トライアングルの部屋

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仙台在住で大の阪神ファン

夜の床屋 沢村浩輔

2015-08-31 10:21:47 | 本 2015年
★夜の床屋

山を散策中
道に迷った二人の男子大学生
佐倉と高瀬

終電も過ぎた無人駅にたどり着く

周りにはホテルも自販機もなく
数件ある店舗は廃屋同然

しばらくしてその中の一軒
理髪店に灯りがつき
営業中となって
店自体もきれいに掃除されていた

奇妙に思った二人は
恐る恐る店の中へ

宮沢賢治の「注文の多い料理店」
を思い出してしまう
恐ろしいことが起きるのか?

そこでシャンプーをしてもらうことになった二人

どうして夜中に営業しているのか話し出す店主

何かほっこりする話なのかと期待してしまう

そして真実はかなりがっかり
ちょっと無理があるような・・・

★空飛ぶ絨毯

高校の同級生だろうか?
佐倉の友人八木美紀が
イタリアへ留学するというので
仲間が集まり彼女の家に集まり送別会

そのうち八木の家から
絨毯が盗まれたという話になる
絨毯の上にはベットやその他の家具があったのに
寝ている間に盗まれた

酔った上に風邪薬を飲んで爆睡していたから
気づかなかった?
女性の一人暮らしなのに
合鍵を少し探せば見つかるところに
隠しておく?

そして美紀が幼いころに知り合った男の子
彼と一年に一度会おうという約束
彼女は忘れ彼は覚えていた

何年かして彼は美紀の家を探し当てる
そこで起きる殺人事件

かと思えば
被害者は生きている
八木美紀は病死してしまう

インテリアショップの一人が
欠席そして絨毯
何か関係があると想像する

空飛ぶ絨毯でファンタジックなイメージ?
もしくはミステリーっぽいが
期待を裏切られる

★ドッペルゲンガーを捜しに行こう

子供たちの茶番に付き合わされたのは
佐倉だけではない
読んでるこちらもだ!!
ドッペルゲンガーなんか持ち出さないで
会いに行けばいいだろう!!

★葡萄荘のミラージュⅠ

葡萄荘という築百年以上もの
とてつもなく素晴らしい洋館
佐倉はその持ち主の息子峰原から
そこに眠る宝探しを手伝ってほしいと誘われる
代々伝わる遺言や謎

そこで起きる奇妙な事

やたら集まる野良猫

突然ヨーロッパに旅立った峰原

地下室にあったたくさんの香水・・・

★葡萄荘のミラージュⅡ

峰原から
来日しているパーカーという学者に会うよう
連絡が来る

アメリカの海洋生物学者で
小説も書いている男

★「眠り姫を売る男」

これはパーカーの小説

監獄での出来事
ロンドン・リバプールで事件を起こした囚人
とあるから場所はイギリス?

監獄といえば「ショーシャンクの空に」を
イメージしてしまう

新入りのクインは自分の身を守るために自首してきた

彼から不思議な話を聞かされたダンとパッド

クインは人魚の売買をしていたと・・・
それが原因で命を狙われていると・・・

種の保存のために仮死状態になり
眠り続ける人魚

★エピローグ

この本はエピローグがすべてだった

床屋も絨毯もドッペルゲンガーも
すべてここに結びつき
物語が成立する
あのくだらなさも
ここに到達することで
納得する

なぜにミステリーズ新人賞を?
の謎も払拭された
コメント
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