ファントムは役が少ないこともあって、役替わりがありました。
ネタバレあります。
翔くん(彩凪翔)と、あーさ(朝美絢)が、シャンドン伯爵とアラン・ショレを役替わり。
シャンドン伯爵は、いかにも路線の男役がするような青年貴族。
それに対してアラン・ショレはカルロッタの夫で、オペラ座の新しい支配人、
専科や組の上級生が演る様な役で、伯爵とは真逆といっていいような品のない俗物です。
ただ出番は結構あるので、前回花組公演の時にも役替わりに入ってましたね。
両パターン観ました。少数派かもしれませんけどAパターンの方が好みです
なんというかとびきりゲスな、あーさショレが妙にツボで
配役が出た時に心配したのは、ひめ(舞咲りん)カルロッタのツバメに見えるんじゃないかってことでしたけどね
学年差もありますし、超イケメンだけど大人な役は見たことなかったので
でも顎髭まで付けて(翔くんショレは顎髭無かったですよね)髪型や台詞回し、立ち居振る舞いを工夫して
ちゃんとカルロッタの尻に敷かれた旦那に見えたので感心しました
ショレとカルロッタ夫婦の関係性が違うところが面白かったです。
カルロッタの方が強いのは同じなんですが
あーさショレに対する方が、若干甘くて二人で企んでる感、似たもの夫婦感が出てました。
翔くんショレに対しての方が冷たいというか、ツンでした
より女王様感が強く、ショレはカルロッタの暴走に振り回されながらもついていってる感じ
二人の普段の関係性が出てるのかな、と思います。
やっぱり翔くんとの方が付き合いが長いので、何やっても大丈夫、という信頼感があるんだろうと思います。
それで思い出すのが「ローマの休日」での役替わり。
翔くんと、かなとくん(月城かなと)でチギ太くん(早霧せいな)の友人役を演りました。
どちらも良かったんですが、かなとくんの方が期間が短かったせいもあって、
無茶ぶりしてなかったように見えました
主人公の友人役、しかも役替わりという初めての経験でいっぱいいっぱいの、かなとくんに配慮したのかな、
という気がしました
二人とも超イケメンなので、シャンドン伯爵が似合います
歌に関してはやっぱり、あーさの方に分がありました。
ただかなり苦戦していて、観たのは1回だけですが、ちょっと音程をごまかしてたと思います。
翔くんはどうしても、声質で損をしてしまいますね。
台詞だけなら男役として悪くないんですが、歌となると通らない声なので。
音程はかなり正確に取れていたと思うのですが。なので芝居中の歌は、ほとんど気になりませんでした。
ただフィナーレの一発目、といのはツライ
だいもん(望海風斗)エリックが、思いっきり歌い上げた直後ですからねぇ
ここ咲ちゃん(彩風咲奈)というわけにはいかなかったんですかね
伯爵としての存在の仕方は、翔くんの方が良かったと思います。
あーさはショーではガツガツ行けるタイプですが、青年貴族でオペラ座のパトロンとしては押し出しがちょっと弱い。
ロイヤル感が足りなかった気がしました。
さて二人の強烈な嫁ひめカルロッタ。
ものすごく、ひめらしいカルロッタです
うん、観る前からどんなカルロッタになるか想像した通り間の取り方とかホント上手いんですよねぇ。
だから絶対笑いがハズレない。メチャメチャ暗くて重い作品なので、悪役ですがいい息抜きになってると思います。
歌もすごく上手いんですが、お芝居でこんなに歌うのは初めてですよね。
やりすぎなくらいで丁度イイ役なので、ひめが超楽しそうに演ってます
歌える人なだけに、指揮の愛ちゃんとオケが、自分に合わせてくれるのが嬉しいんじゃないでしょうか
主要な役とかでないと、なかなか出来ない経験ですから、快感なんだろうなと思います。
どれだけタメて引っ張っても、愛ちゃんが合わせてくれるのがわかるから
さすが宝塚の指揮者暴走する寿美礼様にも、顔色一つ変えず付いていけるんですものね