ベルのきもち

日常のささやかな幸福感を書いていきたいと思います。

『22年目の告白ー私が殺人犯です』

2017-07-14 10:57:38 | シネマ


1995年、阪神淡路大震災の起こった年、連続猟奇殺人事件があり、それらの事件はすでに時効になってしまっていた。
ところがその犯人を名乗る、曽根崎雅人という男が手記を発表し、出版記念のサイン会に出席したことから、
世間は騒然となる。当時、犯人を取り逃がし、自分の代わりに先輩を殺害された牧村刑事は忸怩たる思いで、
被害者遺族の復讐をくいとめる。曽根崎雅人は何者なのか、動機は? なぜ今になって? さまざまな憶測のなか、
彼は犯人ではない、自分こそが真犯人だと名乗り出る輩も出てきて。その証拠にとネットに殺人動画もアップされて。
曽根崎がテレビでインタビューされることになり・・・

ストーリーは二転三転され、最後まで目が離せない。

さて本日のベル。


日中は家でお昼寝。暑いので・・・



『セールスマン』

2017-06-25 12:48:32 | シネマ


監督・脚本 アスガー・ファルハディ、出演 シャハブ・ホセイニ、タラネ・アリドゥスティ。

高校教師のエマッドと妻、ラナは市民劇団に所属していて、近々上演予定の
『セールスマンの死』の舞台稽古に勤しんでいた。
そんなある夜、来週受ける脚本の検閲準備のため、エマッドは劇団に残り、先にラナが帰宅。
入浴中、インターホンが鳴ったのでてっきり夫だと思い、部屋を開けてしまう。
しかしそれは夫ではなく、見知らぬ男で、ラナは暴行を受けてしまう。
怪我を負ったラナは隣人に助けられ、病院で治療を受けたが、ラナと夫は警察に通報することを躊躇する。
部屋に男が残した車のキーを頼りに、エマッドは犯人捜しをはじめる。
被害に遭ったラナを隣人や劇団の仲間たちは同情するが、被害が被害だけに戸惑い、
遠巻きに見つめ・・・そんな周囲の視線に夫妻はやりきれない。
やがて、衝撃のラスト。
男の正体がわかったとき・・・妻は・・・夫は・・・
急速に近代化されつつあるイランの都市を舞台に劇中劇、
アーサー・ミラーの戯曲『セールスマンの死』をモチーフに古い価値観、
モダンな生活感にとまどう若い夫婦の心理を描く・・・

さて、本日のベルは・・・



お父さんが外出、わたしも一緒に連れてって


ムーンライト

2017-04-26 14:25:43 | シネマ


監督:バリー・ジェンキス。アメリカ映画。
プロデューサー:アデル・ロマンスキー、デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー。
麻薬の常習者の母とともに暮らすシャロンは、学校では虐めを受けていて、ハードな幼少期を過ごしていた。
気弱で、優しく我慢強いシャロンは、ついに高校時代、授業中にクラスメイトを椅子で殴ってブチきれる
シャロンは少年院送りになる。たったひとりの親友、ケヴィンと別れ・・・
月日は、流れ・・・十数年が経つ。故郷で再会した、二人は・・・

さて、別の日のベルは・・・





公園のお山のお気に入りの場所。

シネマ『だれかの木琴』

2016-09-11 15:33:39 | シネマ


2016/日本/キノフィルム/監督:東陽一/出演:常盤貴子、池松壮亮、佐津川愛美、勝村政信

主婦の小夜子は夫、中学生の娘と新しい家に引っ越したばかり。小夜子は昼間、時間と孤独を
持て余している。ふらりと入った店のイケメン美容師、海斗の営業メールに返信したことから
メールがつながり・・・やがて小夜子は彼につきまとうようになる。
何気ない日常に潜む狂気と罠・・・

さて本日のベルは・・・



毎朝、散歩に行こうとベルを誘うと・・・
ベルはわざわざ庭の植え込みに鼻を突っ込んで虫を追いかけ・・・
今、忙しいの・・・というふりをアピール・・・
わたしたちは少し待たなければなりません。

シネマ『裸足の季節』

2016-09-04 07:50:03 | シネマ
監督:ドゥニズ・ガムゼ・エルグヴァン。
キャスト:ラーレ・・・ギュネシ・シェンソイ
     ヌル・・・ドア・ドゥウシル
     祖母・・・ニハル・コルダシュ

舞台は北トルコの小さな村。
両親を事故で亡くした5人姉妹はそれまで住んでいたイスラマバードから遠く離れた田舎町の
祖母に引き取られて育てられる。都会育ちの姉妹は自由奔放なふるまいで、祖母や叔父に厳しく
しつけられる。学校も辞めさせられ、家で良妻賢母になるよう料理、掃除、洗濯など花嫁修業をさせられる。
しかし彼女らはことごとく反抗的に。思いあまった祖母と叔父は間違いのないうちに結婚させようとする。
そして姉妹は次々と結婚させられ・・・ついに4女の15歳のヌルが結婚させられそうになったとき、
ヌルと末っ子のラーレは家出を決意する。

別の日のベル。




お山の草叢には・・・クロネコちゃんが・・・

シネマ『最愛の子』

2016-02-06 09:08:44 | シネマ
2014/中、香/ハピネット、ビターズ・エンド/監督:ピーター・チャン/出演ヴィッキーー・チャオ、ホアン・ボー


                                  (写真は京都シネマパンフレットより)




中国、深圳の街でゲームセンターを経営しているティエンと一流企業に勤めているジュアン、二人は離婚し、息子ポンポンの
親権と養育権は父ティエンに。母親のジュアンは別の男性と再婚して仕事に忙しい日々を送っていて、週1度、ポンポンと
過ごす時間を大切にしていた。
ところがある日、ポンポンは行方不明に・・・駅の防犯カメラにポンポンを抱いて連れ去る男の姿が映っていたが。
ティエンとジュアンは自責の念にさいなわまれ、来る日も来る日もポンポンの行方を探していた。
やがて3年の月日が経ち・・・SNSでポンポンらしき男の子の写真を見つける・・・
ようやく最愛の息子と会えるが、当のポンポンは実の両親の顔も一緒にすごした時間も忘れて・・・


ところで本日のベル。



元気になったベル。もう今日でお薬とも縁が切れ・・・

ぐあいが悪い時、ベルは3種の錠剤を6錠、飲んでいました。
スライスチーズと一緒に。ベルは錠剤を口から出すことなく、薬は飲まなければならないものと
認識?していたのか、すんなり飲んでくれて・・・よかった・・・


シネマ『ギリシャに消えた嘘』

2015-05-04 08:03:27 | シネマ
ホセイン・アミニ監督。出演ヴィゴ・モーテンセン。キルスティン・ダンスト。オスカー・アイザック。

原作はパトリシア・ハイスミス『殺意の迷宮』

時代は1962年。チェスターとコレットのアメリカ人夫妻がギリシャを旅行中、
現地でツアーガイドをしている青年、ライダルに出会い、好印象を持った夫妻は
彼を雇い、市場やら観光スポットを案内してもらう。
ホテルに彼らを送るが、コレットがブレスレットを忘れたことに気づき、ライダルは
それをホテルに届けようと部屋を訪れる。ところがそのころ、アメリカからチェスターを追って、
探偵がやってきて大勢の人から集めた金を返せと迫られる。チェスターは詐欺師で・・・
そんな金はないと突っぱねる。
もみ合っているうち、チェスターは探偵を銃で殺してしまう。その遺体をライダルに見られてしまう。
彼はライダルに遺体を運ばせて・・・。ライダルはなぜかチェスターのいいなりになり、
彼らの逃亡を手助けし、行動をともにしてしまう。
父親のような思い、嫉妬、情愛、三人の錯綜した心理が次なる悲劇を呼んでしまう・・・



シネマ『女神は二度微笑む』

2015-05-01 15:28:29 | シネマ
インド。監督:スジョイ・ゴーシュ。出演:ヴィディヤー・バーラン、パラムプラト・チャテルジー。


ヴィディヤはIT企業に勤める夫、アルナブと、ロンドンで幸せな新婚生活を送っていた。
ところがある日、夫はインドのコルカタに出張中、失踪してしまう。
ヴィディヤは夫の会社、コルカタのホテルに電話をするが、そんな男はどこにも存在しないという。
毎日、電話で話していたのに。
妊婦ヴィディヤは大きなおなかを抱えて、ロンドンからはるばるコルカタの警察に・・・
刑事と夫の痕跡をたどるが・・・
やがて恐ろしい陰謀に巻き込まれ・・・

あちこちに張り巡らされた伏線とトリック。観客は二度、騙される・・・
インド映画では珍しい、本格的なミステリー。


シネマ『ハンナ・アーレント』

2014-01-06 18:26:52 | シネマ
脚本、監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ。ドイツ・ルクセンブルク・フランス。114分。

1960年初頭、大学で哲学を教えるハンナはエルサレムでナチス戦犯のアイヒマンの裁判を傍聴。
アイヒマンは怪物ではなく、ただ平凡な男で大量のユダヤ人を虐殺したことになんら罪の意識もなく、
法律に従って命令を下しただけだと言ったことに衝撃を受ける。
彼女は依頼されていたその裁判レポートをニューヨークの新聞社に送る。
それを読んだ編集者たちはこのような原稿は多くの人たちの反感を買うかもしれないと掲載することを反対するが。
編集長はただ一点、戦時中、ユダヤ人を強制収容所に送るのにユダヤ人のリーダーが協力していたという記述を削除するように求めた、
が、ハンナはそれは事実だと告げ、拒絶。編集長はそれもまた一つの見解だと英断、そのまま新聞に掲載してしまう。
案の定、強制収容所から命からがら逃れ生き延びた人たちをはじめ、多くの人たちの神経を逆なでしてしまい、
誹謗、中傷、抗議の渦中に巻き込まれる。
しかし、ハンナは屈せず、全体主義の下では人々は善か悪か、美か醜か、考えることをやめてしまう、
ただ命令に従うか否かの選択があるだけだと、学生たちを前に説くが。
どんな嫌がらせや抗議にも負けず、大学からも追放されようとしても負けず、信念を貫く、鉄の意志を持ったハンナの姿に
圧倒された。ずっと親友だった男に理解してもらえず、彼女は友達の選択を誤ったと自嘲するシーンが印象的だった。


映画『カイロタイム』

2013-11-15 09:16:32 | シネマ
雑誌の編集者のジュリエットは国連に勤めている夫に会いに、エジプト、カイロにやってきた。
しかし夫は仕事でガザに行っていてしばらくもどれないという。
代わりに、昔夫のもとで警備の仕事をしていたタレクというアラブ人がカイロの街を案内してくれた。
夫のいない寂しさ、慣れない異国での滞在でいつしかジュリエットはタレクに惹かれるようになる。
人生の終盤にさしかかり、もう若くはないジュリエットにとって人生最後の淡い恋・・・

ジュリエットが街を歩いてみると、物欲しげな男たちにつけまわされたり・・・
壮大で美しいピラミッド、寺院、イスラムの経典を唱え神にひれふする男たち、黒い布で顔や身体をおおわれた女たち、
銃をもった兵士、絨毯工場で働かされる少女たち・・・
現在のエジプト、カイロの姿が見えてくる。

危険なプロット

2013-10-27 13:40:18 | シネマ
・・・の前に。
このブログを読んでいただいているかたへ。
長らく自己都合で休んでしまいました。
休んでいる間もここにアクセスしていただいてありがとうございます。
今後、毎日は更新できませんが、週に1度くらいの頻度で少々のバージョンアップ?で細々と続けていこうと考えています。これからもどうぞよろしくおねがいします。




フランス映画。キノフィルムズ。フランソワ・オゾン監督。

高校教師ジェルマンは過去に一冊、恋愛小説を上梓したことがあるが、自分の才能に限界を感じて、書くことをやめた。生徒のひとり、クロードに才能を見出し、毎週課題として彼が書くものに魅せられる。
母子家庭で育ったクロードは級友の裕福で理想的な家庭に憧れ、彼に数学を教えるとして家庭に入りこむ。稼ぎのいい父、知的でセクシーな母、洗練されたインテリア、温かで美味しい食事。バカで能天気な級友にとってかわりたいという思いが、クロードに物語を紡がせる。
はたしてそれは妄想なのか、現実なのか。クロードが紡ぐ物語の世界にどっぷりと浸ってしまうジェルマン。やがて彼は続きが読みたいがために、してはいけないことをしてしまう。
先生と生徒。信頼で結ばれているはずの関係。自身を過信していると足もとをすくわれてしまう。バックに流れるメロディーがもの悲しく、郷愁をかきたてる。