なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

イボクサに会いに~道草日記番外編(1)

2024-10-01 05:30:49 | 植物

毎月中旬を過ぎると、本格的に道草の取材を始めます。
そう言うとカッコよすぎですが、実際にはせっせと歩いてメモと写真をとること。
事務的な作業ではあるのですが、初めての花や、また会えてうれしい花など色々な出会いがあります。
それと、葉っぱにくっついた虫や、池でみた鳥たちなど、道草日記では紹介できない生き物も。
そんな出会いを2回に分けて「番外編」として特集することにしました。

9月の出会いで一番嬉しかったのはこちらです。



イボクサ(ツユクサ科イボクサ属)です!
「疣」というのが今一つの名前ですが、とっても可愛い花です。
(イボクサの名前は、葉の汁を付けるとイボが取れることから名付けられたとか。ほんまかな~)



田んぼの雑草だったイボクサは、せっせと駆除された結果今はほぼ見られなくなりました。
色々な花が見られる田んぼでもイボクサだけは見つからず諦めていました。



ところが、3年前いつもの池の畔を散策しているときに、淡い赤紫の小さい花を見つけました。
それがイボクサとの出会いでした。
それ以来、毎年同じ場所で咲いていてくれます。今年は別の池の畔でも咲いていました。
年々増えているようにも思えます。



上から見た花のアップです。
2種類の雄蕊があるように見えますが、小さい方は仮雄蕊、大きい方が雄蕊だとのこと。
仮雄蕊は昆虫を引き寄せる役目を持つことが多いのですが、雄蕊より小さかったら目立たないのでは。
いずれにしてもとても小さい花で、うっかりすると見逃してしまいます。

せっせと小さい花を探していると、他の花を見つけることもあります。
イボクサの近くで思いがけない花を見つけました。
どこかで見たような気がしますが、なかなか思い出せません。



困ったときのGL先生に聞いてみると、オギノツメ(キツネノマゴ科オギノツメ属)とのこと。
これまで一度だけ京都駅横の梅小路公園内にある「いのちの森」で見たことがあります。
その時も名前が分からず苦労しました。
以前は水田雑草だったそうですが、今は準絶滅危惧種に指定されています。



ウチワゼニクサの葉と比べると、小ささがお分かりかと。
名前の由来が気になりますが、不明なんだとか。


もう一つ、ご覧ください。



サデクサ(タデ科イヌタデ属)ですね。こちらも準絶滅危惧種です。
外来種のアメリカセンダングサと仲良く並んで咲いていました。



ウチワゼニクサにバッタがとまっていたので、思わずパチリ。

もう一つ、9月の道草日記で再会を祝ったのがこちらの花です。




シロバナサクラタデ(タデ科イヌタデ属)です。
これまでも沢山咲いているとご紹介していた花ですが、ここまで多いのは初めてかも。



どこをどう撮っていいのか分からないよ~



おや、何気にイチモンジセセリちゃんが写っていますね。



サクラタデではなく、一緒に生えていたイノコヅチにとまってました。



こちらの花には、花の中に黒い粒々



アリさんが蜜をなめているのでしょうか。全部の花に入り込んでいました。
「シロバナサクラタデ」と書きましたが、こうやって見るとほんの少しピンク色が差していますね。

肉眼では白にしか見えません。



こんな小径を歩いていきます。
左側はほぼカナムグラですが、白っぽく見えるのがシロバナサクラタデ。カナムグラに負けてないです。

池に流れ込む水路の方に移動。小魚が沢山泳いでいます。

冬にはカワセミが常駐していますが、今は姿を見ません。



それを狙っているのか、コサギが一羽。



南池の方には最近増えてきたこちら。



カルガモですね。全員寝ています。





朝の散歩ではみんな寝ていたので、昼に行ってみると、何もいませんでした。
別の木の陰にコサギが一羽いただけです。



あ、飛んじゃった!



夕方三たび行ってみました。



あかん、沢山いたけれど、また寝ています。
活動時間には池を離れているのかもしれませんね。



でもどちらかと言うと、夕方の方が活発に動いています。
10月になったら冬鳥もぼちぼちやってくることでしょう。
池の散歩をまた増やさねば・・・

ということで、池の生き物番外編、いかがでしたでしょうか。
明日は池以外の生き物番外編です。


【撮影:2024/9  宇治市】

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 道草日記 2024年9月 | トップ | 絞りのアサガオにオオモクゲ... »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます^^ (attsu1)
2024-10-01 06:55:58
イボクサ、
葉の汁を付けるとイボが取れるからとは、
へぇぇぇ~、いつも見た目に似合わない名前だなぁって思っていたので納得です。

小さい方は仮雄蕊、大きい方が雄蕊
こちらもへぇぇぇ~、
子孫を残すのに、色々イボクサが考えているのを感じます。
自然って面白いですね!
返信する
番外編 (ran1005)
2024-10-01 16:20:50
なつみかん様の道草日記を何時も楽しんで見せて頂いて居ます。
月末に整理しておいでの観察した植物には圧倒されてコメントの入れようが在りません。
只々頭が下がります。
番外編の小さな植物、イボクサ・オギノツメ・イチワゼニクサ・シロバナサクラタデは
未だ見た事が在りません。
イボクサは本当に可愛い花ですネ。
田圃の雑草だったのですか?
最近、田圃には出掛けていないし・・・
出逢えるチャンスが少ないですネ。
ピンクのサクラタデは時々見かけるのですが・・・
カナムグラの大繁茂して居る場所が在るのですが、シロバナサクラタデを探してみます。
池に流れ込む川は底が見え、魚まで見えて綺麗な水ですネ。
コサギは川底を足でかき混ぜなくても直ぐに採餌で来ますネ。
コサギの前の、胸のこげ茶色のカルガモ似さんは、もしかしたらマルガモかも?
濃いこげ茶色の後頭部は、冬にはグリーンに変わるかもしれませんネ?
返信する
本当かしら (なつみかん)
2024-10-01 21:33:21
>attsu1 さんへ
>おはようございます^^... への返信
こんばんは~
イボクサの花はとてもキュート。
見つけたら同じような写真を何枚も撮ってしまって・・・
群生というほどではありませんが、ちゃんと残っていて嬉しいです。
イボクサと言う名前はイマイチですよね。
この葉の汁を昔の人は疣取りに使ったって本当かな~

2種類の雄蕊も驚きました。
ツユクサ科、面白いです。
返信する
ちょっと珍しい花ばかり (なつみかん)
2024-10-01 21:37:59
>ran1005 さんへ
>番外編... への返信
こんばんは~
今日載せた花は、道草日記の中でも比較的珍しい花、綺麗な花を選びました。
オギノツメは数年前まで知らなかったのですが、田んぼの雑草だそうです。
田んぼに除草剤を使うようになってから、田んぼの雑草がめっきり減ったように思います。
半面、休耕田などには今でも残っていることがあり、目を皿のように探しています。
ウチワゼニクサは観賞用に持ってきたものが逃げ出した(捨てた?)そうですよ。
確かに水槽にあっても似合いそうです。
ピンクのサクラタデは探しているのですが、こちらではなかなか見られません・・・
カナムグラが咲くような場所に生えるかどうかは分かりませんが、結構丈夫ですね。

コサギの前のカモはマルガモでしょうか。
私もちょっと色黒だな~とは思っていましたが、マガモのエクリプスとの区別が分かりません。
今度、ちゃんと写真を撮る機会があれば、カルガモではないカモを載せてみますので、よかったらご教授くださいね。
返信する
田んぼの大敵 (ピエロ)
2024-10-01 22:34:45
なつみかんさん こんばんは
イボクサは田んぼの大敵なんですね。
こんな可愛らしい花なのに・・・
私はまだみたことがありません。 近くに田んぼが無い。
汁でいぼが取れたということから名づけられた花?
そういえば近頃いぼのある人は見ませんね。
ほんのり桜色 シロバナサクラタデ 可愛い!
全員寝ているカルガモ ここは安全地帯。
返信する
Unknown (natumkn)
2024-10-02 08:35:20
> ピエロ さんへ
> 田んぼの大敵... への返信
おはようございます。
かつての田んぼの雑草は、ことごとく「駆除」されたようで、今では絶滅危惧種になっているのもあるようです。
今の田んぼでは、ヒレタゴボウなどの外来種が幅を利かせていますが、あれはいいのかな???
オモダカやチョウジタデは、一時期なくなってましたが、最近は田んぼで復活傾向です。
こんな変化を楽しんでいますが、全てがぶち壊しになるのが宅地造成などで田んぼ自体無くなること。
いつもの散歩コースでも、一部造成工事が始まってます‥
返信する

コメントを投稿