やあよのブログ

コツコツと詩を書いています。楽しく読んでいただければうれしいです。

彼女とロッタ・ヤンスドッター

2021-07-28 08:50:51 | ポエム
ここ数年流行ってる ベンツの白
なにもかも わかったような 運転席のヤツ

外れ路線になるのかな 僕のスイフトのワイン
4年落ちのを 現金一括で買った

若いころ ぼんやりと 理想を描いていた
できることなら 金持ちになりたいと

彼女が ロッタ・ヤンスドッターのエコバッグで
近所のコンビニまで 出かけて行った
僕より 生まれ育ちのいい彼女の 上品な趣味
「普段着に 北欧っていいでしょ」
彼女が買ってくれた 僕の愛用のマグは 
ウェッジウッドのナンタケット

若いころ ぼんやりと 理想を夢見ていた
できることなら 金持ちになりたいと

夏の日に見る夢は 光あふれる現実に溶けていく

光あふれる現実に溶けていく…


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この美しい真夏の雨の夜に

2021-07-27 02:39:19 | ポエム
数時間しか眠れずに 真夜中
この美しい真夏の雨の夜に

エアコンをつけていたら 部屋が寒くて
下着姿でいたから 素肌が冷たくて

カーテンのすき間から 世界を覗いたら
雨が世界を冷まして 潤わせてるけど

数時間しか眠れずに 真夜中
この美しい真夏の雨の夜に

リビングに一人でいたら 時計が響いて
コーヒーなんて飲むから 眠れずにいて

カーテンの向こうから 雨が止んだ気配
夜が世界を眠らせて 孤独にさせるけど

数時間しか眠れずに 真夜中
この美しい真夏の雨の夜に

この美しい真夏の雨の夜に…



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ステージ

2021-07-25 08:18:36 | ポエム
退屈な夏の日 彼女にランチへ行こうって誘った
「街中に行くなら せっかくだからデート服で」
彼女が 服を決めた

バスで行く 街中まで 彼女は窓際で 街を見ていた
目的地の街へ着くと 僕等は店を決める前に 
カフェでコーヒーを飲んだ 

案内を見て 店を決める 「イタリアンがいいかな」
エスカレーターで移動して 僕等は店に通された

ステージ
いつの日からか 人生の段階が上がった
去年より素敵になった彼女が メニューに目を通す
ステージ
いつの日からか 人生の段階がまた上がるだろう
席に着いた僕等は 窓の向こうに 大勢の人を眺めていた

長く生きてきたね ずっと一緒にいたね
出会った頃のこと 忘れてしまいそうなくらいに
これからも僕等は ふたりでいるだろう
記憶を失くしそうなくらいの 未来に向けて

未来に向けて
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山下久美子 あなたが、いた夏

2021-07-24 08:08:03 | ポエム
Anata Ga Ita Natsu

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぼろぼろ

2021-07-21 07:30:09 | ポエム
さっき キミが僕の玄関から 見送ってくれた
身体にガタがきた 満身創痍のヨレヨレの僕

恥ずかしいこと 泣いているところ キミはいつも見ていた
一緒に暮らしてから 言いたいこと 爆発させて
キミはいつも 黙って見ていた

ごめんね キミといつまでも 一緒にいられない
そのうち キミは一人になる それまで せめて一緒にいてほしい

ぼろぼろ
涙こぼれて これまでやってきたこと 僕の人生は最悪
僕が生きてきたこと 僕が生きていたこと さようなら
ぼろぼろ
涙あふれて これまでやってきたこと 僕の人生は最低
僕が生きてきたこと 僕が生きていたこと さようなら
そう 後ろ姿で キミに手を振った

真夏の朝の陽射しは 刺すように厳しくて
日に日に年を取っていく僕に 容赦ない

残されたキミが 僕の墓参りに 来てくれるだろう

来てくれるだろう

さようなら


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする