昔から日本は「経済一流・政治二流」と言われて来た。しかし経済でも一流なのは製造業だけであり、小売業も金融業もサービス業も三流ではないだろうか。そうなってしまった原因を現代史に基づいて考えたい。
製造業は常に国際競争に晒され続けた。戦後しばらくは欧米の製品と、その後はNICSや中国などと国際レベルでの競争をせざるを得なかった。それだけではない。昭和46年のドルショックや昭和48年の石油ショックも乗り越えた。こうして厳しい経営環境の中で優秀な経営者が育った。
一方、小売業は昭和30年代および40年代前半は、商品さえ並べておけば売れる時代だった。40年代中盤の石油ショックや狂乱物価も「売上増」という追い風に繋がった。こういう楽な経営環境の中で無能な経営者が増殖した。
50年代の小売業は「行け行けドンドン」の時代だった。売り場を増やせば収益も増える。こぞって拡大戦略を採った。そごうと西武百貨店とダイエーやマイカル(ニチイ)はこの路線を続けたためにその後破綻した。
平成不況を迎えて無能な経営陣と彼らに育てられた無能な後継者達は何ら手を打てなかった。そのまま現在に至り、勝ち組とされるセブン&アイでさえセブンイレブンの加盟店のロイヤリティ収入で稼いでいるだけで本体は火の車だ。デパートはボロボロ。小売業で元気なのはユニクロだけだ。
ユニクロは製造・小売業だからこそ強い。安楽な経営で人材が育たなかった小売業と違って、レベルの高い製造業のノウハウに基づいているから小売業で唯一の勝ち組となった。
「艱難汝を玉にす」と言われるとおり苦労をした業界は能力を持ち、苦労しなかった業界では多くの企業が破綻へと向かう。
製造業は常に国際競争に晒され続けた。戦後しばらくは欧米の製品と、その後はNICSや中国などと国際レベルでの競争をせざるを得なかった。それだけではない。昭和46年のドルショックや昭和48年の石油ショックも乗り越えた。こうして厳しい経営環境の中で優秀な経営者が育った。
一方、小売業は昭和30年代および40年代前半は、商品さえ並べておけば売れる時代だった。40年代中盤の石油ショックや狂乱物価も「売上増」という追い風に繋がった。こういう楽な経営環境の中で無能な経営者が増殖した。
50年代の小売業は「行け行けドンドン」の時代だった。売り場を増やせば収益も増える。こぞって拡大戦略を採った。そごうと西武百貨店とダイエーやマイカル(ニチイ)はこの路線を続けたためにその後破綻した。
平成不況を迎えて無能な経営陣と彼らに育てられた無能な後継者達は何ら手を打てなかった。そのまま現在に至り、勝ち組とされるセブン&アイでさえセブンイレブンの加盟店のロイヤリティ収入で稼いでいるだけで本体は火の車だ。デパートはボロボロ。小売業で元気なのはユニクロだけだ。
ユニクロは製造・小売業だからこそ強い。安楽な経営で人材が育たなかった小売業と違って、レベルの高い製造業のノウハウに基づいているから小売業で唯一の勝ち組となった。
「艱難汝を玉にす」と言われるとおり苦労をした業界は能力を持ち、苦労しなかった業界では多くの企業が破綻へと向かう。