かいつぶりの日々

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【文化財】埋蔵文化財と国史跡について

2024年02月23日 | 実務
先日、大津市の宅地開発予定地で坂本城の三の丸のものの石垣が発見されました。
宅地開発中の埋蔵文化財調査にて明らかになったのですが、今回の件で国の史跡に指定される方針となり、現在行われていた宅地開発も中止となるようです。

坂本城はあの明智光秀の城、本能寺の変のあと秀吉により討伐され、坂本城自体も解体されて痕跡がなくなったため、幻の城といわれるようになりました。
しかし、この調査を経て坂本城に関する貴重な資料が発見となったので、今後も詳細な調査が進むとのこと。

実務上、埋蔵文化財の試掘調査等で遺跡が見つかった場合には、文化財保護法に従って速やかに行政に報告し、調査が行われます。記録するか保存するかは遺跡にケースによりますが、本件のような事業用の開発行為(分譲地、収益物件の開発)であれば事業者がその費用を負担することとなります。

もし文化財が出たら、出土品の保存、記録ということになりますが(これも事業者負担となります)、どうしても歴史上重要なものについては国の史跡として現状保存されることになります。
今回は大津市がこの方向で調整をしておりまして、現状で進んでいた宅地開発は中止ということになりました。

宅地開発が止まるということに関して、色々な意見が想像できますが、歴史との現代の生活との共存は京都市の高さ規制緩和等みていると、あまり硬直的に考えても…て感じになりますが、ローマの都市計画などは歴史共存ありきで進めています。
滋賀県の1/4の面積のローマでも地下に埋まった遺跡と都市計画公園が共存しているケースを考えると、これからの史跡の在り方も検討しなくてはいけないのかなと考えます(^^♪