「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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福島県警捜査2課の課長パワハラで、50代警部と警視の相次ぐ自殺について、被曝という観点から考えること。

2014-06-27 00:54:21 | 福島第一原発と放射能

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こうした話を書くと、何でもかんでも放射能に結びつけるのかと、揶揄する輩が多数出ることを想定していますが、それでもこうしたことについて、今後のことを考えると、はっきりと書いておかないとならないので、躊躇せずに書きます。

福島県警の清野捜査2課長が「小学生か」的な言説で、2課幹部の警部を罵倒し、うち一人、50代の警部が自殺し、その警部の上司に当たる捜査2課ナンバー2の警視が、責任を感じて後追い自殺した事案。県警は清野捜査2課長のパワハラが原因のひとつと認定しました。

今回の内情は僕は知りませんし、パワハラをしたとされる清野捜査2課長が、慶応出身という準キャリアであること位しか知りません。

しかし、懸念することがあります。

捜査2課というのは、金融事件や贈収賄などを捜査する部署。

警察のセクションの中で、重要ですが、田舎の県警本部では、荷が重い話が最も多い事案を処理しないとならない部署です。

ですから、頭脳や学歴で勝る警察庁準キャリアが、ノンキャリアの福島県警捜査幹部をいじめやすい環境であるのは容易に想像はつきます。

県警が認定している通り、パワハラ的な言説もあっただろうと思います。

そこまでは容易に想定されることです。

しかし、ここからが腑に落ちないです。

1. 捜査2課長は自殺に追い込むほどのパワハラ言説にまでどうしてヒートアップしたのか。

2.いくら酷いパワハラ言説を言われたからといって、50歳を過ぎた警部がなんで自殺まで踏み込むのか。

3.部下の警部が自殺したからといって、どうして上司の警視が責任を感じて、自分まで自殺するのか。


すいません、警察庁や警視庁の記者クラブで過ごした時間が一定程度あって、おまわりさんから、警察庁長官まで一応付き合いのあった僕としては、本当にピンときません。警察で、こういうトラブルがあっても、こんな破局になるケースはまずありません。どこかで、酷い事態は収拾されます。

勿論、個人の性格に、加害側も被害側も、さらに狭間にいた人も、それぞれ問題を抱えていたと思います。

他人を自殺に追い込む人も、だからといって自殺する人も、さらに後追い自殺する人も。

しかしながら、警察官で、準キャリアでも40代半ばの立場や、ノンキャリアで50代、警視や警部になっている人が、こういう状況にまでなることは、完全な想定外の世界です。

僕は、これが福島県警でおきているという現実を相当に感じています。

以前にも被曝というのは、脳内にいろんな影響を与えるということを伝えました。

現地を見ていた研究者から聞いたのは、その人間の思い込んでいることが強くなる、自分の中にある心理的な要因を強めることが多いということでした。

ウクライナでは、欝的な状態が強まる例はよくあるとも聞きました。

またオリハ・ホリシナ博士の『チェルノブイリの長い影』(必読!)には、(汚染の少ない地域でも)精神異常や行動異常、神経系の病気が起こりやすくなっている。」という記述もあります。

僕は今回のケースに関して、こうした観点での懸念も、考えるべきだと思います。

おそらく元々、この捜査2課長に、人格的な問題があったのだろうとは思います。

そして、自殺した警部と警視には、思い込んで悩む資質もあったのだろうと思います。

それでも普通なら罵るレベルをおさえますし、罵られて悩んでも「警察庁からの馬鹿課長なんか一年すればいなくなる」と思えば、我慢すればよいだけです。大半の県警で、現場幹部のノンキャリアは、キャリアや準キャリアから理不尽な目に遭っても、それでしのいでいる筈です。

しかし、思いつめてしまって警部は自殺。

更にその状態を食い止められなかった後悔が強まった警視までも、そうした感情が強まるのが抑えられずに自殺しています。

警察組織という、普段こうしたことが起きにくいタイプの組織でも起きているリアル。

こうした状態が、被曝という現象下の世界で、おきやすくなる可能性があることは皆が認識すべきだと思っています。


その点では、脱法ドラック吸引しつつ車を運転⇒池袋で大量死傷事故にも、僕は同じ感覚を抱いています。

ドラックをやりたい気持ちがあってやる輩はいても、その後のリスクを考えると、同時に運転はしないのは、こうした常飲者的輩なら常識だと思います。

ドラックを常飲する人間にも、その立場での常識はあります。しかしそういう常識の箍が外れることがおきているのが何であるのか。ドラッグやりたいし、運転士したいという欲望が収まらない事態。

こうしたリスクが、福島に限らず、汚染のある関東や南東北で、更に顕在化してくると僕は思っています。


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2年ぶりに、広島で講演をおこないます。座席数が少ない為、お早く申込下さい。

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Facebookグループ「放射能防御プロジェクト医師ネットワーク」2013年5月29日の僕の投稿より引用します。布施純郎医師についての話です。つまり一年前に、こちらのグループから、布施医師は出しているということです。
 
 
このグループのメンバーのある医師に関して、「病院でEM商品のセールスがあった」「ビタミン剤も購入を薦められた」という話が、最近、頻繁に僕の下に届いています。以前から、この医師がそうしたことをおこなっている疑いは聞いていましたが、他に神奈川で甲状腺対応のできる病院が少ないから、公表しないでという声も一部にあり、ずっと悩んでいました。ところが最近、診察内容のクレームのみならず、セールスの話ばかり聞こえてきて、「放射能防御プロジェクト」だから信用したというクレームまである状態です。この状況ですと、この医師をこのグループに置くわけにはいかないので、僕の判断で出しました。


「放射能防御プロジェクト」と布施医師は、このように少なくとも一年以上前から関係がありませんので、重ねて明記しておきます。


 

 この「放射能防御プロジェクト医師ネットワーク」は、三田医師との京都トーク後に、参加希望者がなぜか新たに10人来ています。現在80名となっています。 

【放射能防御プロジェクト医師ネットワーク参加希望の方へ】

 現在は80名。医師、歯科医師、看護師、薬剤師、検査技師等、医療従事者で、まともに被曝回避を考えるネットワーク。メーリングリストに入りたい医療従事者は、僕のメールアドレス宛、nagaikenji20070927@yahoo.co.jpに、自己紹介つきでメール下さい。


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福岡で7/13(日)に下記のイベントも開催。人数限定、ご参加下さい。

 

午前と夜、2回開催。2回とも、福岡市立中央市民センター(福岡市中央区赤坂2丁目5-8)での開催です。地下鉄赤坂駅2番出口より徒歩5分。 午前50人、夜は70人での開催です。開演後、二時間で終了します。

 

【午前の部】開場9:15・開演9:45

申込&詳細⇒木下黄太・福岡ミーティング『福岡から発信できること』午前の部

【夜の部】開場18:15・開演18:45

申込&詳細⇒木下黄太・福岡ミーティング『福岡から発信できること』夜の部

  

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会員数1万人を超えていリゾート運営の「(株)サンダンス・リゾート」が民事再生法の適用を申請していたそうです。震災以降のマインド冷え込みによる利用客減少や消費税の影響もあったそうですが、「福島第一原発事故の風評被害を大きく受けた一部施設の閉鎖」(東京商工リサーチより引用)も一因にあるそうです。

たしかに、猪苗代や那須、熱海、軽井沢など、関東周辺の放射能汚染が強い場所に、ここは多くのリゾート施設を抱えてはいました。

こうしたことも皆さんで確認しておいてください。風評被害は本当に便利な用語ですね。