想い出

正月が終わりもう1月も終わり

今年でうちのネコも10歳になる

僕もまた1つ年を取って　長く生きてきたもんだ

長く生きれば生きるほど　賢くなっていればいいな

毎年彼女と祝う僕のバースデー

彼女とも長いつき合いになってきた

２月になったら公園の梅を見に行こう

バレンタインのチョコレートをふたりで食べよう

はじめてのバレンタインで彼女とチョコレートを食べたこと

あれは１８年前　忘れられない

年を取っていくと　いろいろなことを想い出す

あと何１０年か経って数十歳年を取った僕は

彼女に固執し続けた人生は薔薇のようだったと想い出すだろう

想い出すだろう

奇跡

憂鬱な明日がまたやってくる前に

午前０時には今日を更新させて

眠っている間に忘れられればいいさ

なのにキミは必ず僕の夢に現れる

結ばれない恋なんてきっとないさ

気休めにならないつぶやきをキミだけに

「愛も恋も信じてなかったの

なのにあなたと出会ってしまったの」

キミのいう愛や恋は　きっと夢のようなロマンスだね

キミはなにかを信じて　自分を信じてやってきたんだね

せめて僕だけは信じてほしい　

この出会いは奇跡

どんな夢物語も　キミを癒せない

こんな僕だけども　キミを幸せにできないかな

夢はふたりで紡ぐもの

愛も恋も信じられないなら　ふたりで夢を紡ごう

それがきっとふたりの暮らしになっていくから

月のしずく

今日も夜明けまで　まだ時間があるわ

窓から見上げる月は　丸く光ってとても綺麗

輝きは　翳ることのないよう

映し出す　この地上のすべてを

人々の眠るこの町で　あなたと出会い別れた

月のしずく

涙がこぼれてく　ひとつふたつ　月の子たちがつぶやく

月のしずく

涙が溢れてく　ひとつふたつ　月の子たちがささやく

どうかわたしを置いて行って

さよならを言わずに　あなたは去っていった

きっとこの夜　眠れずにいる　あなたのために

あなたのために…

月の記憶

今日も　まだ夜が深い

明けない朝に　目覚めて

星たちが微笑むように　僕を見下ろして

子どもたちが　朝　家の前を通り過ぎる前に

さあ　僕も行こう　

想い出が　夢の中に落ちて行った

月の記憶

大きくなっていく想い出の中で

夜を飛び越えて　あの子に逢えたら

愛するあの子も　大人になっていくから

さあ　今日も行こう

想い出が　夜の中に落ちて行った

最初の想い出

遠い昔　今年のような白い冬

僕は子どもで　学校へ通っていた

毎日通る道　いつも曲がる角

その先に　綺麗なおねえさんが待っていた

挨拶のあと　おねえさんが　白い石をくれた

子どもの僕の手首にぴったりな　白い石のブレスレット

最初の想い出

白い石の名前を知ったのは　

自分でネットで検索できるようになってから

あれから２０年も経って　ブレスレットの糸はとうに切れて

バラバラになった白い石は　僕の想い出のかけらたち

拡散する未来は　白い石の粉のように　僕は未来を蹴散らして

あの綺麗なおねえさんは　いまごろ　どうしているだろう

あの綺麗なおねえさんは　いまごろ　どうしているだろう