京都府南丹市美山町の重要伝統的建造物群保存地区「かやぶきの里」。
日本昔話のような光景とそこに咲く花たちに癒されに、9月末に訪問しました。
最終回の今日は、山側の散策路周辺で見た植物を中心にお届けします。
今日歩いた場所は、このマップで確認してくださいね。
まず目についた赤い実。お分かりでしょうか。
実ではなく葉であ~となると思います。
こちらサンショウの実です。
いつも緑の実を佃煮にして食べているので、熟すと真っ赤になることを長らく知りませんでした。
小さな藍美術館の前を通り(第2回で載せたアイはここで撮りました)諏訪神社方面に向かいます。
途中、久しぶりにこちらの実を発見
なぜか地元では雄株しかないので、実をしばらく見ていませんでした。
アオツヅラフジの実です。
種がアンモナイトというのは知る人ぞ知るですが、毒のある実としても有名です。
なのに、見た目が綺麗なので通りすがりのカップル、
「青い実が生ってる!」
「ほんまや、ブルーベリーみたいやね~」
あかんあかん、見た目巨峰とマスカットみたいやけど、食べたらあかんよ!
本当に食べようとしたら止めようと思いましたが、さすがによその家の庭だったのでそのまま通過。
ホッ
この後、樹齢400年のトチノキのある稲荷神社横を通過。
前も見た飛び出し坊やの道へ。
この辺りから、左手が畑地、右手に鹿よけのある散策路が見えてきます。
赤みを帯びたススキが綺麗です。
里の外れのここまで来ると、歩いている人はほとんどいません。
おや、緑色のポッキーのように見えるのは・・・
びっしりツタが絡みついて地肌が見えなくなった電柱でした。
こちらてっぺんです。
さらに進んで山すそを歩きます。
今回もこちらの可愛いピンクの花が沢山。
ハグロソウですね。
そして去年(一昨年だったか)来た時には花が満開でしたが、今回は・・・
お鬚になっています。
こちらはボタンヅルの実です。葉が牡丹の葉に似ています。
ありそうでなかなか見られないこちらの花。ご存知でしょうか。
こちらはメナモミ(キク科メナモミ属)の花。
日本全国に分布するそうですが、最近めっきり少なくなりました。
外来種のオオオナモミばかり増え、繊細なメナモミはどこかに追いやられてしまったのかもしれませんね。
こちらの花は今年大絶賛繁殖中です。もう何か所でも見かけています。
ヒメジソ(シソ科イヌコウジュ属)です。
こちらの植物も地元でもよく見かけます。
今の時期に咲くんですね~
葉はこんな感じで4枚輪生。
でも本当の葉は葉柄のある2枚で、あとの2枚は托葉なんだそうです。
知らんかった・・・
あ、こちらアカネ(アカネ科アカネ属)ですね。
その名の通り根が赤く染料となり、薬用にもなるそうです。
ところで、近くにあったこちらのアカネの花。
黒い粒々が沢山付いていますが実でしょうか?
ひょっとして・・・と調べてみたら大正解。
こちらはアカネに付く虫こぶで、アカネツボミフクレフシが作ったものなんだそうです。
これまで見た中では相当小さい方ですね。
木も載せなくては。
こちらの木には茶色い実?が付いていますが何でしょうか。
前にも調べて食べられることを確認していたはず。
こちらケンポナシ(クロウメモドキ科ケンポナシ属)で、太くなった果柄がナシのような味なんだそうです。
でも見た感じ、小さいし食べられそうに見えませんでした。
おまけに背が高くて届かない!
あれ?せっかくかやぶきの里で癒されるはずなのに、また植物の世界にハマってしまいました。
最後はのんびり散策路を行きましょう。
鹿よけの内側に歩道があり、前回はクマ出没で立ち入り禁止だった記憶がありますが、今回は開放。
ほら、展望台があるって書いてあるでしょう。これは行かないと。
・・・登ってみました。何も見えない!!
鎌倉神社の境内の方がよほど見えました(笑)
中国の方が誰もいませんでしたが、よくご存知です。
ということで今回の美山かやぶきの里散策特集はこれでおしまい。
読んでくださってありがとうございました!
【撮影:2023/9/30 京都府南丹市】