ベルのきもち

日常のささやかな幸福感を書いていきたいと思います。

氷の双子

2020-12-29 15:45:00 | 本の紹介
byS・K・トレメイン。国弘喜美代訳。小学館文庫。




一卵性双生児の姉の方、リディアがバルコニーから墜落死した。そのショックから母、サラは立ち直れないでいた。一年後、スコットランドの北の孤島に転居するが。そこはサラの夫アンガスが祖母が暮らしていて、祖母の死後、アンガスが相続した島だった。島には灯台と祖母が暮らしていた住居しかなく、長年無人島になっていた。住居を改修、水道と電気をひいてなんとか住めるようになった。一方、残された双子の妹、カースティは新しい小学校に馴染めず、精神的に不安定。自分は実はリディアで亡くなったのはカースティだと言い始め、ときどきカースティの亡霊を見るのだと。一卵性双生児は親でも見分けるのが困難で、母のサラでも確信できない。亡くなったのはどっち? ほんとうに死因は事故? 不可解な出来事が重なり、夫アンガスの不倫、サラ自らの不倫が暴かれ・・・夫婦関係は破綻、サラはだんだん病んでいき・・・すべてが明らかになったとき、衝撃的なラストを迎える。

さて、今日のベル。







念入りに殺された男

2020-12-12 15:49:00 | 本の紹介



byエルザ・マルポ。加藤かおり訳。ハヤカワポケットミステリー。

アレックスは、フランスの北西部に位置するナントで夫とペンションを経営して二人の娘を育てている。彼女は若い頃は作家を目指していたが傷害事件を起こして精神科に入院していたこともあったが現在は愛する家族と平穏に暮らしている。ある日、大物作家、シャルル・ベリエがお忍びで彼女のペンションにしばらく滞在することになった。最初のうちはベリエとうまくいっていたが、ある夜、アレックスはベリエに襲われて激しく抵抗、逆に彼を殺してしまった。彼女は彼の遺体を敷地内に埋めて、翌日、パリに出る。ベリエのマンションに滞在して、彼のアシスタントを名乗り、ベリエの人間関係を探り、誰かに罪をなすりつけられないかと考える。彼を深く知りたいためにベリエの小説を丹念に読み込み、snsにも彼の名前で投稿しはじめる。そして中断されたベリエの小説を書きはじめ・・・

さて、別の日のベル。




寒いのでお散歩用の服を買ってあげたものの、ちょっと小さかったかな。