お久しぶりの「ブエノスアイレスの風」。基本的には明るい話の方が好きなんですけどね
夢々しさの欠片もない、暗くてほろ苦い大人なハリーの作品も大好きです
人生上手くいかないことだらけだけどそれでも生きていく。
今現在も世界中のどこかに、こんな思いをしてる人たちがいるんだろうな、と思える普遍性があります。
登場人物それぞれに辛い過去があり、色々なものを抱えている。でもだからこそ他人の気持ちを思いやれて、さりげなく優しい。
終わり方は意外と前向きで、そこまで後味悪くないところがいいのかな
ネタバレは少しだけ、かな。
元ゲリラのリーダーニコラスが恩赦で出所するところからストーリーが始まります。
軍政が終わって平和を取り戻した国。
いたるところで汚職まみれかもしれないし、搾取し続ける少数の資本家たちに支配されているかもしれない社会。
それでも自由に話すことも出来なかった軍政下よりはマシと考えているニコラス。
どう生きるか、の前に食べていかなければならないのでタンゴ酒場で働き始め、出会う人たち。
そしてゲリラ時代の盟友リカルドとその妹リリアナに再会することで、動き始める運命。
リカルドは暴力で社会を変えることを未だに諦めておらず、そのためなら何をしてもいいと思っている。
変わろうとするニコラスと、変われないリカルド。
二人に関わった人たちに起きることが、さざ波のように拡がって結末を迎えます。
ニコラスがその後どうするかは描かれていません。
ゲリラになる前に法学部の学生だったそうなので、もう一度初心に戻るのか。
時間はかかっても彼ならやり遂げそう
そう言えばウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカ氏はゲリラ出身でしたね。モデルかどうかは知りませんけど
いきがってた不良息子のマルセロは、少しは大人になれたでしょうか
バカではなさそうだったので、これをきっかけに変われるかもしれませんね。
フローラもやっぱり親なんですね。いくつになっても、何があっても心配してくれる。
ちゃんと「待ってるから」、と伝えてました。
ありちゃん(暁千星)ニコラス、カッコ良かったですよ大人になったね~可愛いのでバブちゃんな役が多かったですけど
これが月組最後なのが残念
ありちゃんの拗れた役大好きなので山姥切国広見たかった~
いや星組で、まこっちゃん(礼真琴)と山姥切ズ双騎出陣とかやってくれてもいいのよ(すみません調子乗りました)
歌も凄く良くなりましたよね。前から下手では無かったですけど、力任せに歌ってたのが、ちゃんと表情をつけられるようになってました。
星組の、ありちゃんも楽しみです
月組初めましての、あみちゃん(彩海せら)。ホントにお芝居が上手い子だなぁ
でも小柄だし上手すぎるがゆえに、子役とか不良少年とかばっかりこないか心配
ちゃんと大人の役も出来るので、よろしくお願いしますね(誰に?)
リリアナ役、まのんちゃん(花妃舞音)も素晴らしかったです。劇場中の涙を誘ってました。
ちょっとアニメ声なところはあるけど、可愛いしこれからに期待してますよ
ハリー(正塚晴彦)のお芝居は嫌いじゃないけど役が少ないのがね~
蓮くん(蓮つかさ)、ゆいちゃん(結愛かれん)があれだけ?っていうのがやっぱり辛いわ
二人とも上手いだけにね
プロローグとかでコロスとして度々タンゴを踊ってて、それはそれで素敵でしたけど