品物の種類からすると、レイナルド君の店は特殊なほうで、
ブルへリア通りでおもに売られているのはアフロ信仰で使う薬草や木の枝や根、
生贄にする雄鶏や鳩、聖女バルバラや犬を連れた聖ラサロなどの聖人のフィギュアであり、
民間療法(強壮剤、腹痛止め、喉痛止め、不妊症、水の浄化など)に使われるとか、厄払いに使われるものである。
ガホスと呼ばれる薬草には、ベンセドル、ガラニュン、ロンペサラウェイ、サルビア、
カモミール、エスコバ・アマルガ、ベルベナ、イゲレタ、マヤ、 シウヤラ、
アブレ・カミノ、サルデ、イエルバ・ブエナ、ブラシル、アナム、アノン・デ・オホ、
マル・パシフィコ、ブレウ、メヨ、ミージョ・パラ・サン・ラサロ、ミージョ・パラ・オチュン、アルバカ・モラダなどがある。
その他に、いい香りのする白い小花をつけたアスセナもある。
それらの草花たちは、それぞれおおざっぱに群れというか塊をなしている。
まるで生き物が折り重なりあって休んでいるかのようだ。
雑然としているように見えるが、実は、店の主人によってすぐに選り分けられるようになっている。
(つづく)