俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

知的障害者

2009-02-03 13:39:36 | Weblog
 知的障害者の問題はマスコミではタブーだろう。多くの問題があるにもかかわらずマスコミは沈黙する。
 例えば知的障害者による犯罪。多分我々素人が思っているよりも知的障害者による犯罪は遥かに多いだろう。
 最近の例を挙げるなら千葉県で起こった幸満ちゃん殺人事件の勝木容疑者は明らかに知的障害者だ。東京でのホームレス連続傷害事件の容疑者もそうらしい。少し古い例だが秋田県での連続児童殺害事件の畠山静香容疑者も知的障害者だった。もっと古い例では八尾駅前の歩道橋から小学生が投げ落とされるという事件もあった。
 決して知的障害者が凶暴な訳ではない。視野が狭いために周囲の意見に流され易く、思い込むと他の選択肢を選べなくなってしまう。因果関係が短絡して奇妙な解決策を選んでしまうだけだ。
 知的障害者を差別から守ることは必要だが、犯罪に走らないような環境を作ることも重要だ。そのためには問題があるのに沈黙を守り、臭い物には蓋をするような現在のマスコミの姿勢を改める必要がある。何事も事実に基づく必要があるからだ。事実が広く知られなければ問題は解決されない。闇に葬られる。

人件費のトリック

2009-02-03 13:27:25 | Weblog
 これだけ景気が悪化すると経営者は人件費に目を光らさざるを得ない。管理部門に人件費削減を強く命じるだろう。
 困ったことに人件費は簡単に誤魔化せる。実態は全く変わらなくても別法人化するだけで人件費はすぐに他の経費に化ける。
 例えばあるメーカーが自社の工場を別法人化すれば人件費1億円と原材料費等の1億円が商品原価2億円に化ける。あるいは自社の社員で運営していた社員食堂を別法人化すれば全額が福利厚生費に化ける。
 人事部門は総務部門と近いからこの両者が結託すればこんなマジックはやり放題だ。しかしこれは支出項目上での人件費が減っただけでトータルでの収支は全く改善されていない。それどころか別法人化することで余分な経費が発生する。
 やたら子会社の多い企業は、管理部門が保身のために、こんな馬鹿馬鹿しいことをやっている。景気が悪くなってから子会社の統合が増えているのはこんな馬鹿なやりかたでは問題が解決されないことが誰の目にも明らかになったからだろう。もしそのことにさえ気付かないほど愚かな企業は間違いなく滅ぶ。

期待と失望

2009-02-03 13:12:52 | Weblog
 大きな期待は大きな失望を招く。最初から期待していなければ失望することは無い。期待に背かれた時に初めて「期待外れ」となって失望が生まれる。
 期待は時には幻想に近いレベルにまで高まる。こうなってしまっては期待に応えることは不可能だ。
 アメリカのオバマ大統領にはアメリカ国民は勿論、世界中から大きな期待が掛けられている。しかしこれは当のオバマ氏にとっては大いに迷惑なことだろう。この期待に応えることは到底不可能だからだ。
 どんなに有能な人物であろうと現在のアメリカが抱える問題を簡単には解決できない。サブプライムローン問題から広がった経済危機、イスラエルとイスラム諸国に絡む国際問題、アメリカの双子の赤字など難問は山積みだ。ブッシュ氏からオバマ氏に代わっただけで問題が解決されるとは到底考えられない。これらは諸問題が複雑に絡まっており個人が解決できるレベルではない。解決しようとすれば新たな問題が発生して二進も三進も行かなくなる。大岡裁きは不可能だ。
 高過ぎる期待は大きな失望を生む。いずれオバマ叩きが始まって「やはり黒人では駄目だ」という話にもなりかねない。もしかしたら人種差別者によるテロも起こるかも知れない。
 期待することは決して悪いことではない。しかし幻想としか思えないほど高過ぎる期待は必ずとてつもなく大きな失望に繋がる。