、身近に危機が迫っている感覚は、僕にも確実に伝わりつつあります。そうした変化を捉えることが、この流れの中で、日本で、特に関東・南東北で重要であると僕は思っています。
僕はその危機感覚をいつも研ぎ澄まして生きています。これだけが生きる縁と思うからです。
それは、貴女に対しても、同じことなのです。
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「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から二年経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響でさらに蓄積します。食物、飲料のみならず、吸気による被曝は深刻です。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命と健康が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」
健康被害相談などもまずはメールでお話し下さい。⇒
nagaikenji20070927@yahoo.co.jp(コピーして貼り付けて下さい)
講演など、何か業務的な依頼をされたい方も原則このメール⇒電話でお話しする順番です。
事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。 健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。
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ニューヨーク科学アカデミーが出した『チェルノブイリレポート』が、日本で翻訳されて、『チェルノブイリ被害の全貌』というタイトルで刊行。その記念で開催されているヤブロコフ博士講演会の講演部分の内容を文字おこししたものです。5/18に開催されたものです。
山口県で反被曝の活動を続けている方のブログ「風の谷」よりの引用です。こういう地道な努力をされる方のおかげで、情報がさらに共有化されています。皆さん感謝を。
http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/e91bb4cecd819a9059d9caf3e01650bc
『チェルノブイリ被害の全貌』刊行記念ヤブロコフ博士講演会は明日、京都でも開催予定です。
5/22(水)18:15(17:30開場)~20:45 「キャンパスプラザ京都」第一講義室
京都駅至近 京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939
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https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=am5E_3htV4A
講演部分(0:25:35~)のみ講演内容 文字おこし
親愛なる友人の皆様、こんにちは。今日このようなかたちで、私の本が日本語で日本で出版されたということを記念するかたちで皆様にお会いできる、そして日本語版の私の本を皆様にご紹介できることをとても嬉しく思います。
さて、私共でありますけれども、ロシア、ベラルーシ、ウクライナそして広くヨーロッパでありますけれども、チェルノブイリの発電所の事故が起きたあと、大変悲しい経験というものをしたわけであります。
よく言われることでありますけれど、自分の経験に学ぶことができないのは愚か者であると、賢い人間というものは他人の経験から教訓を得ることができると、言われておりますので、私たちが20何年前をはじめとして積んできた悲しい経験、恐ろしい経験をお話したいと思いますので、ぜひそのことから教訓をくんでいただきたいと思います。
そして今日の私の講演の時間でありますけれども、たいへん限られたものでありますので、すべてお話するというのは到底無理でありますので、かなりかいつまんだかたちでの、つまりいろいろなポイントを話すことができずに終わる講演会になるかと思いますので、疑問に思う点、あるいはさらによりくわしくここの会場でお話して欲しいということがあれば是非ともご質問という形で寄せていただければと思います。
そして最後にお詫びでありますけれども私、膝が痛いので申しありませんが座ってお話しをさせていただきます。
さてチェルノブイリに関しての学術的な本という形にそれなりにまとまった形になっている研究論文、そして本というものは全世界で3万~4万種類は出ているかと思います。私たちが研究したチームとしてこの本を書くにあたって実際にきちんと読んだのは約5000点であります。
そしてこの本「チェルノブイリ大惨事~人と環境への影響」でありますけれども、1番最初の形、第1版という形で出たのがロシアのサンクトペテルブルク、2版目でありますけれども、それが2009年にアメリカのニューヨークで出ました。そして2011年ウクライナの首都のキエフで出て、そして今回、日本の首都東京で出版されたわけです。
さてチェルノブイリそして福島の事故に共通している点でありますけれども、これは放射性の降下物が落ちた形というのがまだら状になっているということであります。これは例として私の本の19pにあげている図ですけれども、ギリシャ全土であります。ギリシャを例としてスライドでお見せすることにしたのは、チェルノブイリからもかなり距離として離れているしロシアからもそれなりに距離として離れているからであります。
そして福島の事故のあとの放射性降下物もこういった形でまだら状に斑点状になっているわけであります。こういった降下物に関して一様ではないということは、とてもよくないことであります。
100メートル離れただけでその濃度というものが3倍~4倍、あるいは1/3、1/4というかたちで変わってしまうからであります。そしてこちらの例としてあげたギリシャ2つ地図をあげたわけですけれども、上の方が、銀125であります。そして下が、セシウム137ということなので、放射性の降下物でありますけれども、放射性核種であっても種類が違いますと同じところでも違った濃度で落ちてくる、沈着するということが如実に分かるわけであります。
そしてこちらの右側の図でありますけれども、曲線で表されているもの、様々な種類の放射性核種でありますけれども、チェルノブイリの事故でも福島の事故でも、何十種類、何百種類というものが飛び散ったわけでありますけれども、大変短い時間でありますけれども、量が変わってしまうわけですね、はかってみると1日1日と量が減少しておりますので、当初はどれだけのものがどれだけの濃度で落ちてきたのかということを再現復元するというのが大変難しいわけです。
従いましてそのシーベルト、ミリシーベルト、20ミリシーベルトだ、どうのこうのとその線量の数値をあげること自体が無意味であるというのもこのグラフからもわかっていただけると思います。
さてこちらのグラフでありますけれども、チェルブイリの事故が起きてから数年後にどのような形でガンの発生率、ガンの罹病率が推移していったかということを示しているグラフであります。
上の白いほうが、これは本では140pの図の6.2でありますけれども、この一番上の白い□になっているところがブランスク州という地域でこれは、相当に汚染度の強かったところであります。真ん中は汚染度がより弱かったロシアのある州であって、一番下がロシア全体ということになります。
そしてこのグラフから分かるのは、汚染がひどければひどいほど、ガンの罹病率というものは高くなるということであります。ここでグラフに表したガンは、固形癌であります。つまり血液のガン以外のガンというものであらわしたわけであります。
従いましてここに関しても、線量の数字がいくらであるかという数字をあげるということ自体が無意味であるということになるわけです。これはチェルノブイリの事故以降、主に例としてはロシアで起きたことなんですけれども、同様のことが皆様の国でも今後起きるということです。
さて、ではガンの中でも一番最初に罹病率が増えるという形の動きを示すのが甲状腺がんということになります。チェルノブイリの事故後は4年後に甲状腺がんの発生率というものが増えました。
日本ではこれから1年後に、こういう状況になっていくと思います。そしてこちらのグラフで示したのは、ベラルーシとウクライナということでチェルノブイリの事故の影響なわけであります。つまり甲状腺ガンの罹病率がふえているということでありまして、ただ、もちろんこれに対しては反論があって、ガンの発生率というものはチェルノブイリの事故といったようなものがなくてもガンの発生率は増えていると、いう意見があるわけですけれども、ただそれに関しましては左下のグラフを見ていただきたいと思います。
これに関して、ガンが単純に増えるというのであれば、まっすぐな直線となって増えてるんですけれども、この左下のグラフは、本では139pの図の6.1でありますけれども、明らかにチェルノブイリの影響があるので、いわゆる自然にガンが増えるものよりももっと大きな形でガンが増えているわけであります。ですからこれは明らかにチェルノブイリの影響であります。
そして甲状腺ガンが増えましたのは、チェルノブイリ以降、ベラルーシ、ウクライナ、ロシアに限られたことではありません。こちらで例として見せているのはギリシャとルーマニアという、チェルノブイリからはより距離が離れているところの具体例となります。
さて、こちらは乳がんでありますけれども乳がんの罹病率に関しましても、これも確実にチェルノブイリ以降伸びましたし、この日本でも増えていくということを私は考えております。
こちらでお見せしているデータでありますけれども、ベラルーシ政府の公式な統計数字であります。ここからも汚染がより強い地域ほど、乳がんの罹病率が増えているということがわかります。そして事故後8、9、10年経つと、乳がんの罹病率が飛躍的に伸びているということがわかります。
で、こちらはお見せしたグラフは本の183pの図の1にのってるものでありますけれども、これは先天性の異常、先天性の奇形というかたちで新生児が生まれた状況でありまして、これは86年のチェルノブイリの事故の2年後からでた数字であります。
これはウクライナのジトミールという州のルギヌイ地区、これは人口4万人でありますので日本で言えば県よりもはるかに小さな県の中の各地区という小さな単位でありますけれども、そこで具体的に出た数字であります。
こういった子供たちが生まれました。現在アメリカで、チェルノブイリ事故に由来するところの東ヨーロッパ全体における先天性の異常児についての本、専門書というものが、現在出版準備が行われています。
さてこちらでありますけれども、これは岩波から出た本では112pにあります図の5.11でありますけれども、これは被曝の量が小さいものであっても、目の水晶体の混濁が起きるということを示したグラフであります。
この水晶体の混濁は、後には白内障にとつながるものでありますけれども、このセシウム137の量というもので表されてありますけれども、これが大体25ベクレル/kgを超しますと、水晶体それも両方の目の水晶体の混濁というものが著しく伸びるわけであります。
さてこちらは岩波の本では65pの図の5.2と5.3に書かれたものでありますけれども、21トリソミーいわゆるダウン症候群でありますけれども、その発生率ということで、上のグラフがベラルーシ、したが西ベルリンであります。ちょうどチェルノブイリの事故から9ヶ月後にダウン症候群の子供の出生が増えたということが示されているものであります。そして実際にチェルノブイリの事故の9ヶ月後にこのような現象があったということを語っているデータは実は数多くあります。日本に関しましてもこれはもうすでに福島以降過去のことになっていますので、こういったデータは必ずあるはずです。
さてこちらでありますけれども、チェルノブイリの事故のあと、その放射線の照射に由来するところの健康障害というものであげてあります、こちら英語でありますけれども、本の中には詳しく述べてあります。まずその一番最初の3つだけを読み上げますと、血液心血管系そして内分泌系、糖尿病も含めて、免疫系といったことで健康障害というものが起きてきます。そして本の中には、それぞれの各系統の病気に関しまして、何十もの具体的な例というものが書いてあります。
そして被曝の健康への影響ということで着目すべきもうひとつの点でありますけれども、 老化が早まるということであります。子供たちが老人のようなかたちになってしまうと。また高齢者に関しては、高齢の度合い、老化というものがより早く進むということであります。
また生まれる子供の性別の比率というものがかわりまして、男の子の生まれる率というものが減少します。つまり男の子として受胎したものが出生、生きて生まれるというところまで行き着かない割合が増えてしまうということであるわけです。またひとりの人間であっても複数の病気を抱えるという状況が生まれます。
さてこちらは 本では97pに書いてあります図5.9でありますけれども、これはチェルノブイリの事故処理に当たった人たちの家族と、同じ地区のそうではない平均的な家庭の流産率というものを比べたものであります。
このチェルノブイリ原子力事故の事故処理に当たった人たちのことをロシア語でリクビダートルと言ってるわけでありますけれども、もちろん福島原子力発電所の事故処理に当たった人達もいたわけですけれども、チェルノブイリの事故処理に関しましては80万人という非常にたくさんの人が事故処理に従事しました。
そして彼らに関してはその医学的な追跡調査というものがかなり良く行われていましたのでデータもかなり残っています。そこでここに示された事故処理以降2年間は流産率が非常に高かったということがわかるグラフであります。
さてこちらが幼児死亡率に関してでありまして、本の171ページにあげているグラフであります。ドイツとポーランド、左がドイツで右がポーランドでありますけれども、そのチェルノブイリの事故にまさに由来するところの幼児死亡率が急激に上がった時期があったということが統計上も確実に意味があるという数値になって跳ね返っております。
さてこちら幼児死亡率でありますけれども4つの国、本文では171ページと172ページにあるグラフで、左上がノルウェー、右上がスイス、左の下がスウェーデン、右の下がフィンランドという4つのヨーロッパの国でありますけれども、幼児死亡率を示したものであって、これは学術書からとった数字ではなくて、それぞれの国が通常通り統計として発表している数字をただ単にグラフに載せてみたということであるわけです。
この直線が、幼児死亡率が下がっているということなんですけれども、ただチェルノブイリ事故の1986年から2年間というものが、幼児死亡率の線をはるかに超えて上がっているということがよくわかります。そしてそれぞれ国が違うわけですので、説明できる原因はただ一つ、チェルノブイリの事故ということであります。
さてこちらでありますけれどもこれは死亡率に関してでありまして、日本語版では179pの図の7.22であります。
これは事故後20年、ロシアの6つの州、日本のちょうど県にあたるものを、汚染度の高い6つの州と汚染度が相対的に低い6つの州の死亡率を比較したものであります。その結果、汚染度が強かったところに関しましては、死亡率が上がっているということが統計的に有意な数字としてあらわれてるものであります。1平方キロメートルあたり1キュリーというものであったわけですけれども、そしてこの数字というものを数式として全世界の人口に当てはめて計算をしてみますと、チェルノブイリに由来する追加的な死者というものは、全世界で80万人~90万人という数字を出すことができます。
さて、原子力発電の推進派の人たちは、そういった被曝による影響というものはそもそも意味がないと、いわゆる「放射線恐怖症」というものにとりつかれた人間が心理的に自分を病に追い込むのだという反応が、みなさんご存知のものがあるわけですけれども、ただ人間と同じような現象が、ハタネズミ、ツバメ、カエル、また一般のネズミというものに起きているわけですね、そういった動物が「放射線恐怖症」にとらわれるということはありませんので、推進派の意見というものには根拠がないと私は考えます。
さて、チェルノブイリの教訓に移りたいと思います。教訓はいくつもあるわけですけれども、そのうちのいくつかだけをとりあげますと、
まず、教訓その1
放射能の状況は安全ですという当局の宣言を信用してはいけません。
そして教訓その2.
空気大気・食品・水に関しましては独立した放射能モニタリングを確立しなければいけません。
そして教訓その3
放射性核種の中で、体内に取り込まれてしまった放射性核種の独立した形でのモニタリングを確立しなければいけません。
さてそれでは、研究者も含めて私のような人間と、公式の発言、たとえばWHO世界保健機構の見解のあいだに違いがあるのはなぜかということでありますけれども、これはWHOとIAEA国際原子力機関の間に協定が結ばれているからであります。
そのことによりましてWHOは、医師の誓い、ヒポクラテスの誓いというものに背く形で、原子力発電のロビーと相談することなくある種の事実というものは公表してはいけないということになっているからであります。
そして私がジュネーブを訪れるたびにWHOの本部前の、こういった毎日8~18時まで行われておりますピケに参加をしております。これは数人しか参加はしないことが常なわけでありますけれども、しかし6年以上毎日必ず誰かが抗議の形で立ってます。これはWHOにとって恥ずべきIAEAとの協定を破棄しなさいということを訴えるものであります。
そしてこの写真の右側に写っている人がネステレンコ博士であります。ネステレンコさんでありますけれども、つい最近亡くなってしまった方であります。彼は移動式の原子力発電所の設計の総責任者でありました。つまりその輝かしい研究者であったわけですけれども、チェルノブイリ事故が起きた後、その原子力のために自分を捧げるということを一切放棄いたしまして、チェルノブイリの子供たちに自分のすべての活動を捧げると決めた人であります。かつては、アンドレ・サハロフ博士も、ソ連の水爆の父と言われた人でありますけれども、水爆実験が成功した後、これではいけないということで水爆の禁止活動に身を捧げたことが同じように知られています。
さて3ヶ月前、今年2013年の2月でありますけれども、WHO世界保健機構が福島の影響についてのレポートというものを発表いたしました。その趣旨というものは、恐ろしいことというのは今後特になにも起きないと、確かに若干のガンにかかる人は増えるであろうけれども統計的に反映されるような数字ではないし、そもそもガン患者が増えるということも特に起きないのだといってるわけですけれども、これを信じてはいけません。
さて、日本で既に何が起きているかということを表している数字であります。幼児の死亡率であります。左側が2002~2012年の日本、右側が1980~1994年のドイツということで 、ドイツに関してはチェルノブイリの事故のところに線が引いてあるわけでありますけれども、幼児死亡率がチェルノブイリ事故以降、統計的に現れる形で増えました。
この両方の数字、日本に関してもドイツに関してもこれはそれぞれの国の公式の統計数字であります。日本に関しては、これは日本全土、日本全国の数字であります。これも点線で福島事故のところをさしてありますけれども、それ以降、幼児の死亡率が増えたということがよくわかります。ということで、WHOは嘘をついても仕方がないと私は思います。
さてこちらでありますけれども、これは、生きて生まれた子供の数は減っているということを示すものであります。これはウクライナに関してチェルノブイリ事故の9ヶ月後、日本に関しましては福島県でありますけれども、福島事故後の9ヶ月後でありますけれども、これらのそれぞれの数字も、それぞれの国が通常通り統計をとっていてそれにあらわれた数字であります。研究者がどこからか集めてきてわざわざ集めてわざわざ載せた数字というものではありません。
この両方を見てもチェルノブイリ事故の9ヶ月後に起きたことと同じような現象が、福島事故の9ヶ月後に実際に福島県で起きたということがわかります。
たとえば、チェルノブイリを例として、手引きとして活用して考えますと、日本を待っているものは何かということになります。まず、染色体の突然変異というものが既に増えているわけであります。
また先天性の異常がある子供が生まれることも、2011年の末から既に日本では起きております。また、幼児及び周産期の死亡というものもすでに起きておりますし、現在もこれは起きております。
白血病に関しても既に増えているし、今後も増えていきます。他のがん、つまり固形癌に関しましてはあと数年後に罹病率というのが増えていきます。チェルノブイリの事故のあと起きた状況というものは、福島の事故以降すでに起きているし、今後も起きていきます。
さてそれでは、もうひとつの良くない事実、何年か後に皆様の目に見え、出てくる事実に関してであります。
これは、汚染というものは、公式の見解などに関しましても、半減期というものがあるのだし、土壌深くに放射性核種というものが埋まってしまうし、汚染というものは年々小さくなるものだということが現在言われていると思います。
チェルノブイリの事故後もそう言われていましたし、その時点では私のような研究者たちもそう思っていたわけです。しかしチェルノブイリの事故後8年~10年経ちますと、かつては汚染に関しては心配はいらない、あるいはそれほど心配はいらないと言われた地域で汚染度が増したわけです。それは植物の根というものが沈殿していった放射性物質にとりつくし、それを吸い上げる形で地表に出してしまった。日本でもそれと同じ現象が必ず起きると思います。
さて時間がありませんので用意してきたスライドをかなり省きますけれども最後に何をなすべきか、そして何をすることができるかということで、私のお話を締めくくりたいと思います。
出来ることはいくつもあります。何よりもまず体内に取り込まれてしまった放射性核種を測定するということはできるわけであります。ただそれを政府などの公のプログラムというものは実行はしていないわけですけれども、測定することはできます。ですからそれをどう排泄させていくかということも、できるわけであります。
ということで原子力発電所の事故の教訓ということ、最後にもうひとつ言いたいことがありますけれども、
原子力の平和利用が原子力発電であると言われますけれども実は、人類と環境にとってに対する脅威、実際に起こしてしまう恐ろしいことというのは核兵器に劣ることはない、というのが私の意見です。
ではご清聴ありがとうございました。(1:04:31 まで)
『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』 | |
岩波書店 |
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【6/8(土)木下黄太講演 IN 大阪】
「大阪ガレキ問題から考える放射能汚染」
5/25~6/13まで、ガレキ焼却がストップしている期間なので、大阪開催に踏み切りました。
6月8日(土)13:15開場 13:30開演 16:00 終了予定
会場:天王寺区民センター ホール
申込詳細はこちらへ⇒http://kokucheese.com/event/index/91250/
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コメント
1 HN 大阪市民・主婦
2 コメント 木下さん、こんにちは。
またすごく気になることがありましたので、木下さんと木下さんのブログの読者様
にシェアさせて頂きたく、コメント致します。
昨夜(5/20 深夜23:38)、滋賀県にて(言うまでもなく、原発銀座(原発密集地帯)福井県に隣接している県)で震度3の地震がありました。ちなみに大阪市内は揺れを感じませんでした。
その時ヤフーのトップページに、おそらく10分弱は地震速報の記事としてあがっていましたが、その後すぐに消えました。
国内とか注目とかトピックスとか主要の欄のTPにも残されておらず・・・・・。
「キアヌ・リーヴス激太り」という見出しはまだ(翌日にも)あるのに。←これはニフティ
ニフティとライブドアのTPも確認しましたが、地震後10分を過ぎていたからか、TPには何も書いてありませんでした。
そのとき、あれ?と思いました。
先日の宮城県の震度5の地震のときも、あれ?何かすぐに地震の記事が消えてしまうのね・・・。おかしくないか?原発と直結する重要なことなのに。
と感じました。
私は日本のテレビと日本の新聞はもうほとんど見ないので、そこでどのような扱いをされているのか不明なのですが、ネット上の大手の情報発信会社のTPではそのような扱いです。
国民に不安を持たせないよう(漠然とした不安というのではなく、原発に対する不安を持たせないよう)意図的に最小限の報道にしているように感じてしかたありません。これだと知らないままの人も多いのではないでしょうか。
ものすごく大事なことなのになぜ??と大きな疑問として残っています。
地震の扱いはそもそもこういうものなのでしょうかね・・・・。それが「フツー」ということなのでしょうか。
次に、ちだいさん(食品の汚染値をブログで公表なさっているかた)のツイッター情報で知ったことなのですが、ご存じのかたも多いと思います。
茨城県に住む、ご自身の腹部から高い汚染値を出すかたが先日お亡くなりになったそうです。以前ビデオ発信(ユーチューブ)でリポートを見ていて、これはヤラセとかデマとかではないだろうなと思い、ずっと気になっていました。
ここに詳細を書くことやリンクは控えますが、死因や除染作業のことなど続報が出ていました。