俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

格安チケット

2010-03-09 16:12:38 | Weblog
 株主優待券が格安チケット店に出回り易いことは誰にも理解できる。配当や株価の上昇を期待してその株を持っている株主にとって株主優待券はオマケのようなものだ。また優待券の市場価格が高ければ自分で使うよりもチケット店に売ったほうが得だ。例えばJR西日本の株主優待券の特典は半額割引だが、運賃が9,000円以上かかる旅行や出張の予定が無ければチケット店に4,500円で売ったほうが得だ。
 チケット店では株主優待券以外に必ず新幹線の回数券が売られている。余程の事情が無ければわざわざ買ったチケットを売る人はいない筈だから、その店が回数券を買ってばら売りしているのだと思っていた。しかしどうやら売っている人が少なくないらしい。
 法人税を納めたくない中小企業は様々な脱税策を行う。その手口の1つとして交通費の水増しという方法がある。企業の利益相当額で新幹線の回数券を買ってそれをチケット店に売れば裏金にできる。つまり回数券の代金を出張旅費として計上すれば経常利益額をゼロにして法人税を免れることができる。回数券の売却代金はまるまるポケットマネーになる。
 こんな手口を使われたら幾ら税務署でも脱税の立証は困難だ。

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