俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

豚を食べる人

2008-03-18 14:12:24 | Weblog
 イスラム教徒(ムスリム)にとって豚を食べるということは人間を食べることと同じくらい許されないことだろう。もしかしたら人間を食べるよりも悪いことかも知れない。何しろコーランで禁じられているのだから。
 イスラム教徒から見れば豚を食べる人間は破戒者であり野蛮人だ。そんな穢れた人間と交われば自分まで穢れてしまうと感じても不思議ではない。
 変な宗教は変な偏見を生む。これはイスラム教だけではなくキリスト教や「日本教」にも共通する。「人は死んだら神様(仏)になる」という日本教に基づく靖国神社信仰が中国などから非難されるのはある意味では当然のことだろう。しかしこれは政治問題ではなくあくまで宗教問題として捉えられるべきだ。

恐怖の人事

2008-03-18 14:04:07 | Weblog
 ワンマン社長でも社員をクビにすることはできない。労働者の権利はそれなりに保護されている。しかし惨い仕打ちをすることで退職せざるを得ない状況に追い込むということは、残念ながら可能だ。
 例えば営業部長が良心に基づいて社長の方針に反対したとする。ワンマン社長はそれに対して報復人事をすることができる。突然「掃除部」という部署を作って彼を掃除部長に任命してしまう。彼は1日中掃除だけをせざるを得なくなる。同僚は同情しても何もできず、給与は激減して彼のプライドはズタズタにされる。この屈辱に耐える人はどれくらいいるだろうか。
 こういう事件があれば一罰百戒で誰もワンマン社長に逆らえなくなってしまう。ワンマン社長はこういう状態を「社長の方針が末端まで貫かれた統制ある組織」として喜ぶだろう。但し皆がイエスマンになってしまうから社長が判断ミスを犯せば大損害を招く。ミートホープも船場吉兆もこんな企業体質だったのだろうと勝手に想像している。

ボランティア

2008-03-18 13:52:54 | Weblog
 定年退職者によるボランティア活動が盛んらしい。資産さえ充分にあるなら社会参加と社会貢献を兼ねて楽しめるのだろう。しかしこれが困った問題を招く。現役世代から仕事を奪ったり給与の低下を招いたりしている。
 例えば定年退職者がボランティアで英会話を教えるとする。このことは結果的に英会話講師の職を奪うことになる。あるいは講師の給与相場を引き下げてしまう。
 ボランティア講師を使えば総人件費が減るのだから現役の講師の給与を引き上げても経営は成り立つ筈なのだがそんなお人好しな経営者はいない。一層引き下げようとするものだ。
 当然のことだがシルバーボランティアに悪意は全く無い。逆に善意の塊だとさえ言える。しかし彼らの精神的満足が現役世代の経済的満足を奪ってしまうということが実際に起こってしまう。ワーカホリック(働き中毒)から抜け出せない高齢者が、働かざるを得ない現役世代に対して充分に配慮しないとワーキングプアを生んでしまう。