俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

生きている

2009-01-20 13:47:59 | Weblog
 私は「手のひらを太陽に」という歌が嫌いだ。楽天的で脳天気な子供騙しの歌詞だと思っている。明るく健全で、しかも何も考えない人に好かれそうな歌だ。この歌を知らない人もいるだろうからこの歌詞を掲載する。
              *             *
 僕等はみんな生きている 生きているから歌うんだ
 僕等はみんな生きている 生きているから悲しいんだ
 手のひらを太陽に透かしてみれば 真っ赤に流れる僕の血潮
 ミミズだってオケラだってアメンボだって みんなみんな生きているんだ 友達なんだ
              *             *
 この歌の最後のフレーズが許せない。「ミミズだってオケラだってアメンボだって」のところを「ゲジゲジだってムカデだってゴキブリだって」に変えたらどう感じるだろうか。とても「友達」とは思えないだろう。
 もっと極端に「ペストだってコレラだって水虫だって」と変えたらどうだろうか。ウィルスも細菌も生きている。そんなものと「友達」になどなれるものだろうか。
 あるいは犯罪の被害者の遺族なら加害者が「生きている」ということ怒りを感じるだろう。「生きている」ことだけを共通項にして「友達」になれる訳が無い。
 この歌詞には胡散臭さを感じる。それは「世界は一家 人類は兄弟」とか「世界人類が平和でありますように」といったお題目を見たときに感じるのと同じものだ。 

非正規雇用労働者

2009-01-20 13:33:57 | Weblog
 派遣労働者の問題にばかりマスコミは注目するがパートやアルバイトという労働弱者もいる。
 派遣労働という仕組みはマスコミが言っているような格差を拡大する仕組みとは言い切れない。むしろアルバイトこそ低賃金と不安定雇用の温床だ。
 派遣という仕組みが無くなったら企業はどう対応するだろうか。使い捨てのアルバイトを増やすだろう。派遣のほうがアルバイトよりも賃金が良いのは労働者派遣企業がそれなりに頑張って存在意義を持っているからだと思う。
 今回の不況で「派遣切り」が問題となったが「派遣」というシステムが消滅すればアルバイトや日雇いといったもっと悪い仕組みがはびこるだけだ。
 多くの企業が新卒採用という姿勢を取り続ける限り、雇用と労働のミスマッチは避けられない。一方には人材不足に悩む企業があり、また一方には意欲も能力もありながら就労できない個人がいる。このミスマッチを解消する方法として派遣労働制度は意義がある。試用雇用が認められない企業が優秀な派遣労働者を自社の正社員にすることは、その企業にとっても個人にとっても大きなメリットがある。実際、派遣労働者から正社員になった人も少なくない。
 問題があれば破壊すれば良いと安易に考える人が多いが破壊によって問題が一層大きくなる恐れがあるということを忘れてはならない。

男は実験体

2009-01-20 13:15:56 | Weblog
 人間の本来の形態は女だろう。女が完成体であって男は「実験体」でしかない。英語でmanからwomanが派生したり、聖書でアダムからイヴが生まれるのは間違いだ。本来の人間は女であり男は有性生殖を通じて進化を促すための実験体でしかない。より優れた種族へと進化するための道具に過ぎない。
 男である私にとって自らを実験動物のような存在とするような考え方は受け入れたくない。しかし残念ながら事実と認めざるを得ない。
 胎児の股には総て「割れ目」がある。女はそのまま成長し、男は割れ目を継ぎ合わせる。頭蓋骨以外で継ぎ目があるのは男性性器だけだろう。
 男を実験体と考えれば多くのことが納得できる。男のほうが個体のバラツキが大きいことや男のほうが死にやすいことなどの特徴は男が所詮、実験体でしかないからだ。実験体は多様なほうが進化の可能性が高まる。
 本来の人間である女は危険な変異などをする必要は無い。変異は実験体(男)に押し付けて自分は現状でのベストを維持すれば良い。女のほうが個体差が小さいのはこんな事情からだろう。
 変異は適応を生む場合も不適応を生む場合もあるが、不具合を招く場合のほうが多いだろう。変異によって現状以上に適応した個体になる可能性は多分1%以下だろう。しかしそれでも充分だ。運良く環境に適応した実験体は生殖をする機会を与えられて子孫を残し、不適応となった実験体は淘汰される。下手な鉄砲も数打てば当たる。これが人類の進化を促す。