やあよのブログ

コツコツと詩を書いています。楽しく読んでいただければうれしいです。

クリスティーナ

2020-01-31 06:24:30 | ポエム
あなたは いつまでも眠っている 朝が来るのに
あなたに 起こさないよう気をつけて そっと口づけて

今日の金曜の夜 あなたを呼び出して
帰りに食事をしよう 僕と紛らせばいいよ

もう2月の雪 冷たい北風が 急ぐあなたの息を白くする
あなたは いつも つまらなそうに

クリスティーナ
深い悲しみを あなたは背負って 
眠れない夜に 音楽を聴きながら 僕に気づかない
クリスティーナ
深い悲しみを あなたは引き連れて
眠らない夜に 音楽を聴きながら そんな夜が続いている

あなたは いつまでも眠っている もう朝だというのに

もう朝だというのに…

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

粉雪

2020-01-29 05:50:51 | ポエム
突然の別れは わたしから切り出した
真冬の冷たい午後 わたしから歩き出した

風も鎮まった夕方 灰色の雲から雪が降る
急ぐ人の流れに 孤独を抱えて紛れて行く

恋心 舞い散って ひとりきりでもいいじゃない
恋心 葬り去って あなたなしでもいいじゃない

粉雪が舞い上がる 歩道に落ちた涙
美しい恋なんて 最後まで きっと 探せないの
粉雪が舞い上がる 孤独に泣いた道
別れのない恋なんて 最後まで ずっと 探せないの 

あなたがすべてじゃないこと 最初から知っていた
ごめんね ひとりで生きて行くこと あなただけは許して

あなただけは許して…

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

missing

2020-01-26 07:28:25 | ポエム
どこかへさまよう想い あなたを探してる想い
あなたを失くして 歌が生まれた

どこでもさまよう想い あなたを見つけられない想い
あなたを失くして 歌を歌ってる

ふたりじゃ 歌は生まれなかった
僕から離れて行った恋だから

missing なにもかもから僕を切り離して
当てのない心の行方 夜の闇を切り拓くように 走って行く
missing なにもかもから僕を開放して
失った恋の欠片 なにも拾い集めることも できずに

真冬の寒さが染みてくる 北風の冷たさが吹きつける
自分から独りを選んだの あなたを独りにしてでも

あなたを独りにしてでも…

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

少し早いバレンタイン

2020-01-23 05:56:11 | ポエム
誰もいない僕の部屋で 今ごろあなたはまどろんでいる
仕事の合間に 電話するのに あなたが起きないかとためらう

忙しくて逢えないなら あなたの部屋を掃除しておくわ
結婚したら毎日逢えるね そう言いながらツレないあなたが切ない

仕事が終わって冷たいドアを開けると あなたはいなかった

靴を脱ごうと 玄関脇に飾ってあったラリックのオパールセント
次に逢える日はわからない あなたからの贈り物
手に取ってみて 手のひらで光に虹色に輝くオパールセント
次に逢える日に 結婚しようと言おう 少し早いバレンタイン
あなたからの贈り物

あなたからの贈り物…


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レーサー

2020-01-22 02:16:25 | ポエム
あれは何年前のことだったろう 中1の3学期 
どこの高校へも入れると担任に言われた
受からないところはないと

中2の成績は散々で 追いつけ追い越せの学年の勢い
僕は校内の空気に耐えかねて 部屋で泣いた後 親に言った
転校したいと

あのころとなにも変わらない 今でも誰も頼れない

やりきれないね 僕の過去も 
思い出すことも めったにないまま 今では職場で使い古されて
安らぎなんて 陳腐な言葉
頭によぎって 彼女もいないまま 今では学生だったころも忘れて

このまま これから先 やって行くんだろう
このまま これから先 ずっと やって行くんだろう

いつまでも続くレース 勝つしかないレース
ゴール前に きっと 輝けるものが 待っているさ

待っているさ…

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする