奈良散策 第844弾
6月17日に率川(いさがわ)神社で三枝祭(さいくさのまつり)が開かれました。10時半から始まるというので、10時頃に着いたのですが、すでに人でいっぱいです。それで、率川神社は諦めて、近くにある漢國(かんごう)神社の方に行ってみることにしました。この神社は推古天皇時代に勅命で、率川神社と一緒に建てられたとされている神社で、大物主神が祀られています。率川神社と同様、6月17日に三枝祭が行われます。漢國神社では式庖丁奉納があって、手を使わず、箸と包丁だけで魚をさばくというので見てみようと思ったのです。

漢國神社は近鉄奈良駅近くのやすらぎの道沿いにあります。道に面した鳥居の横に「清和流庖丁儀式」というのぼりが出ていました。


鳥居には榊の代わりにささゆりが取りつけられていました。

これは漢國神社の入り口です。

境内に入ると、思った通り、見物客はそれほどいません。

拝殿にはささゆりが供えられていました。


こんな舞台があって、おそらく、ここで庖丁儀式が開かれるのでしょう。横に野菜が置かれています。


始まる前に、境内を見て回りました。クチナシの花が咲いていました。

そのうち、太鼓が叩かれ、三枝祭が始まりました。

式次第のようなものが貼ってありました。一同着席、修祓(しゅばつ)に次いで、三番目に式庖丁奉納があるようです。写真が撮りやすい場所に陣取って待ち受けました。

拝殿の中に次々と入場していきます。後で分かったのですが、この人たちが式庖丁奉納をする方々だったのです。


そして、御払いが始まりました。

御払いが終わると、庖丁を入れたお盆を持って移動し始めました。

そして、先ほどの舞台の上に着席しました。

布の上に置かれていた錘をのけて、布を片付けると、大きなまな板が出てきました。

次に野菜が入った三宝を受け取ります。

上に載せてあったささゆりをまな板の隅に置きます。

庖丁と鉄箸を持ちます。

まな板の上には野菜と皿が置かれました。

そして、たすき掛けをします。

再び、庖丁と鉄箸を正面に持ちます。


そして、やにわ大根を切り始めました。

半分に切った大根の葉の付いている方を皿に載せます。

それから、残りの大根に斜めに庖丁を入れました。

そして、また、皿に載せます。

パプリカやナスも切って皿に載せます。

そして、キュウリを両側から細かく庖丁の刃を入れて、こんな形にして皿に載せます。

最後にささゆりを上に載せて、一皿出来上がりです。この後、魚をさばくのかなと思って待っていたのですが、どうやらこれで終わりのようです。

野菜の入った三宝を拝殿にもっていき、終わってしまいました。以前は魚をさばいていたようですが、今年はコロナ明けなので、省略したのかもしれません。ちょっとがっかりでした。式庖丁を見終わったので、この後、率川神社に行ってみました。これについては次回に回します。