俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

進化の方向性

2008-11-10 10:02:36 | Weblog
 光が強い場所では黒い肌へと進化する。光が乏しければメラニン色素を減らして白い肌へと進化する。どちらも環境に対する適応であって双方に優劣は無い。
 燃費の良い自動車と悪い自動車がある。これまでは両者の優劣は無いとされ共存していたが、石油高騰に伴い、燃費の悪い車は淘汰されつつある。
 腸が長い日本人の外観はこれまで胴長・短足として低く評価されていた。しかし腸が長ければ栄養の吸収効率が高いので燃費が良い。
 今後もし食料不足が深刻化するならこの燃費の良さが大きく肯定的に評価されるだろう。その時には背が低く、胴長で短足のスタイルが「美しい」と評価されるようになるだろう・・・か?

八頭身美人

2008-11-10 09:54:10 | Weblog
 人間の脳の大きさは個体差も人種差も余り大きくないらしい。男で約1,400g、女で約1,300gと言われている。
 脳の大きさが余り違わなければ頭の大きさも大差は無い。
 もし頭の長さが25cmあればこの頭のままで八頭身美人になるためには2mの身長が必要になる。もし20cmなら160cmの身長で八頭身美人になれる。
 頭が小さければプロポーションにおいて有利になれる。しかし最も重要な脳が小さいことが「美」に繋がるとは真に奇妙なことだ。脳が小さくて手足が長いことが「美」であるとはどんな美感覚なのだろうか。
 健康を害するほど痩せていることを美しいと感じ、頭が小さいとプロポーションが良いと感じる奇妙な美感覚は、人類の進化ではなく劣化に繋がるとしか思えない。

小さな政府

2008-11-10 09:43:58 | Weblog
 アメリカの民主党は「大きな政府」、共和党は「小さな政府」を志向するとされている。ブッシュ大統領の度重なる失政のために民主党の勢力が強まっているがこれだけでは「大きな政府」のほうが良いとは言えない。
 日本の感覚からすれば民主党は「随分小さな政府」で共和党は「極小の政府」だ。小さいか大きいかは相対的なものだ。それと比べて日本は「超巨大な政府」と言える。日本が「世界で唯一成功した社会主義国家」と言われるのはこんな事情からだ。日本の公務員と政治家の数はアメリカと比べたら異常に多い。
 公務員は公益を隠れ蓑にして無駄遣いをする。これは公務の宿命であって克服することは不可能だ。公務員の無駄遣いを減らす唯一の方法は「公務」を減らして支出そのものを減らすことだ。
 私は決して公務員を阿呆だとか不道徳だとか言いたい訳ではない。問題なのはシステムであって個人ではない。役所では予算を使い切ることが重視される。もし使い切らなかったら予算を「ぶんどった」上司が非難されることになる。
 役所の幹部職員は自分の部署の強化のために予算を「ぶんどる」。これが部署の利益であり自分の存在価値を高める行為だからだ。
 各部署の職員は上司がぶんどった予算を使い切ることが仕事だ。使い切ることが最優先課題であって何に使うかは大した問題ではない。こんな体質が必然的に無駄を生む。
 大きな政府を維持するためには高額の税金が必要だ。その税金が公益のために使われるのなら意味がある。しかし税金が増えても公務員の無駄遣いばかり増えるのなら納税者として大いに不満だ。小さな政府にして税金を減らすべきだろう。増して消費税の増税など言語道断だ。時代劇の悪代官のようなやり方だ。