平穏無事、盛会裏に終了した全日本合唱コンクール全国大会(札幌)であったが、相変わらずの閉会式であった。とにかく長くて、2,30年前とほとんど変わっていないことに驚きさえ感じた。あれこれと簡素化の視点もあるのだが、ここでは具体的提言は控えておく。何とか30分程度の閉会式にできないものかと以前から感じている。
11月24日(土)・25日(日)の2日間、札幌コンサートホール Kitara 大ホールにて行われた表記大会は盛会裏に無事終了した。第1日目が、大学ユース合唱の部・室内楽の部、第2日が、同声合唱の部・混声合唱の部であったが、さすがに各地区の予選を経て出場する団体だけあって、どの団体も素晴らしい演奏であった。私は任務上、本番ステージ上の演奏はほとんど聞けなかったのだが、リハーサル室(小ホール)の模様をある程度聞くことが出来た。以前に比して演奏団体数は減っているとはいえ、審査のむずかしさが偲ばれます。特に、2日目の閉会式の講評で、ドイツのFrieder Bernius氏が述べていた「アカペラ曲と楽器付きの曲を対等に比較し優劣をつけることの課題」は大きな宿題として残った。今回、私は「大きな音楽行事、最後の裏方経験」のつもりで少しだけ仕事をさせてもらったが、有能な他のスタッフに恵まれて無事に2日間を終えることが出来た。本番前の多くの出演者や、顔見知りの指揮者などにも会えて、有意義な2日間であった。そして、「すぐれた団体にはすぐれた指揮者がいる!」を実感できた2日間でもあった。
2日間の全てをおえて、本部事務局長の梅田昌和氏よりスタッフ全員へのねぎらいの言葉で締めとなった。
全国コンクール業務の関係で、時間的に前後してしまったが、11月16日(金)に札幌市立手稲東中学校合唱コンクールを聞いた。かねてより、合唱活動では伝統のある学校と聞いていたが、予想通り全てにおいて素晴らしい内容の合唱コンクールであった。各学年ごとに課題曲があって、各組は自由曲も歌う。ちなみに、課題曲は1年生はLet's Search for Tomorrow,2年生はふるさと、3年生はフィンランディアであった。特に3年生の課題曲は何十年も続く課題曲とのこと、誠に素晴らしい演奏である。また、3年生のクラス合唱が圧巻で自由曲はそれぞれ、「虹」、「証」、「信じる」、「親知らず子知らず」,「ぜんぶ」の5クラスであったが、どのクラスの演奏もレベルが高くて甲乙つけ難く、最優秀1クラス、その他4クラス全てが優秀賞を得た。その演奏内容は、例えばこの中のあるクラスがNコンに出場すれば、入賞の可能性が充分と言っても過言ではないほどである。合唱に取り組む生徒の姿勢、そして指導者の熱意と努力によって長く伝統として根ずいていることが理解できる。その証として、各学年ごとに行われる発声練習の体系化と真剣な取り組み、また聞く側の態度が素晴らしく、全員が演奏を聴くことに集中する姿も誠に立派である。全校的合唱の土壌から生まれるであろう、部活動としての成果があることも大いに納得できるものであった。これだけの伝統を築き、それを継承し続ける指導者、指導体制の素晴らしさを特に強調しておきたい。
「合唱人有志会」について
8703が言いだしっぺで、毎年(主として年末に)開催している「合唱人有志会」を今年も行います。とにかく合唱に関わる人であれば(関わっていなくても?)誰でも参加できる親睦会です。指揮.....2018年は、これから企画します。ご意見、ご要望などあればお知らせください!